2010年9月11日、ベルギーで第90回パリ〜ブリュッセル(UCI1.HC)が開催され、フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)がスプリント勝利。アシストに徹した土井雪広(スキル・シマノ)と別府史之(レディオシャック)がそれぞれ84位と113位でレースを終えた。

ロングスプリントで優勝したフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)ロングスプリントで優勝したフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC) photo:Cor Vosパリ〜ブリュッセルはその名の通りベルギーの首都ブリュッセルにゴールするワンデーレース。1893年に第1回大会が開催された歴史ある大会で、今年で開催90回目を迎える。

当初はパリをスタートしていたが、現在のスタート地点はパリの北東85kmに位置するピカルディ地方のソワソン。平坦基調のコースには短い上りが10カ所設定されており、スプリンターたちによる集団スプリントバトルに持ち込まれるのが通例だ。

表彰台、左から2位ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)、優勝フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)、3位ステファン・ファンダイク(オランダ、ヴェランダス・ウィレムス)表彰台、左から2位ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)、優勝フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)、3位ステファン・ファンダイク(オランダ、ヴェランダス・ウィレムス) photo:Cor Vos今年はゴール前に上りが追加され、例年よりも小さな集団による勝負に持ち込まれた。序盤から逃げたエリック・ベルトゥ(フランス、カルミオオーロ・NGC)ら3名は最大10分のリードを得たが、ゴールまでに吸収。最後まで集団に残った44名によるスプリント勝負が繰り広げた。

早めに仕掛け、ロングスプリントに持ち込んだのはスペインのベントソ。ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)らの追撃を振り切ったベントソが久々の勝利を手にした。

また、レースには日本代表メンバーとしてロード世界選手権に出場する土井雪広と別府史之が出場。ともにアシストとしてチームの走りに貢献し、先頭集団から遅れてゴールした。

84位でフィニッシュした土井は自身のブログの中で「世界選手権直前の最終ロングワンデーレースに出場して良い感じに疲労しています。ファイナルは危険の連続。常に当たりながら自分の位置を確保するので精一杯。エースのために力を費やした。最後は遅れちゃったけど、チームとしても僕個人的にも満足です」とコメント。113位の別府は「今日のレースは残り25km地点くらいからチームの指示通りに集団を引っ張って集団をバラバラにすることは出来たけれど、チームとして結果が出なかった。世界選手権に向けてコンディションは上がり調子」と語っている。ともに9月15日にベルギーで開催されるGPワロニー(UCI1.1)に出場する予定だ。

レース展開はフランスのレキップ紙より。

パリ〜ブリュッセル2010
1位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・NGC)  4h59'00"
2位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)
3位 ステファン・ファンダイク(オランダ、ヴェランダス・ウィレムス)
4位 ポール・マルテンス(ドイツ、ラボバンク)
5位 イェンス・ケウケレール(ベルギー、コフィディス)
6位 エンリーコ・ロッシ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
7位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)
8位 ロイ・カーヴァス(オランダ、スキル・シマノ)
9位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
10位 エドウィグ・カマールツ(ベルギー、ロット・ボディソル)
84位 土井雪広(日本、スキル・シマノ)               +3'02"
113位 別府史之(日本、レディオシャック)             +5'51"

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

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