2010/08/29(日) - 13:53
2010年8月28日、イタリア北部のヴェネト州で第82回ジロ・デル・ヴェネト(UCI1.1)が開催され、ゴール前でアタックを成功させたリクイガスの若手コンビ、ダニエル・オス(イタリア)とペーター・サガン(スロバキア)がワンツー勝利を飾った。宮澤崇史(チームNIPPO)は落車の影響で勝負に絡めず。
例年8月下旬に開催されるジロ・デル・ヴェネトは、パドヴァからカステルフランコ・ヴェネトまでの198kmで行なわれるワンデーレース。コースは中盤に高低差66mの周回コースを12周。終盤はフラットなコースレイアウトだ。
レースにはリクイガスやランプレ、ガーミン・トランジションズの他、ロード世界選手権のイタリア代表候補10名がナショナルジャージを着て出場。チームNIPPOからは宮澤崇史、佐野淳哉、増田成幸、菊池誠晃、中島康晴の5名が出場した。
レースは中盤の周回コースでアタックが繰り返されたが、最終的に逃げグループを飲み込んだ100名ほどの集団によるスプリント勝負に。降りしきる雨の中、ラスト1.5km手前でオスとサガンがアタック。2人に先行を許してしまったメイン集団では落車が発生し、多くの選手がここで遅れてしまう。
最後はオスとサガンが、サーシャ・モードロ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)らの追撃を振り切り、両手を挙げてゴールに飛び込んだ。
現在23歳のオスはイタリア期待の長身ライダー。トラック競技出身で、2008年のロード世界選手権U23で8位。スプリンターとしてキャリアを積んでおり、今年ヘント〜ウェベルヘムで5位。初出場した今年のツール・ド・フランスでは第1ステージで6位、第4ステージで8位に入るとともに第18ステージで逃げ、最後までスプリンターチームを苦しめ続けた。
将来が嘱望されるオスにとってこれがプロレース初勝利。オスはリクイガスの公式サイトの中で「長い間この瞬間を待っていたんだ。今年は何回も惜しいところまで行きながらも、何かが欠けていた。今日はラストの数キロが石畳で雨に濡れていたので、危険だと判断してサガンと一緒に一か八か飛び出したんだ。ツールでは良い実戦経験を積めたよ。エネコ・ツアーの疲れが残っていたけど調子は良い。ロード世界選のイタリア代表に選ばれることを願っている」と語っている。
今シーズン破竹の活躍を見せているサガンは2位。今年8月リクイガスに加入したサガンの弟ユライが6位に入っている。
この日は184名がスタートし、完走扱いは106名。チームNIPPOはアレッシオ・シニェーゴ(イタリア)の20位が最高位。日本人は宮澤崇史が32位、増田成幸が66位に入った。
宮澤は自身のTwitterで「残り1km6番手。落ち着いてスプリントへ行くつもりが、最後の周回に入って雨。石畳のコーナーで前3人が落車。世界選の(イタリア代表)選考レースで良いメンバーだっただけに、勝負が出来なかった事が悔やまれる」とコメントしている。
ジロ・デル・ヴェネト2010結果
1位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス) 4h35'05"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス)
3位 サーシャ・モードロ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +03"
4位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
5位 ニコラス・シュナイデル(スウェーデン、プライス・カスタムバイクス)
6位 ユライ・サガン(スロバキア、リクイガス) +07"
7位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ) +13"
8位 オレグ・ベルドス(モルドバ、デローザ・スタックプラスティック) +15"
9位 マティア・クヴァシナ(クロアチア、ゼロクアドロ・ラデンスカ)
10位 クリスティアン・メイヤー(カナダ、ガーミン・トランジションズ) +20"
32位 宮澤崇史(日本、チームNIPPO) +23"
66位 増田成幸(日本、チームNIPPO)
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
例年8月下旬に開催されるジロ・デル・ヴェネトは、パドヴァからカステルフランコ・ヴェネトまでの198kmで行なわれるワンデーレース。コースは中盤に高低差66mの周回コースを12周。終盤はフラットなコースレイアウトだ。
レースにはリクイガスやランプレ、ガーミン・トランジションズの他、ロード世界選手権のイタリア代表候補10名がナショナルジャージを着て出場。チームNIPPOからは宮澤崇史、佐野淳哉、増田成幸、菊池誠晃、中島康晴の5名が出場した。
レースは中盤の周回コースでアタックが繰り返されたが、最終的に逃げグループを飲み込んだ100名ほどの集団によるスプリント勝負に。降りしきる雨の中、ラスト1.5km手前でオスとサガンがアタック。2人に先行を許してしまったメイン集団では落車が発生し、多くの選手がここで遅れてしまう。
最後はオスとサガンが、サーシャ・モードロ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)らの追撃を振り切り、両手を挙げてゴールに飛び込んだ。
現在23歳のオスはイタリア期待の長身ライダー。トラック競技出身で、2008年のロード世界選手権U23で8位。スプリンターとしてキャリアを積んでおり、今年ヘント〜ウェベルヘムで5位。初出場した今年のツール・ド・フランスでは第1ステージで6位、第4ステージで8位に入るとともに第18ステージで逃げ、最後までスプリンターチームを苦しめ続けた。
将来が嘱望されるオスにとってこれがプロレース初勝利。オスはリクイガスの公式サイトの中で「長い間この瞬間を待っていたんだ。今年は何回も惜しいところまで行きながらも、何かが欠けていた。今日はラストの数キロが石畳で雨に濡れていたので、危険だと判断してサガンと一緒に一か八か飛び出したんだ。ツールでは良い実戦経験を積めたよ。エネコ・ツアーの疲れが残っていたけど調子は良い。ロード世界選のイタリア代表に選ばれることを願っている」と語っている。
今シーズン破竹の活躍を見せているサガンは2位。今年8月リクイガスに加入したサガンの弟ユライが6位に入っている。
この日は184名がスタートし、完走扱いは106名。チームNIPPOはアレッシオ・シニェーゴ(イタリア)の20位が最高位。日本人は宮澤崇史が32位、増田成幸が66位に入った。
宮澤は自身のTwitterで「残り1km6番手。落ち着いてスプリントへ行くつもりが、最後の周回に入って雨。石畳のコーナーで前3人が落車。世界選の(イタリア代表)選考レースで良いメンバーだっただけに、勝負が出来なかった事が悔やまれる」とコメントしている。
ジロ・デル・ヴェネト2010結果
1位 ダニエル・オス(イタリア、リクイガス) 4h35'05"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス)
3位 サーシャ・モードロ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +03"
4位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
5位 ニコラス・シュナイデル(スウェーデン、プライス・カスタムバイクス)
6位 ユライ・サガン(スロバキア、リクイガス) +07"
7位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ) +13"
8位 オレグ・ベルドス(モルドバ、デローザ・スタックプラスティック) +15"
9位 マティア・クヴァシナ(クロアチア、ゼロクアドロ・ラデンスカ)
10位 クリスティアン・メイヤー(カナダ、ガーミン・トランジションズ) +20"
32位 宮澤崇史(日本、チームNIPPO) +23"
66位 増田成幸(日本、チームNIPPO)
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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