2010年8月19日、第92回コッパ・ベルノッキ(UCI1.1)が行なわれ、カヴェンディッシュやホンド、ベンナーティ、ファラーと言った強豪スプリンターひしめくゴールスプリント勝負でマヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)が優勝。5月のジロ・デ・イタリアに続く大金星を飾った。

僅差のスプリント勝負を制したマヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)僅差のスプリント勝負を制したマヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) photo:Riccardo Scanferlaトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネとコッパ・アゴストーニの翌日に開催される「トリッティコ・ロンバルド(3連戦の総称)」最終戦、コッパ・ベルノッキ。前2戦と同じく北イタリア・ロンバルディア州で開催されるワンデーレースだ。

コースは全長199kmで、中盤にかけてピッコロ・ステルヴィオ(小さなステルヴィオ峠)と呼ばれるカテゴリー山岳を含む周回を5周。その他に大きな上りは設定されておらず、大集団によるゴールスプリント勝負に持ち込まれるのが通例だ。歴代の優勝者リストを見ると、スプリンターたちの名前がズラリと並んでいる。

表彰台、左から2位ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)、優勝マヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)、3位マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTC・コロンビア)表彰台、左から2位ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)、優勝マヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)、3位マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTC・コロンビア) photo:Riccardo Scanferlaレースはペーター・サガン(スロバキア、リクイガス)らがアタックを仕掛けて一時的に逃げグループを形成したが、最終的には30名ほどの集団によるゴールスプリントへ。カヴェンディッシュ、ホンド、ベンナーティ、ファラーと言った名立たるスプリンターたちを抑えて、僅差で先着したベレッティが優勝に輝いた。

ベレッティはコルナゴ・CSFイノックス所属の24歳スプリンター。今年のジロ・デ・イタリア第13ステージでは、逃げグループ内のゴールスプリントを制してグランツール初勝利を飾っている。これが今シーズン2勝目だ。

「今日はペタッキを除いてほとんどの有力スプリンターが顔を揃えていた。それだけにとても特別な勝利であり、満足感も大きい。集団スプリントで自分の存在を知らしめることが出来たんだ(ガゼッタ紙)」

敗れたカヴェンディッシュはガゼッタ紙のインタビューで「今日のスプリントはいつもと勝手が違った。でもツール・ド・フランス終了後まだこれが2レース目なので、悲観的になっていない。次の目標はブエルタ・ア・エスパーニャだ」と語っている。ヴァッテンフォール・サイクラシックスを制したタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)は6位に終わった。

レース展開や選手コメントはガゼッタ紙より。

コッパ・ベルノッキ2010結果
1位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)4h43'35"
2位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)
3位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームHTC・コロンビア)
4位 ダニエーレ・コッリ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
5位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)
6位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
7位 ダニエーレ・ラット(イタリア、カルミオオーロ・NGC)
8位 ピエルパオロ・デネーリ(イタリア、ISD・ネーリ)
9位 エンリーコ・ロッシ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
10位 フランシスコホセ・パチェコ(スペイン、シェコベオ・ガリシア)

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla