イタリアで開催されるワンデーレース3連戦の2戦目、第64回コッパ・アゴストーニ(UCI1.1)が北イタリア・ロンバルディア州で行なわれ、20名弱の集団によるゴールスプリントでフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)が勝利した。

イタリアのパオロ・ベッティーニ代表監督と話し込むジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)イタリアのパオロ・ベッティーニ代表監督と話し込むジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ) photo:Riccardo Scanferlaトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネとコッパ・ベルノッキに挟まれたワンデーレース2戦目、コッパ・アゴストーニ。コースは大都市ミラノ近郊のモンツァを起点とする186.5kmで、ジロ・ディ・ロンバルディア名物であるマドンナ・デル・ギザッロ教会の上りを含め、3つのカテゴリー山岳が中盤に設定されている。

レースはゴール42km手前に設定されたブリアンツァ峠で活性化。マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)のアタックをきっかけにレーススピードは上がり、峠の頂上通過時点で集団の人数は20名あまりに。

ゴールスプリントを制したフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)ゴールスプリントを制したフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ) photo:Riccardo Scanferla終盤にかけてマルコ・ピノッティ(イタリア、チームHTC・コロンビア)とアンドレア・トンティ(イタリア、カルミオオーロ・NGC)がアタックを仕掛けたが成功せず、20名ほどの小集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。

積極的に動いたサンタンブロジオを抑え込み、先頭でゴールを駆け抜けたのはガヴァッツィ。前日のトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネで沈黙したイタリア勢が表彰台を独占した。

コッパ・アゴストーニ表彰台、左から2位マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)、優勝フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)、3位ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)コッパ・アゴストーニ表彰台、左から2位マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)、優勝フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)、3位ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ) photo:Riccardo Scanferlaガヴァッツィは26歳の小柄なスプリンターで、この日のような起伏のあるコースで真価を発揮する。今年はジロ・ディ・サルデーニャブエルタ・アル・パイスバスコでステージ優勝。ツール・ド・フランスではアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)のアシスト役として活躍した。また、これまで何度もジャパンカップに出場しており、2007年大会で3位に入っている。

「調子が良くて20名のグループに入ることが出来た。サンタンブロジオは強かった。でもチームメイトたちのおかげで勝つことが出来た。特に終盤にかけてマルツァーノとポンツィの働きは素晴らしかった。好位置でスプリントに持ち込めたのは彼らのおかげだ(ガゼッタ紙)」

10月3日に開催されるロード世界選手権のメンバー選考に大きく関わるとされるこのトレ・ヴァッリ、アゴストーニ、ベルノッキの3連戦。イタリア代表監督のパオロ・ベッティーニも視察に訪れ、イタリア人選手たちの様子をチェックした。この日優勝したガヴァッツィは「まだ代表メンバーに選ばれるかどうか全く分からない。過度の期待は抱いていないよ。仮に選ばれたのならとても栄誉なこと」と謙遜するが、その好調さを見る限り、イタリア代表入りの可能性は高い。

レース展開や選手コメントはガゼッタ・デッロ・スポルト紙より。

コッパ・アゴストーニ2010結果
1位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)4h42'15"
2位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
3位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
4位 ミゲルアンヘル・ルビアーノシャベス(コロンビア、メリディアナ・カメン)
5位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)
6位 ウラディスラフ・ボリソフ(ロシア、アモーレ・エ・ヴィータ)
7位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・トランジションズ)
8位 レオナルド・ジョルダーニ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
9位 エンリーコ・ゼン(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
10位 セラフィン・マルティネス(スペイン、シャコベオ・ガリシア)

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla

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