最終コーナーで集団落車が発生したジロ・デ・イタリア第6ステージ。これを回避したダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ)が背後についたストゥイヴェンを退け、念願の母国勝利を手に入れた。
5月14日(木)第6ステージ
パエストゥム〜ナポリ 142km(平坦)

この日の優勝候補であるフルーネウェーヘン photo:CorVos 
前日にマリアローザを失いながらも笑顔のチッコーネ photo:RCS Sport

この日もマリアローザにはピンク色の紙吹雪が飛ぶ photo:CorVos

ジロ・デ・イタリア第6ステージ image:RCS Sport 劇的な逃げ切り勝利から一夜明け、ジロ・デ・イタリアは5月14日に第6ステージを迎えた。前半は出発地点であるパエストゥムからティレニア海沿いを北上し、内陸を進みながら南イタリアを代表する港町ナポリに至る、142kmという距離の短い平坦ステージ。ナポリのフィニッシュ地点は直近3大会から変更されているものの、予想されたのは変わらず、白熱の集団スプリントだった。
前日に敗れながらもマリアローザを射止めたアフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)を先頭にレースはスタート。直後にこの日が29歳の誕生日であるマッテオ・ソブレロ(イタリア、リドル・トレック)や優勝候補のジョナタン・ミラン(イタリア)らが巻き込まれる落車が発生した。しかし全員に大きな怪我はなく、アルペシン・プレミアテックから、エドワルト・プランカールト(ベルギー)とルーカ・ヴェルガリート(イタリア)が飛び出した。

イタリア人4名によって構成された逃げグループ photo:RCS Sport

ティレニア海沿いを北上するプロトン photo:RCS Sport
前年のナポリでのフィニッシュで勝利したカーデン・グローブス(オーストラリア)をリタイアで欠くアルペシンの狙いは、もちろん逃げ切り勝利。遅れてバルディアーニCSF・7サベールの2名とマッティア・バイス(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)が加わり、先頭は5名に。しかしその後プランカールトがメイン集団に戻ったため、イタリア人4名による逃げグループとなった。
この日唯一のカテゴリー山岳である4級はマッティア・バイス(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)が先頭通過。プロトンで走るディエゴ・セビーリャ(スペイン、ポルティ・ヴィジットマルタ)のマリアアッズーラ(山岳賞ジャージ)を守るため、間接的なアシストを果たした。一方のメイン集団は、ユニベット・ローズ・ロケッツやスーダル・クイックステップ、リドル・トレックなどスプリンターチームが牽引した。
もちろん先頭4名に逃げ切りを狙う大きなリードは許されず、残り37km地点で早くも吸収される。直後のレッドブルKMでも総合勢による争いはなく、アレック・セガールト(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス)のアタックも不発に終わる。そして大きなひと塊の集団のまま、約300万人が暮らす大都市ナポリの市街地に入っていった。

残り37km地点で早くも逃げ集団を捉えたプロトン photo:CorVos

大集団のまま、選手たちはナポリに突入した photo:RCS Sport
雨が降り始めた終盤戦はユニベットが主導権を握り、エーススプリンターであるディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)の前に4名を並べる。その後スーダルやリドルなどと激しい先頭争いを繰り広げながらも、ユニベットはアシストを2名残し、ラスト1kmに突入。残り600mから路面は舗装路から石畳に変わり、濡れた路面の最終右コーナーでフルーネウェーヘンが最終リードアウトであるエルマール・ラインダルス(オランダ)と共に落車した。
それにマリアチクラミーノ(ポイント賞ジャージ)を着るポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)らが巻き込まれる一方、ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ)とヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、リドル・トレック)の2名は回避して最終ストレートに突入。本来は最終アシストを務めるはずだった2名による思わぬ一騎打ちを、終始先頭で踏み続けたバッレリーニが制した。

落車を回避したダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ)がストゥイヴェンの前で踏み続ける photo:CorVos

思わぬ形でのジロ初勝利となったダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ) photo:CorVos
本来はマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)のアシストを務める予定だったバッレリーニが掴んだ、予期せぬ形での勝利。「勝利は予想していない時にやってくるものだ。マッテオでスプリント勝負する予定だったが、最終コーナーで左側にいた選手たちが落車し、僕は内側(右)を通ることができた。無線からおそらくマッテオからの『行け!』という声が聞こえた。だからスプリントを開始し、100%の力でフィニッシュまで踏み込んだ。毎年ジロに来る度にステージ優勝を願っていた。それが予想外の形ではあったけど、遂に実現したんだ」と6度目の出場での初勝利を、バッレリーニは喜んだ。
落車によって大きな怪我を負った選手の報告はいまのところなく、3位には、足止めを食らいながらすぐにレース復帰したマニエがランクインしてマリアチクラミーノのリードを拡大。そして総合順位は変わらず、エウラリオがマリアローザのキープに成功した。
しかし翌日はラストに1級山岳ブロックハウス(距離13.6km/平均8.4%)を駆け上がる、今大会初の山頂フィニッシュのため、総合順位はシャッフルされそうだ。

6度目のジロで念願のステージ優勝を果たしたダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ) photo:CorVos

マリアローザを守ったアフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
5月14日(木)第6ステージ
パエストゥム〜ナポリ 142km(平坦)




前日に敗れながらもマリアローザを射止めたアフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)を先頭にレースはスタート。直後にこの日が29歳の誕生日であるマッテオ・ソブレロ(イタリア、リドル・トレック)や優勝候補のジョナタン・ミラン(イタリア)らが巻き込まれる落車が発生した。しかし全員に大きな怪我はなく、アルペシン・プレミアテックから、エドワルト・プランカールト(ベルギー)とルーカ・ヴェルガリート(イタリア)が飛び出した。


前年のナポリでのフィニッシュで勝利したカーデン・グローブス(オーストラリア)をリタイアで欠くアルペシンの狙いは、もちろん逃げ切り勝利。遅れてバルディアーニCSF・7サベールの2名とマッティア・バイス(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)が加わり、先頭は5名に。しかしその後プランカールトがメイン集団に戻ったため、イタリア人4名による逃げグループとなった。
この日唯一のカテゴリー山岳である4級はマッティア・バイス(イタリア、ポルティ・ヴィジットマルタ)が先頭通過。プロトンで走るディエゴ・セビーリャ(スペイン、ポルティ・ヴィジットマルタ)のマリアアッズーラ(山岳賞ジャージ)を守るため、間接的なアシストを果たした。一方のメイン集団は、ユニベット・ローズ・ロケッツやスーダル・クイックステップ、リドル・トレックなどスプリンターチームが牽引した。
もちろん先頭4名に逃げ切りを狙う大きなリードは許されず、残り37km地点で早くも吸収される。直後のレッドブルKMでも総合勢による争いはなく、アレック・セガールト(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス)のアタックも不発に終わる。そして大きなひと塊の集団のまま、約300万人が暮らす大都市ナポリの市街地に入っていった。


雨が降り始めた終盤戦はユニベットが主導権を握り、エーススプリンターであるディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)の前に4名を並べる。その後スーダルやリドルなどと激しい先頭争いを繰り広げながらも、ユニベットはアシストを2名残し、ラスト1kmに突入。残り600mから路面は舗装路から石畳に変わり、濡れた路面の最終右コーナーでフルーネウェーヘンが最終リードアウトであるエルマール・ラインダルス(オランダ)と共に落車した。
それにマリアチクラミーノ(ポイント賞ジャージ)を着るポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)らが巻き込まれる一方、ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ)とヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、リドル・トレック)の2名は回避して最終ストレートに突入。本来は最終アシストを務めるはずだった2名による思わぬ一騎打ちを、終始先頭で踏み続けたバッレリーニが制した。


本来はマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)のアシストを務める予定だったバッレリーニが掴んだ、予期せぬ形での勝利。「勝利は予想していない時にやってくるものだ。マッテオでスプリント勝負する予定だったが、最終コーナーで左側にいた選手たちが落車し、僕は内側(右)を通ることができた。無線からおそらくマッテオからの『行け!』という声が聞こえた。だからスプリントを開始し、100%の力でフィニッシュまで踏み込んだ。毎年ジロに来る度にステージ優勝を願っていた。それが予想外の形ではあったけど、遂に実現したんだ」と6度目の出場での初勝利を、バッレリーニは喜んだ。
落車によって大きな怪我を負った選手の報告はいまのところなく、3位には、足止めを食らいながらすぐにレース復帰したマニエがランクインしてマリアチクラミーノのリードを拡大。そして総合順位は変わらず、エウラリオがマリアローザのキープに成功した。
しかし翌日はラストに1級山岳ブロックハウス(距離13.6km/平均8.4%)を駆け上がる、今大会初の山頂フィニッシュのため、総合順位はシャッフルされそうだ。


ジロ・デ・イタリア2026第6ステージ結果
| 1位 | ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ) | 3:19:30 |
| 2位 | ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
| 3位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | |
| 4位 | イェンセン・プロウライト(オーストラリア、アルペシン・プレミアテック) | |
| 5位 | ベン・ターナー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | |
| 6位 | アレック・セガールト(ベルギー、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
| 7位 | ルカ・モッツァート(イタリア、チューダープロサイクリング) | |
| 8位 | フィリッポ・マーリ(イタリア、バルディアーニCSF・7サベール) | |
| 9位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、バルディアーニCSF・7サベール) | |
| 10位 | カスペル・ファンウーデン(オランダ、ピクニック・ポストNL) |
マリアローザ(個人総合成績)
| 1位 | アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス) | 24:47:13 |
| 2位 | イゴール・アリエタ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) | +2:51 |
| 3位 | クリスティアン・スカローニ(イタリア、XDSアスタナ) | +3:34 |
| 4位 | アンドレア・ラッカーニ(イタリア、スーダル・クイックステップ) | +3:39 |
| 5位 | ヨハネス・クルセット(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +5:17 |
| 6位 | ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック) | +6:12 |
| 7位 | ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG) | +6:16 |
| 8位 | フロリアン・ストーク(ドイツ、チューダープロサイクリング) | |
| 9位 | エガン・ベルナル(コロンビア、ネットカンパニー・イネオス) | |
| 10位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、ネットカンパニー・イネオス) | +6:18 |
マリアチクラミーノ(ポイント賞)
| 1位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | 130pts |
| 2位 | ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 64pts |
| 3位 | ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、XDSアスタナ) | 58pts |
マリアアッズーラ(山岳賞)
| 1位 | ディエゴ・セビーリャ(スペイン、ポルティ・ヴィジットマルタ) | 42pts |
| 2位 | イゴール・アリエタ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) | 18pts |
| 3位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | 18pts |
マリアビアンカ(ヤングライダー賞)
| 1位 | アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス) | 24:47:13 |
| 2位 | イゴール・アリエタ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) | +2:51 |
| 3位 | アンドレア・ラッカーニ(イタリア、スーダル・クイックステップ) | +3:39 |
チーム総合成績
| 1位 | XDSアスタナ | 74:34:30 |
| 2位 | モビスター | +0:31 |
| 3位 | チューダープロサイクリング | +6:15 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, RCS Sport
photo:CorVos, RCS Sport
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