終盤の2級山岳で絞られた35名による集団スプリントは、ドリアン・ゴドン(フランス、イネオス・グレナディアーズ)が先着。フランス王者がツール・ド・ロマンディ4日目の第3ステージで大会2勝目を手に入れた。



プロトンで走るタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)とナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) photo:Tour de Romandie

初出場のタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が2日連続勝利と躍動しているツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)は4日目。第3ステージはスイスのオルブを巡る176.6kmで、比較的平坦基調のレイアウトながら、終盤に3級、そして2級山岳を登坂。下った先にフィニッシュの待つ丘陵ステージだ。

今年限りで現役を引退し、ジロ・デ・イタリアを控える38歳のダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が乗った逃げは7名。その中にグルパマFDJユナイテッドはレミ・ロシャ(フランス)ら3名を入れ、逃げ切りに向け意欲を見せる。しかし逃げには総合で2分20秒遅れのゲオルグ・シュタインハウザー(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)も入ったため、メイン集団を牽引するUAEチームエミレーツXRGは大幅なリードを許さなかった。

逃げを追うプロトン photo:Tour de Romandie

2級山岳で単独先頭に立ったダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

そのままレースは後半に突入し、残り67km地点でカルーゾとステフ・クラス(ベルギー、スーダル・クイックステップ)を除く5名が落車する。しかし全員が無事復帰し、1分50秒のリードのまま2級山岳に突入。まずは集団復帰に力を使ったロシャが遅れ、カルーゾのペースアップについていけたのはクラスのみ。そのクラスも頂上手前で遅れ、カルーゾが単独先頭で頂上を越えた。

長い下りでカルーゾにはクラスとシュタインハウザーが合流し、先頭は3名に。しかし登りでレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが、そして下りでリドル・トレックとイネオス・グレナディアーズが集団のスピードを上げたため、逃げ集団は残り2.5km地点で吸収される。集団スプリントを嫌ったモビスターなどがアタックを仕掛けたものの決まらず、勝負は35名による、2日連続の集団スプリントに持ち込まれた。

イネオスのリードアウトから真っ先に踏み込んだのはドリアン・ゴドン(フランス、イネオス・グレナディアーズ)だった。ほぼ同じタイミングでフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)もスプリントを開始し、ポガチャルもゴドンの背後から踏み込む。しかしフィニッシュに先着したのは、フランス王者であるゴドンだった。

スプリント勝利したドリアン・ゴドン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos

今大会2勝目を飾ったドリアン・ゴドン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) photo:Tour de Romandie

大会初日のプロローグを制したゴドンは、前日の集団スプリントでポガチャルに敗れて2位。その翌日に雪辱を果たし、「登りでは仲間がアシストしてくれた。これほど質の高いメンバーが揃ったレースで、こうやって勝てたことが本当に嬉しい。フィニッシュでは全てを出し切った」と喜びを語った。

7年所属したデカトロンCMA CGMを離れ、今年イネオスに加入してから早くもこれで5勝目。プロ通算21勝目だが、新天地でここまでキャリアハイの活躍を見せている。

2位はフィッシャーブラックで、総合首位を守ったポガチャルは4位だった。
ツール・ド・ロマンディ2026第3ステージ結果
1位 ドリアン・ゴドン(フランス、イネオス・グレナディアーズ) 3:58:18
2位 フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
3位 ヴァランタン・パレパントル(フランス、スーダル・クイックステップ)
4位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)
5位 セルヒオ・イギータ(コロンビア、XDSアスタナ)
6位 アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック)
7位 ジュニオール・ルセルフ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
8位 クレマン・シャンプッサン(フランス、XDSアスタナ)
9位 クレマン・ベルテ(フランス、グルパマFDJユナイテッド)
10位 ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)
個人総合成績
1位 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) 12:06:46
2位 フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +0:17
3位 レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) +0:26
4位 ヨルゲン・ノードハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク) +0:33
5位 アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック) +0:41
6位 カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) +0:51
7位 ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)
8位 ルーク・タックウェル(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +0:52
9位 ジェフェルソン・セペダ(エクアドル、モビスター)
10位 クレマン・ベルテ(フランス、グルパマFDJユナイテッド) +0:57
その他の特別賞
ポイント賞 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)
山岳賞 ローランド・テールマン(スイス、チューダープロサイクリング)
ヤングライダー賞 レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)
チーム総合成績 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos