元シクロクロス全日本チャンピオンで、日本代表の監督である竹之内悠がピナレロのアンバサダーに就任した。そんな竹之内が今シーズンから使用するシクロクロスのCROSSISTA Fの詳細に迫る。



竹之内悠のピナレロ CROSSISTA F photo:Michinari TAKAGI

2025年12月からピナレロのアンバサダーに就任した竹之内悠。過去にシクロクロス全日本選手権で5連覇したレジェンドは、ピナレロのロードとシクロクロス、グラベル、MTBを使用し、マルチな活動を行っている。使用するバイクはロードはDOGMA F Series、グラベルはGREVIL F、MTBではDOGMA XC Full-Suspension。そして、シクロクロスでは今回紹介する2台の「CROSSISTA F」で全日本選手権やJCXシリーズに参戦している。

「実はシクロクロスでは、人生で初めてのカーボンフレームなんですよ」と、予想外な事実からバイク紹介を始めてくれた竹之内。「以前に乗っていたチネリ NEMO TIG GRAVELや東洋フレーム、その前はトレックなどにも乗っていたんですが、全て金属フレームだったんです」。

メインバイクはトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)が使用するバイクと同じカラーの「TOM'S REPLICA」 photo:Michinari TAKAGI

サブバイクは蛍光イエローの挿し色が入る「BLACK CX」のカラーリング photo:Michinari TAKAGI

そんな竹之内が使用するのは、カラーリングが異なる2台のピナレロ CROSSISTA F。メインバイクはトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)が2022年のシクロクロス世界選手権で使用したバイクと同じカラーリングの「TOM'S REPLICA」。サブバイクはブラック基調に蛍光イエローの挿し色が入るカラーリング「BLACK CX」だ。

「ロードバイクから受け継いだエアロなフレームデザインのおかげで、平坦区間や直線などはロード並みに速いです。あと、登りでも直線でもトラクションがかかりやすいですね」と、空力性能だけでなく、縦方向のしなやかさも好印象であるという。

コンポーネントの変速機関連はシマノ ULTEGRA DI2で統一 photo:Michinari TAKAGI

クランクはDURA-ACEのパワーメーター搭載モデル「FC-R9100-P」 photo:Michinari TAKAGI

ブレーキローターは前後共に140mm photo:Michinari TAKAGI
リアのスプロケットは11-34T photo:Michinari TAKAGI


メインバイクもサブバイクもほぼ同じ仕様で、コンポーネントの変速機関連はシマノ ULTEGRA DI2で統一されている。クランクだけはDURA-ACEで、メインバイクにはパワーメーター搭載モデルのFC-R9100-Pが搭載されていた。一方のサブバイクはDURA-ACEのノーマルクランクを装着。

フロントダブル仕様で歯数はフロントが46-36T、リアが11-34Tの組み合わせ。ブレーキローターは前後共に140mmが取り付けられていた。

メインバイクのペダルはルック X-TRACK RACE CARBON TI photo:Michinari TAKAGI
サブバイクにはルックのペダル型パワーメーター「X-TRACK POWER」を装着 photo:Michinari TAKAGI


モストのステム一体型カーボンハンドル「TALON ULTRA FAST INTEGRATED HANDLEBAR」 photo:Michinari TAKAGI

メインバイクはすでにパワーメーターが付いているため、ペダルは軽量なX-TRACK RACE CARBON TIをチョイス。一方、サブバイクはパワーメーターなしのDURA-ACEクランクのため、ルックのペダル型パワーメーター「X-TRACK POWER」を搭載している。

ハンドルはピナレロが手掛けるモストのステム一体型カーボンハンドル「TALON ULTRA FAST INTEGRATED HANDLEBAR」。420mmの幅を選択し、フレアハンドルのためブラケット部分は400mm。ハンドルにはモストのフロントマウントに、サイクルコンピューターはガーミン EDGE 530を装着。バーテープはスパカズが巻かれていた。

モストのフロントマウント photo:Michinari TAKAGI
サイクルコンピューターはガーミン EDGE 530を使用 photo:Michinari TAKAGI


フィジークのオールテレインショートノーズサドル「TERRA ARGO X1」 photo:Michinari TAKAGI

サドルはシェルがカーボン強化ナイロン、メビウスカーボンレールを使用したフィジークのオールテレインショートノーズサドル「TERRA ARGO X1」を使用。サドル幅は140mmと150mm、160mmと用意されている中から、150mmを選択している。

ポジションについて竹之内は、「(サドルの位置などを)見てもらってわかるように、最近(主流の)の乗り方になりました。これはフレームに合わせて乗り方を模索した結果です。これが今のところのベスト。僕にしてはハンドルが低めで、レバーも少し内に入れています」

「最近のカーボンバイクはリア三角が小さく、剛性が高いので僕の場合、後ろ乗りしちゃうとリアが跳ねてしまい、体が跳ねてしまうんですよ。前乗りで前三角のダウンチューブに乗ってあげるようなイメージで乗ると、すごくしなやかで、硬さを感じにくいです」と、CROSSISTA Fを乗りこなすコツを教えてくれた。

メインバイクはヴィジョン METRON 60 SLとヴィットリア デュガス SMALL BIRDのチューブレスレディ仕様の組み合わせ photo:Michinari TAKAGI

空気圧は1.6barで運用しているとのこと photo:Michinari TAKAGI
サブバイクはヴィジョン METRON 40 SLとデュガス TYPHOONのチューブラー仕様の組み合わせ photo:Michinari TAKAGI


ホイールはビジョンで、メインバイクはMETRON 60 SLとヴィットリア デュガス SMALL BIRDのチューブレスレディ仕様の組み合わせ。「60ミリハイトですが、かなりホイールの性能が良いのでシクロクロスでも使っています」とのこと。因みに、体重は63kgで、空気圧は1.6barで運用している。一方、サブバイクはMETRON 40 SLとデュガス TYPHOONのチューブラー仕様の組み合わせだった。

「CROSSISTA Fのフレームは泥詰まりがなくて良いですね。ヨーロッパのシクロクロスレースで走ったのですが、粘土質な泥でもフレームのタイヤクリアランスのおかげで走りやすかったです」とエアロフレームでありながら、泥のシクロクロスにも強さがあるとも教えてくれた。

ピナレロ CROSSISTA Fはタイヤクリアランスが広く、泥詰まりしにくい photo:Michinari TAKAGI

竹之内はピナレロ CROSSISTA Fと共に終盤に差し掛かった今シーズンを駆け抜けていく photo:Michinari TAKAGI

竹之内は選手活動を続ける傍ら、シクロクロスナショナルチームの監督として若手の育成に尽力している。(UCIシクロクロスキャンプのレポートはこちら)1月30日から2月1日にかけて行われるシクロクロス世界選手権でも日本選手団を率いる。選手としても監督としても、今後の竹之内の活動にも注目だ。

photo & text :Michinari TAKAGI

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