スペイン・バルセロナで開幕する2026年ツール・ド・フランスの全貌が発表された。ピレネーから中央山塊、ヴォージュ、ジュラへとフランスを巡り、最終決戦はアルプス山脈。2日連続のラルプデュエズを越え、今回もパリ・シャンゼリゼで締めくくる21日間だ。

ツール・ド・フランス2026 コースマップ image:A.S.O.
例年通り、パリのパレ・デ・コングレ(国際会議場)で行われたツール・ド・フランスのコースプレゼンテーション。今年マイヨジョーヌを争ったタデイ・ポガチャル(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の姿はなかったものの、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が家族と共に出席した。
第113回大会の開幕地に選ばれたのは今年2月に発表された通り、スペイン第2の都市であるバルセロナ。そこからフランスと国境を接するピレネー山脈を越え、移動ステージを挟みながら中央山塊に到着。その後も北東に進路を取り、ヴォージュ山脈からジュラ山脈へと進む。マイヨジョーヌ争いはアルプス山脈で佳境を迎え、そして今回も、21日間の戦いはフランスの首都パリで締めくくられる。
第3ステージから入国するフランスでは7つの地域と29の県を巡り、各ステージのステージカテゴリーは以下のようになっている。
ステージカテゴリー内訳
平坦ステージ:7
丘陵ステージ:4
山岳ステージ:8(山頂フィニッシュ5)
チームタイムトライアル:1
個人タイムトライアル:1
平坦ステージ数は前年と同じだが、丘陵は6から4に減少。一方で山岳は6から8に増加し、その結果、総獲得標高差は52,500mから54,450mへ増えた。また大会初日に久々のチームタイムトライアルが登場するというのも2026年大会の特徴だ。

コースマップの前で笑顔を見せたクリスティアン・プリュドム photo:A.S.O.

家族とともに出席したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス) photo:A.S.O. 
ヴァランタン・パレパントル(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:A.S.O.
山頂フィニッシュの数は今年と同じ5つ(第6、15、18、19、20ステージ)。そのうち3つがアルプス山脈 を舞台とした第3週目に詰め込まれており、大会ディレクターであるクリスティアン・プリュドム氏も、「たとえ(18日目までに)マイヨジョーヌが5分のリードを持っていても、総合優勝を確信することはできない。(中略)今回は緊張感が最後まで高まっていくような設計だ」とその意図を説明した。
2日連続のラルプデュエズ

超級山岳ラルプデュエズ名物のダッチコーナー photo:Kei Tsuji
今大会一番の目玉と言えるのは、2日連続で登るラルプデュエズだ。わずか129kmの第19ステージのフィニッシュは、伝統的な21のヘアピンカーブを登るルートが登場。そして翌日の第20ステージでは、序盤から超級山岳クロワ・ド・フェール峠と、今大会の最高地点である標高2,642mのガリビエ峠を連続で登坂。いったん大きく下ってから、コル・ド・サレンヌの南東側を経由して再びラルプデュエズにアプローチする。
獲得標高差5,600mを超える、この過酷なステージは間違いなく今大会のクイーンステージ(最難関ステージ)。その頂上でマイヨジョーヌを着用する選手が、実質的に第113回大会の総合優勝者となる。

ツール・ド・フランス2026 第20ステージコースプロフィール image:A.S.O.
スプリンターにもチャンスのあるパリ決戦
例年の集団スプリントではなく、コース変更によりワウト・ファンアールト(ベルギー)の独走勝利で締めくくられた今年のパリ・シャンゼリゼ決戦。2026年もそのきっかけとなったモンマルトルの丘(距離1.1km/平均5.9%)を3度登るコースレイアウトとなった。ただし今回は、その頂上(サクレ・クール寺院)からシャンゼリゼ通りのフィニッシュ地点までの距離が6kmから15kmに伸びたことにより、登坂に耐えうるスプリンターにも勝機が残されている。
開幕するのは2026年7月4日(土)。2日間の休息日を挟み、21日間にわたる戦いは7月26日(日)に締めくくられる。

例年通り、パリのパレ・デ・コングレ(国際会議場)で行われたツール・ド・フランスのコースプレゼンテーション。今年マイヨジョーヌを争ったタデイ・ポガチャル(スロベニア)とヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)の姿はなかったものの、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)が家族と共に出席した。
第113回大会の開幕地に選ばれたのは今年2月に発表された通り、スペイン第2の都市であるバルセロナ。そこからフランスと国境を接するピレネー山脈を越え、移動ステージを挟みながら中央山塊に到着。その後も北東に進路を取り、ヴォージュ山脈からジュラ山脈へと進む。マイヨジョーヌ争いはアルプス山脈で佳境を迎え、そして今回も、21日間の戦いはフランスの首都パリで締めくくられる。
第3ステージから入国するフランスでは7つの地域と29の県を巡り、各ステージのステージカテゴリーは以下のようになっている。
ステージカテゴリー内訳
平坦ステージ:7
丘陵ステージ:4
山岳ステージ:8(山頂フィニッシュ5)
チームタイムトライアル:1
個人タイムトライアル:1
平坦ステージ数は前年と同じだが、丘陵は6から4に減少。一方で山岳は6から8に増加し、その結果、総獲得標高差は52,500mから54,450mへ増えた。また大会初日に久々のチームタイムトライアルが登場するというのも2026年大会の特徴だ。



山頂フィニッシュの数は今年と同じ5つ(第6、15、18、19、20ステージ)。そのうち3つがアルプス山脈 を舞台とした第3週目に詰め込まれており、大会ディレクターであるクリスティアン・プリュドム氏も、「たとえ(18日目までに)マイヨジョーヌが5分のリードを持っていても、総合優勝を確信することはできない。(中略)今回は緊張感が最後まで高まっていくような設計だ」とその意図を説明した。
2日連続のラルプデュエズ

今大会一番の目玉と言えるのは、2日連続で登るラルプデュエズだ。わずか129kmの第19ステージのフィニッシュは、伝統的な21のヘアピンカーブを登るルートが登場。そして翌日の第20ステージでは、序盤から超級山岳クロワ・ド・フェール峠と、今大会の最高地点である標高2,642mのガリビエ峠を連続で登坂。いったん大きく下ってから、コル・ド・サレンヌの南東側を経由して再びラルプデュエズにアプローチする。
獲得標高差5,600mを超える、この過酷なステージは間違いなく今大会のクイーンステージ(最難関ステージ)。その頂上でマイヨジョーヌを着用する選手が、実質的に第113回大会の総合優勝者となる。

スプリンターにもチャンスのあるパリ決戦
例年の集団スプリントではなく、コース変更によりワウト・ファンアールト(ベルギー)の独走勝利で締めくくられた今年のパリ・シャンゼリゼ決戦。2026年もそのきっかけとなったモンマルトルの丘(距離1.1km/平均5.9%)を3度登るコースレイアウトとなった。ただし今回は、その頂上(サクレ・クール寺院)からシャンゼリゼ通りのフィニッシュ地点までの距離が6kmから15kmに伸びたことにより、登坂に耐えうるスプリンターにも勝機が残されている。
開幕するのは2026年7月4日(土)。2日間の休息日を挟み、21日間にわたる戦いは7月26日(日)に締めくくられる。
ツール・ド・フランス2026ステージリスト
| ステージ | 日時 | スタート〜フィニッシュ | 距離 |
|---|---|---|---|
| 第1ステージ | 7月4日(土) | バルセロナ〜バルセロナ | 19.7km(チームTT) |
| 第2ステージ | 7月5日(日) | タラゴナ〜バルセロナ | 178km(丘陵) |
| 第3ステージ | 7月6日(月) | グラノリェルス〜レ・ザングル | 187km(山岳) |
| 第4ステージ | 7月7日(火) | カルカッソンヌ〜フォア | 182km(丘陵) |
| 第5ステージ | 7月8日(水) | ランヌメザン〜ポー | 158km(平坦) |
| 第6ステージ | 7月9日(木) | ポー〜ガバルニー・ジェードル | 186km(山岳*) |
| 第7ステージ | 7月10日(金) | アジュトモー〜ボルドー | 175km(平坦) |
| 第8ステージ | 7月11日(土) | ペリグー〜ベルジュラック | 182km(平坦) |
| 第9ステージ | 7月12日(日) | マルモー〜ウッセル | 185km(丘陵) |
| 休息日 | 7月13日(月) | カンタル | |
| 第10ステージ | 7月14日(火) | オーリャック〜ル・リオラン | 167km(山岳) |
| 第11ステージ | 7月15日(水) | ヴィシー〜ヌヴェール | 161km(平坦) |
| 第12ステージ | 7月16日(木) | ネヴェール・マニ・クール〜シャロン・シュル・ソーヌ | 181km(平坦) |
| 第13ステージ | 7月17日(金) | ドール〜ベルフォール | 205km(丘陵) |
| 第14ステージ | 7月18日(土) | ミュルーズ〜ル・マルクスタイン | 155km(山岳) |
| 第15ステージ | 7月19日(日) | シャンパニョール〜プラトー・ド・ソレゾン | 184km(山岳*) |
| 休息日 | 7月20日(月) | オートサボア | |
| 第16ステージ | 7月21日(火) | エヴィアン・レ・バン〜トノン・レ・バン | 26km(個人TT) |
| 第17ステージ | 7月22日(水) | シャンベリー〜ヴォワロン | 175km(平坦) |
| 第18ステージ | 7月23日(木) | ヴォワロン〜オルシエール・メルレット | 185km(山岳*) |
| 第19ステージ | 7月24日(金) | ギャップ〜アルプ・デュエズ | 128km(山岳*) |
| 第20ステージ | 7月25日(土) | ル・ブルグ・ドワザン〜アルプ・デュエズ | 171km(山岳*) |
| 第21ステージ | 7月26日(日) | トワリー〜パリ | 130km(平坦) |
*山頂フィニッシュ
text:Sotaro.Arakawa
photo&image:A.S.O.
text:Sotaro.Arakawa
photo&image:A.S.O.
Amazon.co.jp