ツール・ド・フランスの主催者A.S.O.が、2026年大会の開幕地がスペインのバルセロナであることを発表した。初日は19.7kmのチームタイムトライアルが設定され、2日目は終盤に短い急坂が連続する丘陵ステージだ。



バルセロナで開幕する2026年ツール。写真は2023年ブエルタ image:A.S.O.

2026年7月4日に行われる第113回ツール・ド・フランスは、スペインのバルセロナに設定された19.7kmのチームタイムトライアルで開幕する。地中海に面したフォルム公園をスタートし、直角コーナーを進みながら市街地を南西へ進む。そしてフィニッシュ地点が設定されたのは、1929年のバルセロナ万国博覧会のために建設されたエスタディ・オリンピックの眼前だ。

コースの大部分は平坦路だが、16.1km地点からモンジュイックの丘(距離1.1km/平均5.1%)を登坂。そして一度下ってから最後は距離0.8km/平均7%を駆け上がる。

第1ステージ コースプロフィール image:A.S.O.
第1ステージ コースマップ image:A.S.O.


このステージで注目されるのは2023年パリ〜ニースで初導入された、トップ通過者のタイムがチーム順位となる新しいタイム計測方法だ。従来はチームの4人目のフィニッシュタイムがチーム全体のタイムになっていたが、選手それぞれのフィニッシュタイムが総合タイムにそのまま反映されるという新しい試みとなっている。

大会2日目は西のタラゴーナから沿岸を進み、バルセロナ市街地を回り込むようにエスタディ・オリンピックを目指す178kmだ。フィニッシュまで残り30kmから選手たちが臨むのは、最大勾配13%のモンジュイック城の丘(距離1.6km/平均9.3%)と距離0.6km/勾配7%の丘を含むコースを、3周半するタフなレイアウト。総合勢はもちろん、パンチャーが活躍するステージとなるだろう。

第2ステージ コースプロフィール image:A.S.O.

第2ステージ コースマップ image:A.S.O.

大会3日目のフィニッシュ地点はまだ明らかにされていないものの、バルセロナから北に約30kmのグラノリェースがスタート地点。そこからフランス国境を目指し、北に進むことが示唆されている。
歴代グランデパール開催地
2026年 バルセロナ(スペイン)
2025年 リール(フランス)
2024年 フィレンツェ(イタリア)
2023年 ビルバオ(スペイン)
2022年 コペンハーゲン(デンマーク)
2021年 ブレスト(フランス)
2020年 ニース(フランス)
2019年 ブリュッセル(ベルギー)
2018年 ヴァンデ(フランス)
2017年 デュッセルドルフ(ドイツ)
2016年 マンシュ(フランス)
text:Sotaro.Arakawa
image:A.S.O.