本日9月27日に行われるロード世界選手権の女子エリートロードレース。164.6kmに獲得標高差約3,350mのコースレイアウトに、2年連続の世界王者コペッキーは不在。ツール・ファム覇者フェランプレヴォやフォレリング、ロイサーなど有力選手を紹介する。

本日開催される女子エリートのロードレース(写真は女子U23) photo:CorVos

女子エリートロードレースコースプロフィール image:UCI
ルワンダの首都キガリのコースは、言うなればアルデンヌクラシックのようなアップダウンの連続。平坦区間はほとんどなく、1周約15kmのコースに設定されたキガリ・ゴルフ峠(距離0.8km/平均8.1%)と石畳のミュール・ド・キミハーウラ(距離1.3km/平均6.3%)は、獲得標高差を約3,350mまで引き上げる。
同じ周回数で行われた男子U23は、レース前半の膠着状態から、後半は集団から人数が減っていくサバイバルの展開に。よって一撃の鋭いアタックではなく、ハイペースについていくことのできるスタミナと、展開を予想する判断力が求められる。
この特徴から、優勝候補にはグランツールで総合上位に入るオールラウンダーたちや、春のクラシックレースが得意なクライマー、パンチャーの名前が挙がる。
コペッキー不在のベルギーと、フェランプレヴォ擁するフランス

今年のツール・ド・フランス・ファムで総合優勝したポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス) photo:CorVos
2023年、24年と世界王者に2年連続で輝いているロッテ・コペッキー(ベルギー)は不在。大会前にすでに体調面やメンタル面の問題から出場を見送ることを表明しており、当初は10月下旬にチリで行われるトラック世界選手権を目指していたものの、9月のレースで落車し椎骨の骨折が判明。出場可否は現時点で不透明だ。
そのため優勝候補筆頭に挙がるのが、ツール・ド・フランス・ファムで総合優勝したポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)だ。当初はロード世界選手権への出場予定ではなかったが、ツールの結果と状態の良さを受けて参戦を決断。3週間にわたる高地合宿を経て、2014年以来となる自身2度目のアルカンシエル獲得を目指す。
最大人数である7名で構成されたフランスチームには、ジュリエット・ラブースを中心に国内王者マリー・ル・ネやエヴィータ・ムジックと強力な布陣を誇る。フェランプレヴォがロードレース復帰初年にパリ〜ルーベとツール・ファム、そして世界選手権を制すれば、女子自転車界の変革を意味する。
フォレリングの初戴冠なるか

デミ・フォレリング(オランダ) photo:CorVos
対抗するのは直近10年で5度の優勝を誇る自転車大国オランダ。そのエースはもちろんデミ・フォレリングだ。2023年に2位とアルカンシエルに迫ったフォレリングは、6日前の個人タイムトライアルでも3位に入り、コースの特性が似ている春のクラシックレースでも常に表彰台に立っている。本来の実力が発揮されれば、初のアルカンシエルに手が届く。
過去2度世界選手権を制したアンナ・ファンデルブレッヘンやリーアンヌ・マルクスらベテラン選手がその脇を固め、そこに新鋭シリン・ファンアンローイと戦力に死角なし。山岳レースではなくアップダウンの繰り返されるレイアウトでは、総合力でフランスを凌ぐ布陣と言ってもいい。
ロンゴボルギーニとロイサーの勝ち筋

6日前のTTを制したマーレン・ロイサー(スイス) photo:UCI

エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア) photo:CorVos 
カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド) photo:CorVos
フランスとオランダと同数の7名で臨むのが、エリーザ・ロンゴボルギーニをエースにするイタリア。33歳ながら昨年、今年とキャリアハイの成績を残すロンゴボルギーニには十分勝機のあるレイアウトだが、チーム力ではやや不利か。
そして優勝候補の筆頭に挙げても不思議じゃないのが、TTで初優勝したマーレン・ロイサー(スイス)だ。TTスペシャリストではあるものの、年々成長を見せる登坂力は脅威となり、長い距離の独走を狙ってくるのは明白。チームメイトにも台頭著しいノエミ・リュエッグに、今季も好調なエリーズ・シャベイが名を連ね、アシストは強力だ。
他にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)はもちろん、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド)やマビ・ガルシア(スペイン)、クロエ・ダイガート(アメリカ)も有力。アフリカ出身者で言えばベテランのアシュリー・モールマン(南アフリカ)や、今年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファム覇者であるキンバリー・ルコート(モーリシャス)の走りにも期待したい。


ルワンダの首都キガリのコースは、言うなればアルデンヌクラシックのようなアップダウンの連続。平坦区間はほとんどなく、1周約15kmのコースに設定されたキガリ・ゴルフ峠(距離0.8km/平均8.1%)と石畳のミュール・ド・キミハーウラ(距離1.3km/平均6.3%)は、獲得標高差を約3,350mまで引き上げる。
同じ周回数で行われた男子U23は、レース前半の膠着状態から、後半は集団から人数が減っていくサバイバルの展開に。よって一撃の鋭いアタックではなく、ハイペースについていくことのできるスタミナと、展開を予想する判断力が求められる。
この特徴から、優勝候補にはグランツールで総合上位に入るオールラウンダーたちや、春のクラシックレースが得意なクライマー、パンチャーの名前が挙がる。
コペッキー不在のベルギーと、フェランプレヴォ擁するフランス

2023年、24年と世界王者に2年連続で輝いているロッテ・コペッキー(ベルギー)は不在。大会前にすでに体調面やメンタル面の問題から出場を見送ることを表明しており、当初は10月下旬にチリで行われるトラック世界選手権を目指していたものの、9月のレースで落車し椎骨の骨折が判明。出場可否は現時点で不透明だ。
そのため優勝候補筆頭に挙がるのが、ツール・ド・フランス・ファムで総合優勝したポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)だ。当初はロード世界選手権への出場予定ではなかったが、ツールの結果と状態の良さを受けて参戦を決断。3週間にわたる高地合宿を経て、2014年以来となる自身2度目のアルカンシエル獲得を目指す。
最大人数である7名で構成されたフランスチームには、ジュリエット・ラブースを中心に国内王者マリー・ル・ネやエヴィータ・ムジックと強力な布陣を誇る。フェランプレヴォがロードレース復帰初年にパリ〜ルーベとツール・ファム、そして世界選手権を制すれば、女子自転車界の変革を意味する。
フォレリングの初戴冠なるか

対抗するのは直近10年で5度の優勝を誇る自転車大国オランダ。そのエースはもちろんデミ・フォレリングだ。2023年に2位とアルカンシエルに迫ったフォレリングは、6日前の個人タイムトライアルでも3位に入り、コースの特性が似ている春のクラシックレースでも常に表彰台に立っている。本来の実力が発揮されれば、初のアルカンシエルに手が届く。
過去2度世界選手権を制したアンナ・ファンデルブレッヘンやリーアンヌ・マルクスらベテラン選手がその脇を固め、そこに新鋭シリン・ファンアンローイと戦力に死角なし。山岳レースではなくアップダウンの繰り返されるレイアウトでは、総合力でフランスを凌ぐ布陣と言ってもいい。
ロンゴボルギーニとロイサーの勝ち筋



フランスとオランダと同数の7名で臨むのが、エリーザ・ロンゴボルギーニをエースにするイタリア。33歳ながら昨年、今年とキャリアハイの成績を残すロンゴボルギーニには十分勝機のあるレイアウトだが、チーム力ではやや不利か。
そして優勝候補の筆頭に挙げても不思議じゃないのが、TTで初優勝したマーレン・ロイサー(スイス)だ。TTスペシャリストではあるものの、年々成長を見せる登坂力は脅威となり、長い距離の独走を狙ってくるのは明白。チームメイトにも台頭著しいノエミ・リュエッグに、今季も好調なエリーズ・シャベイが名を連ね、アシストは強力だ。
他にはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)はもちろん、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド)やマビ・ガルシア(スペイン)、クロエ・ダイガート(アメリカ)も有力。アフリカ出身者で言えばベテランのアシュリー・モールマン(南アフリカ)や、今年のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファム覇者であるキンバリー・ルコート(モーリシャス)の走りにも期待したい。
ロード世界選手権女子エリートロードレース歴代優勝者
2024年 | ロッテ・コペッキー(ベルギー) |
2023年 | ロッテ・コペッキー(ベルギー) |
2022年 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ) |
2021年 | エリーザ・バルサモ(イタリア) |
2020年 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ) |
2019年 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ) |
2018年 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ) |
2017年 | シャンタル・ブラーク(オランダ) |
2016年 | アマリー・ディデリクセン(デンマーク) |
2015年 | エリザベス・ダイグナン(イギリス) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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