初めての単独開催となったロード世界選手権女子U23ロードレース。厳しいレイアウトがサバイバルレースを生み、フランスが主導する展開の末、セリア・ジェリー(フランス)がヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)とのスプリントを制して優勝した。



単独初開催された女子U23ロードレース photo:CorVos

ロード世界選手権2025 女子U23ロードレース image:UCI

ルワンダの首都キガリで開催中のロード世界選手権は後半戦に入り、5日目に女子U23ロードレースが行われた。コースは石畳のミュール・ド・キミハーウラ(距離1.3km/平均6.3%)とキガリ・ゴルフ峠(距離0.8km/平均8.1%)を含む約15kmを8周する119.3km。個人中立選手を含む40ヶ国82名が参加し、女子エリートから独立した単独種目として初開催となるレースが幕を開けた。

アップダウンの連続でほとんど平坦路がなく、序盤から多くの選手が遅れていく。ジュリー・ベゴ(フランス)のアタックをカナダが牽引して引き戻すなど、ペースは緩まない。カナダのエースで今年のツール・ド・ラヴニール総合優勝者であるイザベラ・ホルムグレンが単独で飛び出す場面もあったが、不発に終わり、集団はまとまったまま中盤へ進んだ。

集団が早くから絞られる、サバイバルな展開となった photo:CorVos

残り11kmでアタックしたスティーナ・カゲヴィ(スウェーデン) photo:UCI

その後もアタックと吸収が繰り返され、先頭は約20名まで絞られる。ラスト2周回(残り30km)ではベゴが再び仕掛けて4人の逃げを形成するも、カナダが主導する集団に吸収された。続いてマルヴィナ・ムル(ポーランド)の動きで先頭は14名、最終周回では一時9名まで減少する。残り11kmでスティーナ・カゲヴィ(スウェーデン)がアタックし、一時50秒差を築いたが、残り6kmで吸収。そして11名が最後のミュール・ド・キミハーウラに突入する。

パウラ・ブラシ(スペイン)が先頭でペースを作り、残り1.9kmでマリオン・ビュネル(フランス)が加速する。これにクラドノヴァとジェリーが食らいつき、勝負は3名に絞られる。頂上を越えて残り1km、ジェリーがアタックし、数的優位のフランスにクラドノヴァが必死に応戦。献身的なリードアウトをしたビュネルが遅れ、残り100mでジェリーがスプリントを開始。しかしクラドノヴァには対応する脚が残っておらず、ジェリーがガッツポーズでフィニッシュラインを駆け抜けた。

スプリント勝利したセリア・ジェリー(フランス) photo:CorVos

ロード世界選手権2025 女子U23ロードレース表彰台:2位ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)、1位セリア・ジェリー(フランス)、3位パウラ・ブラシ(スペイン) photo:UCI

ジェリーは昨年フランスのロードとTTのジュニア王者で、今年FDJスエズでプロデビューした19歳。6月のフランス選手権では女子エリート4位、ツール・ド・ラヴニールでは区間3勝とポイント賞を獲得している注目の若手クライマーだ。なお、3位にはフィニッシュ直前でビュネルをかわしたブラシが入っている。
ロード世界選手権2025 女子U23ロードレース結果
1位 セリア・ジェリー(フランス) 3:24:26
2位 ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) +0:02
3位 パウラ・ブラシ(スペイン) +0:12
4位 エレオノラ・チアボッコ(イタリア)
5位 マリオン・ビュネル(フランス)
6位 イザベラ・ホルムグレン(カナダ) +0:17
7位 アレーナ・イワンチェンコ(ロシア) +0:20
8位 ローレ・デスペッヘル(ベルギー) +0:25
9位 タリア・アップルトン(オーストラリア) +0:31
10位 リンダ・リードマン(ドイツ) +0:54
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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