ツール・ド・ラヴニール第4ステージで、スプリントに挑んだ橋川丈(愛三工業レーシング)が29位でフィニッシュ。体調不良に苦しんだ望月蓮(Team Buffaz Gestion de Patrimoine)はタイムオーバーに終わった。

各賞リーダージャージの選手たちが並ぶ。いずれもワールドツアーの育成チームに所属する選手たちだ photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka

鎌田晃輝(JCL TEAM UKYO/日本大学)と林原聖真(明治大学/群馬グリフィン)がスタートを待つ photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka
ヨーロッパのトップカテゴリーを目指す若き選手たちが競い合う、ツール・ド・ラヴニールも折り返しを過ぎた第4ステージ(大会5日目)。モンタニャからヴァル・シュランを目指す110kmコースは、厳しい山岳ステージを控えた今大会最後の平坦基調のステージ。中盤には3級山岳が、後半は起伏を含む周回コースを約3周する。
この日も逃げに乗ることを目標に据えた日本ナショナルチームは、スタート直後から鎌田晃輝と橋川丈が集団前方で積極的に動いた。「橋川を含む6名の逃げが形成され、集団に対して約20秒のリードを築いたが、すぐに追走がかかり吸収されてしまう。その後もいくつかのアタックが繰り返されたが、周回コースに入る頃には集団は再び一つにまとまり、終盤まで集団内での駆け引きが続いた」とJCFのステージレポートには綴られている。

途中の逃げに乗った橋川丈(愛三工業レーシング) photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka

集団内で走る岩村元嗣(早稲田大学) photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka 
体調不良で遅れた望月蓮(Team Buffaz Gestion de Patrimoine)はタイムリミットに間に合わずリタイアに photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka

集団スプリントを制したマチュー・コッケルマン(ルクセンブルク) photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka
最終的に大集団によるゴールスプリントで決着し、制したのはルクセンブルクのマチュー・コッケルマン。ロットの育成チームメンバーとして走るパンチャーで、来季から上部チームとの2年契約を結んだ21歳だ。
連日集団スプリントに加わっていた望月蓮(Team Buffaz Gestion de Patrimoine)は体調不良でドロップし、代わりに挑んだ橋川丈(愛三工業レーシング)が29位でフィニッシュ。「最後のスプリントでは、自分が行こうとチャレンジした。位置取りはうまくいったが、下り基調の高速スプリントで最後はパワーが足りなかった。チームとしての動きは、4日目を迎えてかなり良くなってきている。3級山岳では4人の選手がまとまって走れていたし、チーム全体の連携が見えてきた」と振り返る。
橋川はレポートの中で、以下のようにもコメントを残している。自転車競技熱の高いベルギー、コルトレイクで生まれ育ち、プロ選手への道がいかに厳しいものなのかを深く理解している橋川らしい言葉だ。
「こうした大きな大会にナショナルチームとして出場できるのは本当に光栄なことだと思っている。ただ、まだこの大会や自転車競技そのものが日本ではあまり知られていない。だからこそ、自分たちが結果を残し、存在を示すことが重要だと感じている。完走するだけでは意味がない。2年前、留目夕陽選手がこの大会で総合24位に入り、そこからワールドチームにステップアップしていった。自分も同じように上を目指したい」。

スプリントに参加し、29位でフィニッシュした橋川丈(愛三工業レーシング) photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka
望月はフィニッシュまでたどり着いたものの、数十秒およばずタイムアウトとなってしまった。これによって望月と渡辺一気(京都産業大学)を欠くこととなった日本チームは、明日からのフレンチアルプスでの過酷な山岳2ステージを4人で戦うことに。清水監督はレポートの中で「まるでヒルクライム大会のような厳しいコースプロフィールだが、日本チームには力のある選手が揃っている。悪天候、上り、下りとさまざまな条件が待ち受ける中でも、チームで協力し合い、一つでも上の成績を目指して戦っていく」と綴っている。


ヨーロッパのトップカテゴリーを目指す若き選手たちが競い合う、ツール・ド・ラヴニールも折り返しを過ぎた第4ステージ(大会5日目)。モンタニャからヴァル・シュランを目指す110kmコースは、厳しい山岳ステージを控えた今大会最後の平坦基調のステージ。中盤には3級山岳が、後半は起伏を含む周回コースを約3周する。
この日も逃げに乗ることを目標に据えた日本ナショナルチームは、スタート直後から鎌田晃輝と橋川丈が集団前方で積極的に動いた。「橋川を含む6名の逃げが形成され、集団に対して約20秒のリードを築いたが、すぐに追走がかかり吸収されてしまう。その後もいくつかのアタックが繰り返されたが、周回コースに入る頃には集団は再び一つにまとまり、終盤まで集団内での駆け引きが続いた」とJCFのステージレポートには綴られている。




最終的に大集団によるゴールスプリントで決着し、制したのはルクセンブルクのマチュー・コッケルマン。ロットの育成チームメンバーとして走るパンチャーで、来季から上部チームとの2年契約を結んだ21歳だ。
連日集団スプリントに加わっていた望月蓮(Team Buffaz Gestion de Patrimoine)は体調不良でドロップし、代わりに挑んだ橋川丈(愛三工業レーシング)が29位でフィニッシュ。「最後のスプリントでは、自分が行こうとチャレンジした。位置取りはうまくいったが、下り基調の高速スプリントで最後はパワーが足りなかった。チームとしての動きは、4日目を迎えてかなり良くなってきている。3級山岳では4人の選手がまとまって走れていたし、チーム全体の連携が見えてきた」と振り返る。
橋川はレポートの中で、以下のようにもコメントを残している。自転車競技熱の高いベルギー、コルトレイクで生まれ育ち、プロ選手への道がいかに厳しいものなのかを深く理解している橋川らしい言葉だ。
「こうした大きな大会にナショナルチームとして出場できるのは本当に光栄なことだと思っている。ただ、まだこの大会や自転車競技そのものが日本ではあまり知られていない。だからこそ、自分たちが結果を残し、存在を示すことが重要だと感じている。完走するだけでは意味がない。2年前、留目夕陽選手がこの大会で総合24位に入り、そこからワールドチームにステップアップしていった。自分も同じように上を目指したい」。

望月はフィニッシュまでたどり着いたものの、数十秒およばずタイムアウトとなってしまった。これによって望月と渡辺一気(京都産業大学)を欠くこととなった日本チームは、明日からのフレンチアルプスでの過酷な山岳2ステージを4人で戦うことに。清水監督はレポートの中で「まるでヒルクライム大会のような厳しいコースプロフィールだが、日本チームには力のある選手が揃っている。悪天候、上り、下りとさまざまな条件が待ち受ける中でも、チームで協力し合い、一つでも上の成績を目指して戦っていく」と綴っている。
ツール・ド・ラヴニール2025第4ステージ結果
1位 | マチュー・コッケルマン(ルクセンブルク) | 2:25:18 |
2位 | セサル・マシアス(メキシコ) | |
3位 | アンツェ・ラブバル(スロベニア) | |
29位 | 橋川丈(愛三工業レーシング) | |
43位 | 岩村元嗣(早稲田大学) | |
95位 | 林原聖真(明治大学/群馬グリフィン) | +0:12 |
108位 | 鎌田晃輝(JCL TEAM UKYO/日本大学) | +0:29 |
OTL | 望月蓮(Team Buffaz Gestion de Patrimoine) |
text:So Isobe
photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka
photo:Japan Cycling Federation / Sonoko Tanaka
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