ロットとの合併決定のアンテルマルシェギルマイ退団を正式発表 - チームは歴史刻んだエースに感謝

2025/11/29(土) - 12:13

アンテルマルシェ・ワンティがビニヤム・ギルマイ（エリトリア）の退団を発表した。同選手はチームと2028年までの契約を結んでいたものの、ロットとの合併により契約破棄となった。なお、移籍先はまだ明らかになっていない。

アンテルマルシェ・ワンティの退団が発表されたビニヤム・ギルマイ（エリトリア） photo:CorVos

「アンテルマルシェ・ワンティでの旅路は素晴らしいものだった。5年前に僕を信頼し、ワールドチームの選手になるチャンスを与えてくれたことに感謝している。ここ数年、僕らは強い関係を築き、ともに一歩ずつ成長し、世界トップまでたどり着くことができた。だが、時には変化を受け入れなければならないこともある。いまが新たな一歩を踏み出す時だ。この5シーズンを支えてくれたアンテルマルシェ・ワンティの皆に心から感謝している」と、ギルマイは別れの言葉を送った。

フランスのプロチームであるデルコが解散後、ギルマイは2021年8月からアンテルマルシェに加入した。2022年に出場したジロ・デ・イタリア第10ステージで勝利し、アフリカ出身の黒人選手として初のグランツールステージ優勝という快挙を達成。そして2024年のツール・ド・フランスでは区間3勝を挙げる活躍を見せ、マイヨヴェール（ポイント賞）を獲得した。

しかし2025年シーズンは何度も勝利に迫りながらも未勝利に終わり、チームもシーズン終盤に行われた来季ワールドチームのライセンス申請を見送ったことで、ロットとの合併が確定した。そのため2028年まで契約を結んでいたギルマイの契約は終了し、この度の退団となった。

2024年はさいたまクリテリウムにも出場し、優勝した photo:Makoto AYANO

アンテルマルシェのCEOであるジャン・フランソワ・ブルラール氏はギルマイの退団について「ビニヤムとは多くの幸福で忘れがたい瞬間を共有してきた。我々はこの大きな才能を、世界の舞台で欠かせない存在まで育て上げる旅を共に歩んだことを誇りに思っている。ありがとう、ビニヤム」と感謝を綴った。

ギルマイの移籍先は明らかになっていないものの、退団の噂があった頃から名前が挙がっていたイスラエル・プレミアテック（来季はNSNサイクリングチーム）が最有力視されている。