ブエルタ開幕が迫る中、総合優勝候補のヴィスマ・リースアバイクとレッドブル・ボーラ・ハンスグローエがメンバーを発表。ツール総合2位のヴィンゲゴーが初制覇を目指す一方、昨年覇者ログリッチ不在のレッドブルはヒンドレーをエースに据えた。



発表されたヴィスマ・リースアバイクのブエルタ・ア・エスパーニャ出場メンバー image:Team Visma | Lease a Bike

開幕まで5日と迫った第80回ブエルタ・ア・エスパーニャ。今年最後のグランツールに向け、総合優勝候補であるヴィスマ・リースアバイクが出場メンバーを発表した。世界最強と言っても過言ではない8名は以下の通り。

ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)
マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ)
セップ・クス(アメリカ)
ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)
ディラン・ファンバーレ(オランダ)
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)
ベン・トゥレット(イギリス)
アクセル・ジングレ(フランス)


ジロ・デ・イタリアをサイモン・イェーツ(イギリス)で総合優勝したヴィスマ。そのヴィスマがブエルタで自身初の総合優勝を託すのは、ツール・ド・フランスで総合2位だったヴィンゲゴーだ。「ツールの後の休息を経て、シーズン2つ目の主たる目標に向けて準備を進めた。近々ではチームのサポートの下、個人的なトレーニング合宿を行った。ブエルタは僕が2020年に走った初めてのグランツール。そこでプリモシュ・ログリッチが総合優勝し、そして2023年では総合トップ3を独占してマドリッドの表標台に立った。今年も素晴らしい思い出を加えられることを願っている」と、ヴィンゲゴーはコメントした。

2023年に総合トップスリーを独占したヴィスマ photo:CorVos

ヴィンゲゴーを山岳で支えるのは、2023年覇者のクスやセカンドエースと呼べるジョーゲンソン、経験豊富なベテランのケルデルマンといった実力者たち。平地やチームタイムトライアルでは、ツールで大活躍だったカンペナールツと、退団の決まっているファンバーレが脇を固める。そこにジングレと初出場のトゥレットも加わり、強力なメンバーを揃えてきた。

「ブエルタでは総合優勝を狙いにきた。このチームによるサポートがあれば現実的な目標だし、差のつくステージが数多くあるので、最初から準備する必要がある。僕の準備はできており、いますぐにでも走り出したい気分だよ」とヴィンゲゴーは意気込みを語っている。



ログリッチ不在のレッドブルはヒンドレーがエース

レッドブルの総合エースを担うジャイ・ヒンドレー photo:So Isobe

一方、昨年覇者で、ジロ・デ・イタリアで落車リタイアし、ツールにも出場したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が不出場となるレッドブル・ボーラ・ハンスグローエもメンバーを発表した。

ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)
ティム・ファンダイケ(オランダ)
ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア)
ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア)
マッテオ・ソブレロ(イタリア)
ニコ・デンツ(ドイツ)
フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド)
ヨナス・コッホ(ドイツ)


総合エースは2022年のジロ覇者であるヒンドレー。今年のジロ第6ステージでログリッチと同じく落車リタイアし、椎骨骨折と脳震盪によって10週間の離脱を余儀なくされたが、今月のブエルタ・ア・ブルゴスで実戦復帰した。

注目は次期エース候補の23歳フィッシャーブラックと、ジロで総合6位に入った21歳のペリツァーリ。来年はレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)の加入もあり、大きく動くであろうチーム編成に向けて、選手たちのアピールの場にもなりそうだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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