フェニックス・ドゥクーニンクがアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)のパフォーマンス・メンター就任を発表した。同ベルギーチームには、今年のツール・ファムで区間優勝を果たした22歳の新星プック・ピーテルセが所属している。



2023年に引退したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ) photo:CorVos

ファンフルーテンは「選手キャリアの終盤に、引退後は選手やアスリートを助け、バランスを整えながら潜在能力を引き出す役割を果たしたいと思った。(チーム代表の)フィリップ・ルードホーフトに声をかけられ、驚くと共にそのプロ意識の高さに感銘を受けた」と就任理由を語った。

フェニックス・ドゥクーニンクは2020年にスタートしたワールドチーム。2024年はピーテルセがツール・ド・フランス・ファムでステージ優勝と新人賞に輝き、さらにU23ロード世界選手権とMTB世界選手権女子エリートでも優勝するなど、マルチな才能を発揮。今シーズンのチームは2勝を挙げ、ワールドツアーでは複数の表彰台を獲得。さらにディベロップメントチームも有し、将来性豊かな体制を整えている。

2024年ツール・ファムで区間優勝とマイヨブランを獲得したプック・ピーテルセ(オランダ) photo:CorVos

パフォーマンス・メンターに就任したファンフルーテンは、現役時代は2度のロード世界選手権ロード&タイムトライアル優勝、初代ツール・ファム総合優勝や東京五輪のTTで金メダル獲得など活躍。2023年に引退後は、リポーターやサイクリングイベントに出席するなど精力的な活動を見せていた。

最大のライバル、アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ)が現役復帰を発表する中、ファンフルーテンは「自転車界に戻ってくる良いタイミングだと思った。現役が恋しくはないし、他の人の勝利を見ても引退を一度も後悔したことはない。レースを外から見ることが楽しい」と語っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Fenix-Deceuninck Cycling Team