アスタナ・カザクスタンのグレブ・ブルセンスキー(カザフスタン)が現役引退を発表した。今年ブエルタ・ア・エスパーニャに初出場を果たした24歳は、「新たな目標に向かって進む時が来た」と決断の理由を語っている。



2023年のアジア選手権で独走勝利を決めたグレブ・ブルセンスキー(カザフスタン) photo:CorVos

ブルセンスキーは2021年にアスタナ・プレミアテック(当時)でプロデビュー。2022年にはアジア選手権ロードレースU23カテゴリーで優勝し、翌年に同大会エリートカテゴリーで新城幸也らを抑えアジアチャンピオンに輝いた。今年はブエルタ・ア・エスパーニャを完走するなど、着実に実績を重ねてきた。

「プロスポーツでのキャリアを終えることを決意した。この決断は簡単ではなかったが、次のステップを踏み出す時だと思った。自転車競技は素晴らしい経験と感動、そして貴重な学びを与えてくれた。既に新たな目標に向かっている。僕の旅路をサポートしてくれたすべての人に感謝したい」と、ブルセンスキーはSNSで引退を発表した。

今年10月に行われたツール・ド・九州(UCI2.1)にも出場したブルセンスキーだったが、大分で行われた第1ステージで途中リタイア。それが現役最後のレースとなった。

アスタナ、新スポンサー獲得で体制刷新

古巣に監督として復帰するダリオ・カタルド(イタリア) photo:CorVos

中国のカーボン素材メーカーXDSを新スポンサーに迎え、チーム体制の大幅な刷新に着手しているたアスタナ。これに伴い、チームのカザフスタン色は薄まる方向に進んでいる。今年限りでブルセンスキーを含むカザフスタン出身の選手7名が去り、残留するのはニコラス・ヴィノクロフら3名のみとなった。

新スポンサー獲得による資金増を背景に、チームは新たなスタッフの補強も進めている。パフォーマンスエンジニアとしてアレックス・ドーセットを迎え入れたほか、アンテルマルシェ・ワンティからラウレンツォ・ラパージュ監督の加入も決定。さらに今季限りで現役を引退するダリオ・カタルド(イタリア、リドル・トレック)と、2019年に引退したピーター・ケノー(イギリス)の監督就任も発表され、指導体制の強化を図っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

最新ニュース(全ジャンル)