2024/10/27(日) - 14:21
UCI(国際自転車競技連合)が2024年シーズンのUCIポイントランキングを更新し、男子個人でタデイ・ポガチャル(スロベニア)が4連覇を達成。チームでもUAEチームエミレーツが2位ヴィスマ・リースアバイクに大差をつけ、2年連続のトップとなった。
10月20日(日)にワールドツアーはグリー・ツアー・オブ・グワンシー、プロツアーはヴェント・クラシックと宇都宮ジャパンカップが終了したことで2024年シーズンが終了した。それを受けUCIは最新のUCIポイントランキングを更新。本記事では男子のランキング結果をシーズンを振り返りながら紹介する。
まず個人ランキングでトップとなったのは2021年から4年連続となったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)だ。今年はストラーデビアンケで81km独走勝利を皮切りに、初出場となったジロ・デ・イタリアで総合優勝。続くツール・ド・フランスでは区間6勝&自身3度目の総合優勝、パリ五輪を回避して出場したロード世界選手権でも初優勝と敵なしの強さを見せた。
その結果、史上3人目となるトリプルクラウン(ジロ、ツール、世界選手権)を達成したポガチャル。獲得ポイントが昨年の7695.86点から11655点に増大していることから、ポガチャルにとってキャリアハイのシーズンであったことが分かる。
個人ランキング2位にはパリ五輪2冠のエヴェネプール
2位にはパリ五輪で個人タイムトライアルとロードの2冠(男子では史上初)を達成したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がランクイン。初出場したツールでも総合3位&ヤングライダー賞獲得と躍進し、TT世界選手権では連覇するなどチームランキングでもスーダルを3位に押し上げた。しかしポイント差は約2倍の差(6072.57点)であることから、今季のポガチャルの強さが伺える。
また3位にはミラノ〜サンレモを制し、ツールで区間3勝を飾ったヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が入っている。
チームランキングは盤石のUAEが2連覇
チームランキングでは昨年トップのUAEチームエミレーツが連覇を達成。シーズン81勝(ステージレースの総合優勝を含む)によって得た37407.6点は昨年(30958.18点)を上回り、2位ヴィスマ・リースアバイク(20427.98点)に大差をつけた。要因としては一人で25勝しているポガチャルはもちろん、共に9勝のマルク・ヒルシ(スイス)とブランドン・マクナルティ(アメリカ)、また6勝とアダム・イェーツ(イギリス)とエース級の選手が揃っていることが大きい。
昨年69勝を挙げたヴィスマは勝ち星を32勝と半分以下に減らしたものの、ランキング2位をキープ。ワウト・ファンアールト(ベルギー)やヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)、ディラン・ファンバーレ(オランダ)など怪我の連鎖があったものの、そのヴィンゲゴーを中心に、ドワーズ・ドール・フラーンデレンを制したマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)がツールなどメジャーレースで何度も表彰台に上がり、UCIポイントを稼いだ。
3位は先述したスーダル・クイックステップで、加入2年目のティム・メルリール(ベルギー)が16勝まで勝ち星を伸ばした。
その他のランキングでは個人ワンデーレースの2位にマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が入った。またステージレースでは、ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を飾ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)を、配点の高いツール総合2位のヴィンゲゴーが上回っている。
国別ランキングではベルギーが1位で、2位はスロベニア。アジアのトップはカザフスタン(全体26位)で日本は2位(全体37位)につけている。
次回は女子ランキングの結果をお伝えします。
10月20日(日)にワールドツアーはグリー・ツアー・オブ・グワンシー、プロツアーはヴェント・クラシックと宇都宮ジャパンカップが終了したことで2024年シーズンが終了した。それを受けUCIは最新のUCIポイントランキングを更新。本記事では男子のランキング結果をシーズンを振り返りながら紹介する。
まず個人ランキングでトップとなったのは2021年から4年連続となったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)だ。今年はストラーデビアンケで81km独走勝利を皮切りに、初出場となったジロ・デ・イタリアで総合優勝。続くツール・ド・フランスでは区間6勝&自身3度目の総合優勝、パリ五輪を回避して出場したロード世界選手権でも初優勝と敵なしの強さを見せた。
その結果、史上3人目となるトリプルクラウン(ジロ、ツール、世界選手権)を達成したポガチャル。獲得ポイントが昨年の7695.86点から11655点に増大していることから、ポガチャルにとってキャリアハイのシーズンであったことが分かる。
個人ランキング2位にはパリ五輪2冠のエヴェネプール
2位にはパリ五輪で個人タイムトライアルとロードの2冠(男子では史上初)を達成したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がランクイン。初出場したツールでも総合3位&ヤングライダー賞獲得と躍進し、TT世界選手権では連覇するなどチームランキングでもスーダルを3位に押し上げた。しかしポイント差は約2倍の差(6072.57点)であることから、今季のポガチャルの強さが伺える。
また3位にはミラノ〜サンレモを制し、ツールで区間3勝を飾ったヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が入っている。
チームランキングは盤石のUAEが2連覇
チームランキングでは昨年トップのUAEチームエミレーツが連覇を達成。シーズン81勝(ステージレースの総合優勝を含む)によって得た37407.6点は昨年(30958.18点)を上回り、2位ヴィスマ・リースアバイク(20427.98点)に大差をつけた。要因としては一人で25勝しているポガチャルはもちろん、共に9勝のマルク・ヒルシ(スイス)とブランドン・マクナルティ(アメリカ)、また6勝とアダム・イェーツ(イギリス)とエース級の選手が揃っていることが大きい。
昨年69勝を挙げたヴィスマは勝ち星を32勝と半分以下に減らしたものの、ランキング2位をキープ。ワウト・ファンアールト(ベルギー)やヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)、ディラン・ファンバーレ(オランダ)など怪我の連鎖があったものの、そのヴィンゲゴーを中心に、ドワーズ・ドール・フラーンデレンを制したマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)がツールなどメジャーレースで何度も表彰台に上がり、UCIポイントを稼いだ。
3位は先述したスーダル・クイックステップで、加入2年目のティム・メルリール(ベルギー)が16勝まで勝ち星を伸ばした。
その他のランキングでは個人ワンデーレースの2位にマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が入った。またステージレースでは、ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を飾ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)を、配点の高いツール総合2位のヴィンゲゴーが上回っている。
国別ランキングではベルギーが1位で、2位はスロベニア。アジアのトップはカザフスタン(全体26位)で日本は2位(全体37位)につけている。
次回は女子ランキングの結果をお伝えします。
2024年UCIポイントランキング 男子
個人 | ||
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 11655pts |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | 6072.57pts |
3位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 4790pts |
チーム | ||
1位 | UAEチームエミレーツ | 37407.6pts |
2位 | ヴィスマ・リースアバイク | 20427.98pts |
3位 | スーダル・クイックステップ | 18153.97pts |
ワンデーレース | ||
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 4270pts |
2位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 3785pts |
3位 | マルク・ヒルシ(スイス、UAEチームエミレーツ) | 3143pts |
ステージレース | ||
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 7385pts |
2位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | 3536 pts |
3位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | 3431pts |
text:Sotaro.Arakawa
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