2024/10/10(木) - 07:58
ヨーロッパのワールドツアー最終戦であるシマック・レディース・ツアーが開幕。初日の個人TTで20歳のゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)がプロ初勝利を飾り、2日目の集団スプリントはロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がその強さを見せつけた。
パリ五輪からヨーロッパ選手権、ロード世界選手権、そして10月5日のUCIグラベル世界選手権と激戦が続いた2024年のシーズン後半戦。10月8日(火)にヨーロッパでのワールドツアー最終戦である、シマック・レディース・ツアーが開幕した。
本大会は自転車大国オランダが舞台の、1998年にスタートした6日間のステージレース。平地の国として知られるオランダゆえ本格山岳ステージはなく、初日の個人タイムトライアルを除き、集団スプリントが濃厚な平坦ステージが続いていく。昨年は地元オランダのレジェンド、アネミエク・ファンフルーテンの引退レースとなった大会に、今年は全12チーム/81名の選手が出場した。
第1ステージ:20歳のバックステッドがプロ初勝利
ヘネプで行われた第1ステージは先述した通り10.1kmの個人TTで争われ、基準となる暫定トップタイムをリーケ・ノーイェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がマークする。このタイムに元TT世界王者であり、今夏の足首から順調な回復を見せているエレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)が迫る。しかし0.16秒届かず、成長著しい23歳のノーイェンがホットシートを守った。
その後ノーイェンのタイムを上回ることができたのは、ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)だけだった。U23の前TT欧州王者であるバックステッドはトップタイムを7秒更新する12分40秒でフィニッシュ。女子エリートのTT欧州王者かつディフェンディング王者であるロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)は10秒届かず、弱冠20歳のバックステッドがプロ初勝利を掴んだ。
第2ステージ:ウィーベスがスプリントでバルサモ&コールを打破
大会2日目のコースは序盤に丘、中盤の石畳区間が登場する平坦ステージ。この日は逃げが生まれず、石畳を通過した残り48km地点でようやくイルゼ・プルイマース(オランダ、AGインシュランス・スーダル)が集団を飛び出す。今年ベルギーのクリテリウムで勝利は上げたものの、プロでの勝利がない22歳のプルイマースに対し、メイン集団はSDワークス・プロタイムがコントロールした。
残り5km地点でプロトンはプルイマースを視界に捉え、これがリドル・トレックでのラストレースとなるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)がプロトン先頭で高速牽引を披露する。イタリア王者は残り500mでプルイマースを引き戻し、最終ストレートでコペッキーが先頭に出た。
その背後についたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)とエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)がほぼ同時にスプリントを開始する。昨年区間2勝したシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が出遅れるなか、ウィーベスがバルサモとのハンドルを制した。
世界王者コペッキーによるリードアウトを勝利に繋げたウィーベス。「チームメイトが一日を通して素晴らしい走りを見せ、少し苦労しながらも最後に逃げを捉えた。ロッテの背後につき、少し飛び出すタイミングが遅れたものの、エリーザと同時にスプリントした」とレースを振り返った。
パリ五輪からヨーロッパ選手権、ロード世界選手権、そして10月5日のUCIグラベル世界選手権と激戦が続いた2024年のシーズン後半戦。10月8日(火)にヨーロッパでのワールドツアー最終戦である、シマック・レディース・ツアーが開幕した。
本大会は自転車大国オランダが舞台の、1998年にスタートした6日間のステージレース。平地の国として知られるオランダゆえ本格山岳ステージはなく、初日の個人タイムトライアルを除き、集団スプリントが濃厚な平坦ステージが続いていく。昨年は地元オランダのレジェンド、アネミエク・ファンフルーテンの引退レースとなった大会に、今年は全12チーム/81名の選手が出場した。
第1ステージ:20歳のバックステッドがプロ初勝利
ヘネプで行われた第1ステージは先述した通り10.1kmの個人TTで争われ、基準となる暫定トップタイムをリーケ・ノーイェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)がマークする。このタイムに元TT世界王者であり、今夏の足首から順調な回復を見せているエレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)が迫る。しかし0.16秒届かず、成長著しい23歳のノーイェンがホットシートを守った。
その後ノーイェンのタイムを上回ることができたのは、ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)だけだった。U23の前TT欧州王者であるバックステッドはトップタイムを7秒更新する12分40秒でフィニッシュ。女子エリートのTT欧州王者かつディフェンディング王者であるロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)は10秒届かず、弱冠20歳のバックステッドがプロ初勝利を掴んだ。
第2ステージ:ウィーベスがスプリントでバルサモ&コールを打破
大会2日目のコースは序盤に丘、中盤の石畳区間が登場する平坦ステージ。この日は逃げが生まれず、石畳を通過した残り48km地点でようやくイルゼ・プルイマース(オランダ、AGインシュランス・スーダル)が集団を飛び出す。今年ベルギーのクリテリウムで勝利は上げたものの、プロでの勝利がない22歳のプルイマースに対し、メイン集団はSDワークス・プロタイムがコントロールした。
残り5km地点でプロトンはプルイマースを視界に捉え、これがリドル・トレックでのラストレースとなるエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)がプロトン先頭で高速牽引を披露する。イタリア王者は残り500mでプルイマースを引き戻し、最終ストレートでコペッキーが先頭に出た。
その背後についたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)とエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)がほぼ同時にスプリントを開始する。昨年区間2勝したシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が出遅れるなか、ウィーベスがバルサモとのハンドルを制した。
世界王者コペッキーによるリードアウトを勝利に繋げたウィーベス。「チームメイトが一日を通して素晴らしい走りを見せ、少し苦労しながらも最後に逃げを捉えた。ロッテの背後につき、少し飛び出すタイミングが遅れたものの、エリーザと同時にスプリントした」とレースを振り返った。
第1ステージ結果
1位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | 12:40 |
2位 | リーケ・ノーイェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:07 |
3位 | エレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック) | |
4位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +0:10 |
5位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:15 |
6位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:23 |
7位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:28 |
8位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
9位 | フランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:30 |
10位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム) | +0:33 |
第2ステージ結果
1位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 3:44:34 |
2位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | |
3位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
4位 | ニンケ・フェインホーフェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
5位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
6位 | ヴァレンタイン・フォルタン(フランス、コフィディス・ウィメン) | |
7位 | ララ・ギレスピー(アイルランド、UAEチームADQ) | |
8位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | |
9位 | カトライン・ドクレルク(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
10位 | レティツィア・パテルノステル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) |
個人総合成績
1位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | 3:57:14 |
2位 | リーケ・ノーイェン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:07 |
3位 | エレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック) | +0:08 |
4位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +0:11 |
5位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:16 |
6位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:24 |
7位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:29 |
8位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
9位 | フランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:31 |
10位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:34 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) |
山岳賞 | ジャンヌ・コレヴァール(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) |
ヤングライダー賞 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | ヴィスマ・リースアバイク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp