「総合上位の選手たちはもっと積極的に仕掛けるべき」と語ったのは、2日連続勝利を飾ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)。切れ味鋭いアタックが光ったティベーリや2位のマルティネスなど、ジロ第8ステージを終えた選手たちのコメントを紹介します。



区間優勝&マリアローザ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

2日連続で勝利を掴んだタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

レース後インタビュー

今日、勝利できるとは思っていなかった。だがチームが序盤から素晴らしいペースを作り、(逃げと)良いタイム差で最終山岳に入ることができた。そこからもチームの走りは見事で、ラファウ(マイカ)による最後のリードアウトも最高だった。ここで再び勝利できて信じられないぐらい嬉しいよ。

勝利を意識したのは最初のカテゴリー山岳(2級)。一度遅れたミッケル(ビョーグ)が集団に復帰し、そこから逃げの追走にオールインしてくれたんだ。最終山岳の麓からはドメン(ノヴァク)とフェリックス(グロスシャートナー)、そしてラファウ(マイカ)の牽引により勝つ自信が生まれた。

最後のスプリントでは、今年良いフィニッシュを見せているマルティネスの存在が気になっていた。またそれまでにアタックが起きるだろうと思い、実際にティベーリが良い攻撃を見せた。だがそれらの展開も僕らはコントロールすることができ、ラファウの走りが助けになった。

ボーナスタイムを加算し、マリアローザのリードを拡げたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

表彰式後インタビュー

今日は序盤を牽引してくれたミッケルとルイ(オリヴェイラ)、そしてモラノの走りが勝利を狙う大きなモチベーションに繋がった。チームが僕のためにハードワークしてくれ、それを勝利で報いたい気持ちが高まった。実際に勝つことができて誇りに思うよ。

またラファウはアキレス腱の怪我明けで、今大会におけるコンディションが不明確だった。だが最終山岳で皆が期待する走りを見せてくれた。

ここまでで区間3勝は想像以上の結果。他の総合上位勢はもっと積極的になった方がいい。今日ティベーリが見せた良いアタックが、他の総合勢の刺激になればいいと思う。

区間2位&総合2位 ダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)

スプリントで敗れたダニエル・マルティネス(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:BORA - hansgrohe

総合2位でこのタフなステージに臨み、ここでもポガチャルは強さを見せてくるだろうと予想していた。良いペースを作ってくれたチームには多大な感謝を伝えたい。最終山岳でアタックが起こった時、依然として僕はポガチャルの動きを注視していた。そして残り2kmを切ってからステージ優勝を考え始めた。

ポガチャルは強く、限界を超えて踏み込んでも敵わなかった。だが自分の走りには満足しているし、この後すぐに最初の休息日がやってくる。ジロで最も厳しいステージはまだこれからだ。

最終山岳で積極的なアタックを見せたアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)

アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)のアタックから登坂バトルが幕開け photo:CorVos

ポジティブなステージとなった。トップ3に入ることはできなったが、山岳での走りや仕掛け、脚の感覚、総合順位を上げることができたなど、大満足な結果だよ。何度かアタックし、それはコンディションが良い証拠。まだ先は長いなか、自分のやるべきことを見せることができた。

区間5位&総合3位 ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

逃げにマグナス(シェフィールド)とジョナタン(ナルバエス)が乗る良い展開だった。だがUAEが登りで速いペースを作り、最初からかはわからないがステージ優勝を狙っているのは明らかだった。

前日より自分の調子は大分良く、今日は守りの走りに徹した。最後は自分の調子の良さに驚いたよ。周りの選手が続々と遅れていったからね。ただ、スプリントで勝負できるまでの脚はなかった。

総合争いから脱落したルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)

とてもタフなステージだった。休息日でコンディションを戻せることを願っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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