2024/04/07(日) - 12:40
距離137.8kmに獲得標高差3,400mの山岳が詰め込まれたイツリア・バスクカントリー第6ステージ。終盤にアタックしたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)が総合優勝を飾り、追従したカルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)が区間優勝に輝いた。
ツール・ド・フランスに参戦予定のヴィンゲゴーとエヴェネプールが、第4ステージの落車により骨折など大怪我を負ったイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)。また前日にもミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)が右の鎖骨と肋骨を骨折し、怪我人続出のレースは最終日である第6ステージを迎えた。
山頂フィニッシュではないものの、バスク州エイバルを囲む山岳地帯を巡るクイーン(最難関)ステージは137.8kmの短距離決戦。コースに満遍なく設定された7つのカテゴリー山岳は総獲得標高差を3,400mまで上げ、1級山岳が3箇所と最終日に相応しいタフなレイアウトとなった。
総合リーダーであるマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)に対し、総合10位のジョルダン・ジュガット(フランス、トタルエネルジー)でも30秒差と僅差のなか、激しい総合争いが予想されたレースは現地時間午後2時にスタート。序盤からステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)ら14名が飛び出し、そこに遅れてチームメイトのセップ・クス(アメリカ)やバウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)が合流した。
クスが順調に山岳ポイントを加算しながら、先頭集団は順調のカテゴリー山岳を越えていく。しかしバスク特有の急坂に逃げ集団の人数は絞られていき、それを3分差で追うメイン集団からマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)が一人飛び出した。
そのアタックをプロトンのペースを作るリドル・トレックは止めることはできず、ソレルは8名となった先頭集団にジョイン。その後、山岳賞ジャージを射止めたクスなどが先頭から脱落し、代わりにスケルモースや総合3位(4秒遅れ)のフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)らも合流し、6名の精鋭集団が形成された。
そして最終3級山岳に入り、残り16km地点でアユソが仕掛ける。そのスピードにスケルモースが遅れるなか、唯一カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)が反応。共にスペイン期待の若手クライマーである2人はスケルモースたちから40秒のリードを得ると、そのまま最終ストレートに突入した。
最後は総合優勝が事実上決まったアユソが、協力してくれたロドリゲスに勝利を譲るようにフィニッシュ。区間優勝を飾り、総合で2位にジャンプアップした23歳のロドリゲスは「もちろん総合優勝がしたかったが、今日のような難しい終盤で強かったアユソこそ相応しい。僕を信じ、サポートしてくれたチームに感謝したい」と喜ぶ。
そして総合優勝に輝いたアユソは「素晴らしい。ワールドツアーのステージレースで初の総合優勝だ。しかもそれをバスクで掴むことができた。トレックに対し僕らはプレッシャーを掛け、チーム全体で掴むことのできた結果だ」とコメント。またこの後に予定しているアムステルゴールドレースについて「初めて臨むアルデンヌ・クラシックに向けて勢いがついた」と意気込みを語った。
ツール・ド・フランスに参戦予定のヴィンゲゴーとエヴェネプールが、第4ステージの落車により骨折など大怪我を負ったイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)。また前日にもミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)が右の鎖骨と肋骨を骨折し、怪我人続出のレースは最終日である第6ステージを迎えた。
山頂フィニッシュではないものの、バスク州エイバルを囲む山岳地帯を巡るクイーン(最難関)ステージは137.8kmの短距離決戦。コースに満遍なく設定された7つのカテゴリー山岳は総獲得標高差を3,400mまで上げ、1級山岳が3箇所と最終日に相応しいタフなレイアウトとなった。
総合リーダーであるマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)に対し、総合10位のジョルダン・ジュガット(フランス、トタルエネルジー)でも30秒差と僅差のなか、激しい総合争いが予想されたレースは現地時間午後2時にスタート。序盤からステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)ら14名が飛び出し、そこに遅れてチームメイトのセップ・クス(アメリカ)やバウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)が合流した。
クスが順調に山岳ポイントを加算しながら、先頭集団は順調のカテゴリー山岳を越えていく。しかしバスク特有の急坂に逃げ集団の人数は絞られていき、それを3分差で追うメイン集団からマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)が一人飛び出した。
そのアタックをプロトンのペースを作るリドル・トレックは止めることはできず、ソレルは8名となった先頭集団にジョイン。その後、山岳賞ジャージを射止めたクスなどが先頭から脱落し、代わりにスケルモースや総合3位(4秒遅れ)のフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)らも合流し、6名の精鋭集団が形成された。
そして最終3級山岳に入り、残り16km地点でアユソが仕掛ける。そのスピードにスケルモースが遅れるなか、唯一カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)が反応。共にスペイン期待の若手クライマーである2人はスケルモースたちから40秒のリードを得ると、そのまま最終ストレートに突入した。
最後は総合優勝が事実上決まったアユソが、協力してくれたロドリゲスに勝利を譲るようにフィニッシュ。区間優勝を飾り、総合で2位にジャンプアップした23歳のロドリゲスは「もちろん総合優勝がしたかったが、今日のような難しい終盤で強かったアユソこそ相応しい。僕を信じ、サポートしてくれたチームに感謝したい」と喜ぶ。
そして総合優勝に輝いたアユソは「素晴らしい。ワールドツアーのステージレースで初の総合優勝だ。しかもそれをバスクで掴むことができた。トレックに対し僕らはプレッシャーを掛け、チーム全体で掴むことのできた結果だ」とコメント。またこの後に予定しているアムステルゴールドレースについて「初めて臨むアルデンヌ・クラシックに向けて勢いがついた」と意気込みを語った。
イツリア・バスクカントリー2024第6ステージ結果
1位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | 3:37:13 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:41 |
4位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | |
5位 | オスカー・オンリー(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
6位 | バウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック) | +1:31 |
7位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | エステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) | 1:33 |
10位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ) | 1:41 |
個人総合成績
1位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 15:56:50 |
2位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:42 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:43 |
4位 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +1:23 |
5位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +1:46 |
6位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:48 |
7位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ) | +2:15 |
8位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +2:38 |
9位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | +3:06 |
10位 | アレックス・ボーダン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +3:07 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) |
山岳賞 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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