2024/04/05(金) - 11:40
集団落車によりログリッチやヴィンゲゴー、エヴェネプールが棄権したイツリア・バスクカントリー第4ステージ。メイン集団のレースが中断される一方、続行が許された逃げ集団からルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)が独走で勝利した。
6月下旬開幕のツール・ド・フランスに出場予定のビッグスリー(ヴィンゲゴー、ログリッチ、エヴェネプール)が参戦するイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は4日目。比較的短い157.5kmコースの大半は平坦路で、終盤に設定された3つの3級山岳は、区間優勝の争いはもちろん展開次第では総合順位も動かすと予想された。
前日に落車し、右腕と右脚に擦過傷を負ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)を先頭にレースはスタートする。序盤から山岳賞ジャージを着るルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)ら3名が飛び出し、そこにホセバ・ロペス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)らが合流したため6名の逃げが成立した。
ボーラ・ハンスグローエが先導するメイン集団に対し、最大6分半のリードを稼いだ逃げ集団は3つの3級山岳が登場するコース終盤に突入。それを2分14秒差で追いかけていたメイン集団は、残り約36km地点で既報の集団落車が発生した。
下り基調の90度コーナーで発生したこの落車により、総合首位のログリッチや2位のレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)、5位のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)など11名がリタイア。各選手の怪我の詳細は記事の通りだが、鎖骨と肋骨を骨折したヴィンゲゴーと鎖骨と肩甲骨の骨折を負ったエヴェネプールはツールへの影響が心配される。
この落車で負傷した選手たちにレースに帯同していたメディカルスタッフが集結したため、レースは一時中断。そのためメイン集団にいた選手たちはその時点でニュートラルとなった一方で、逃げに乗っていた6名には残り20km地点から区間優勝を争うレースが認められた。
残り12km地点でカレル・ヴァチェク(チェコ、ブルゴスBH)がアタックして単独先頭に立ち、そこにメインチェスが合流。直後にヴァチェクを引き離したメインチェスは10kmの独走を決め、ステージ優勝を決めた。
フィニッシュの瞬間に控えめなガッツポーズを左手で作ったメインチェス。「レースを通して調子が良く、ステージ優勝を狙えると思っていた。しかしプロトンで大きな落車が起こり、僕の思いは落車した選手たちと共にある。彼らの一日も早い回復を願っている」とコメントした。
逃げとプロトン共に総合タイムは加算されず、終盤2つの3級山岳と中間スプリントのカウントもなし。そのため落車を回避した総合3位のマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)が総合首位に立った。
スケルモースはレース後「今日はとても悲しい日。チームメイトである(棄権した)ナトナエル(テスファツィオン)をはじめ、落車した選手たちのことを思い、早い回復を願っている」とコメント。また落車について「(落車のあった付近の)道がとても凸凹しており、コーナーに入るプロトンの速度が速すぎた。その結果、最初に落車した選手に後続が続いてしまった。誰のせいでもない不運。選手のレベルが高いと(集団内の)ストレスや緊張感も高くなる。それが事実であり、現在の自転車ロードレースの現実でもある」と、落車の原因について言及した。
6月下旬開幕のツール・ド・フランスに出場予定のビッグスリー(ヴィンゲゴー、ログリッチ、エヴェネプール)が参戦するイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は4日目。比較的短い157.5kmコースの大半は平坦路で、終盤に設定された3つの3級山岳は、区間優勝の争いはもちろん展開次第では総合順位も動かすと予想された。
前日に落車し、右腕と右脚に擦過傷を負ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)を先頭にレースはスタートする。序盤から山岳賞ジャージを着るルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)ら3名が飛び出し、そこにホセバ・ロペス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)らが合流したため6名の逃げが成立した。
ボーラ・ハンスグローエが先導するメイン集団に対し、最大6分半のリードを稼いだ逃げ集団は3つの3級山岳が登場するコース終盤に突入。それを2分14秒差で追いかけていたメイン集団は、残り約36km地点で既報の集団落車が発生した。
下り基調の90度コーナーで発生したこの落車により、総合首位のログリッチや2位のレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)、5位のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)など11名がリタイア。各選手の怪我の詳細は記事の通りだが、鎖骨と肋骨を骨折したヴィンゲゴーと鎖骨と肩甲骨の骨折を負ったエヴェネプールはツールへの影響が心配される。
この落車で負傷した選手たちにレースに帯同していたメディカルスタッフが集結したため、レースは一時中断。そのためメイン集団にいた選手たちはその時点でニュートラルとなった一方で、逃げに乗っていた6名には残り20km地点から区間優勝を争うレースが認められた。
残り12km地点でカレル・ヴァチェク(チェコ、ブルゴスBH)がアタックして単独先頭に立ち、そこにメインチェスが合流。直後にヴァチェクを引き離したメインチェスは10kmの独走を決め、ステージ優勝を決めた。
フィニッシュの瞬間に控えめなガッツポーズを左手で作ったメインチェス。「レースを通して調子が良く、ステージ優勝を狙えると思っていた。しかしプロトンで大きな落車が起こり、僕の思いは落車した選手たちと共にある。彼らの一日も早い回復を願っている」とコメントした。
逃げとプロトン共に総合タイムは加算されず、終盤2つの3級山岳と中間スプリントのカウントもなし。そのため落車を回避した総合3位のマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)が総合首位に立った。
スケルモースはレース後「今日はとても悲しい日。チームメイトである(棄権した)ナトナエル(テスファツィオン)をはじめ、落車した選手たちのことを思い、早い回復を願っている」とコメント。また落車について「(落車のあった付近の)道がとても凸凹しており、コーナーに入るプロトンの速度が速すぎた。その結果、最初に落車した選手に後続が続いてしまった。誰のせいでもない不運。選手のレベルが高いと(集団内の)ストレスや緊張感も高くなる。それが事実であり、現在の自転車ロードレースの現実でもある」と、落車の原因について言及した。
イツリア・バスクカントリー2024第4ステージ結果
1位 | ルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ) | 4:21:15 |
2位 | ルーベン・トンプソン(ニュージーランド、グルパマFDJ) | |
3位 | カレル・ヴァチェク(チェコ、ブルゴスBH) | |
4位 | ミケル・レテギ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
5位 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) | |
6位 | ホセバ・ロペス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) | |
7位 | ロレンツォ・ロータ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
8位 | ケヴィン・コッレオーニ(イタリア、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
9位 | イバン・コーボ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
10位 | ホセ・ディアス(スペイン、ブルゴスBH) |
個人総合成績
1位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | 8:36:11 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:04 |
3位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:06 |
4位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:13 |
6位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:14 |
7位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:15 |
8位 | ポール・ラペラ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:16 |
9位 | ネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) | +0:18 |
10位 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) |
その他の特別賞
ポイント賞 | クインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) |
山岳賞 | ルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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