2024/04/04(木) - 08:30
ログリッチやアユソが集団落車に巻き込まれたイツリア・バスクカントリー第3ステージ。緩斜面のスプリントをクインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が制した。
2023年ツール・ド・フランスの開幕地を務めたスペイン・バスクを舞台とするイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)。その3日目も前日と同じく集団スプリントが予想される丘陵ステージだが、190.9kmコースにはバスク特有の短い急坂が6つ設定された。
前日のフィニッシュ手前4km地点で落車し、右手に傷を負ったダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が不出場を選んだこの日、序盤から実力確かなクライマーであるルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)らが動く。その後も逃げ切りと山岳ポイントを狙うべく選手たちはアタックと吸収を繰り返し、スタートから約60kmを過ぎた辺りでようやくアラン・ジュソーム(フランス、トタルエネルジー)を含む3名の逃げグループが成立した。
逃げに対し最大4分差を許したメイン集団は、ボーラ・ハンスグローエがペースをコントロール。レース後半に入ると、前日に勝負に絡むことができなかったイーサン・ヘイター(イギリス)で勝負したいイネオス・グレナディアーズが集団先頭で速度を上げ、逃げとのタイム差を一気に縮めていった。
そのため残り43km地点で逃げは吸収され、直後に5名による落車にプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)が巻き込まれるシーンも。ログリッチは大きな怪我もなく集団に復帰し、この日最後の2級山岳をメインチェスがトップ通過して山岳賞ジャージを獲得。またボーナスタイムが付与される中間スプリントではレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が先着(-3秒獲得)し、総合順位を3位から2位に上げている。
フィニッシュラインの引かれたアルツァス市街地の手前でマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)ら3名がアタックしたものの、プロトンは残り3.5kmで引き戻し、勝負は2日連続となる集団スプリントへ。チーム2連勝を目指すデカトロンAG2Rラモンディアルが牽引するなか、集団中ほどでまたも落車が発生した。
12名ほどが巻き込まれた落車は残り3km以内だったため救済措置(トップと同タイムフィニッシュ)が適応されたものの、この中には総合4位のフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)の姿も。UAEはレース後「アユソはかすり傷や腰の打撲を負ったものの、大きな怪我や脳震盪はなかった」とコメント。しかし翌日の出走の可否については明らかにしていない。
そして不幸な形で人数の絞られた集団スプリントは、緩斜面の最終ストレートをアレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター)が先行する。そして勝利をフィニッシュ手前でアランブルの背後から並び、追い抜いたクインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が手に入れた。
「(最終ストレートは得意とする)緩やかな登り坂だったので、良いスピードで駆け上がることができた。チームメイトが僕をベストな位置まで連れて行ってくれ、アランブルの背後についた。彼より僕の脚の方が強ければ勝てると思い、その通りになったので信じられない気持ちだよ」と、ヘルマンスは喜んだ。
また無事トップ集団でフィニッシュし、総合首位を守ったログリッチはチームの報告によると右脇腹の擦過傷と打撲を負い、宿泊するホテルで詳しい検査を受ける予定だという。
2023年ツール・ド・フランスの開幕地を務めたスペイン・バスクを舞台とするイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)。その3日目も前日と同じく集団スプリントが予想される丘陵ステージだが、190.9kmコースにはバスク特有の短い急坂が6つ設定された。
前日のフィニッシュ手前4km地点で落車し、右手に傷を負ったダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が不出場を選んだこの日、序盤から実力確かなクライマーであるルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)らが動く。その後も逃げ切りと山岳ポイントを狙うべく選手たちはアタックと吸収を繰り返し、スタートから約60kmを過ぎた辺りでようやくアラン・ジュソーム(フランス、トタルエネルジー)を含む3名の逃げグループが成立した。
逃げに対し最大4分差を許したメイン集団は、ボーラ・ハンスグローエがペースをコントロール。レース後半に入ると、前日に勝負に絡むことができなかったイーサン・ヘイター(イギリス)で勝負したいイネオス・グレナディアーズが集団先頭で速度を上げ、逃げとのタイム差を一気に縮めていった。
そのため残り43km地点で逃げは吸収され、直後に5名による落車にプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)が巻き込まれるシーンも。ログリッチは大きな怪我もなく集団に復帰し、この日最後の2級山岳をメインチェスがトップ通過して山岳賞ジャージを獲得。またボーナスタイムが付与される中間スプリントではレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が先着(-3秒獲得)し、総合順位を3位から2位に上げている。
フィニッシュラインの引かれたアルツァス市街地の手前でマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)ら3名がアタックしたものの、プロトンは残り3.5kmで引き戻し、勝負は2日連続となる集団スプリントへ。チーム2連勝を目指すデカトロンAG2Rラモンディアルが牽引するなか、集団中ほどでまたも落車が発生した。
12名ほどが巻き込まれた落車は残り3km以内だったため救済措置(トップと同タイムフィニッシュ)が適応されたものの、この中には総合4位のフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)の姿も。UAEはレース後「アユソはかすり傷や腰の打撲を負ったものの、大きな怪我や脳震盪はなかった」とコメント。しかし翌日の出走の可否については明らかにしていない。
そして不幸な形で人数の絞られた集団スプリントは、緩斜面の最終ストレートをアレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター)が先行する。そして勝利をフィニッシュ手前でアランブルの背後から並び、追い抜いたクインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が手に入れた。
「(最終ストレートは得意とする)緩やかな登り坂だったので、良いスピードで駆け上がることができた。チームメイトが僕をベストな位置まで連れて行ってくれ、アランブルの背後についた。彼より僕の脚の方が強ければ勝てると思い、その通りになったので信じられない気持ちだよ」と、ヘルマンスは喜んだ。
また無事トップ集団でフィニッシュし、総合首位を守ったログリッチはチームの報告によると右脇腹の擦過傷と打撲を負い、宿泊するホテルで詳しい検査を受ける予定だという。
イツリア・バスクカントリー2024第3ステージ結果
1位 | クインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 4:40:59 |
2位 | エドアルド・ザンバニーニ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | |
4位 | ダヴィデ・デプレット(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
5位 | ニキアス・アルント(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
6位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
9位 | フィト・ブラーツ(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
10位 | ヴァランタン・ルタイヨー(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ) | 8:36:01 |
2位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:07 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:10 |
4位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:14 |
5位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:15 |
6位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +0:16 |
7位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:23 |
9位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:24 |
10位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:25 |
その他の特別賞
ポイント賞 | クインテン・ヘルマンス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) |
山岳賞 | ルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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