2024/03/24(日) - 08:55
最後から2つ目の山岳で仕掛けたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が29.2kmを独走。ボルタ・ア・カタルーニャ第6ステージで区間3勝目を飾り、総合優勝を大きく引き寄せた。
2日連続で白熱のスプリント勝負が繰り広げられたボルタ・ア・カタルーニャは、山頂フィニッシュの山岳ステージへ。154.7kmコースは前半に3級と2級山岳を越え、中盤に超級山岳コル・デ・プラデル(距離15.1km/平均6.5%)が登場。その後長い下りを経て1級山岳コラーダ・デ・サン・イシドル(距離5km/平均8.4%)、そして最後は1級山岳ケラルト(距離5.9km/平均7%)を駆け上がる。
総獲得標高差が4,000mに達するクイーンステージ(最難関ステージ)と目されたこの日は、序盤から総合で遅れたヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)とバウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)が逃げを打つ。この2名は最初の3級と2級山岳を先頭で越えたものの、超級山岳コル・デ・プラデルを前に吸収された。
超級山岳でプロトンのペースを作ったのはリーダーチームのUAEチームエミレーツではなく、総合7位(3分31秒遅れ)セップ・クス(アメリカ)のジャンプアップを目指すヴィスマ・リースアバイク。登りが不得手な選手に加え、有力クライマーすら遅れていく集団から、頂上手前5kmでエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出す。
しかし区間優勝を狙ったチャベスの動きは1kmも持たず、先頭に出たUAEがキャッチ。その後ろでは今大会はクリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)のアシストに徹するサイモン・イェーツ(イギリス)が遅れ、UAEのハイペースに頂上手前の急勾配区間でクスも脱落してしまう。
コル・デ・プラデルの頂上を通過する頃に、集団にはアシスト2人を残すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)を含む12名が残る。しかし次の1級山岳に続く下りと平坦路でポガチャル・グループに追走集団が合流。そして1級山岳コラーダ・デ・サン・イシドル(距離5km/平均8.4%)に入り、イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)がエンリク・マス(スペイン)のために高速牽引を披露する。
このスピードアップに一度追いついた選手たちが遅れていき、絞られた集団から頂上まで残り3km、フィニッシュまで残り29.2km地点でポガチャルが仕掛ける。これにランダやティベーリ、マスが食らいついたものの、シッティングのまま再加速したポガチャルは単独先頭に立つ。そしてポガチャルはコラーダ・デ・サン・イシドルの頂上を通過し、下りでも危なげなく後続とのリードを拡大していった。
それを55秒差で追いかける集団ではエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が飛び出し単独追走に出る。そこにランダが追いつき、2名はローテーションを回しながらポガチャルから遅れること1分9秒差で最終1級山岳ケラルト(距離5.9km/平均7%)に突入した。
標高1,150mの頂上を目指す最終山岳の登坂に入ってもポガチャルのハイペースは変わらず、そのままフィニッシュラインに到達。今大会3つの山頂フィニッシュを全勝すると共に、総合首位のリードを更に拡大させた。
「とても厳しいステージだった。僕らはチームとして展開をコントロールし、(最後から2つ目の山岳でも)アルメイダとソレルがそばにいてくれた。そしてアタックし、最終山岳は大勢の観客がいて素晴らしかったよ」と、区間3勝目と共に総合優勝を大きく引き寄せたポガチャルは語った。
57秒遅れでやってきたベルナルはランダとのマッチスプリントを制し、区間2位でフィニッシュ。その結果ランダは総合2位を守り、ベルナルが9位から総合3位に順位を上げた。
2日連続で白熱のスプリント勝負が繰り広げられたボルタ・ア・カタルーニャは、山頂フィニッシュの山岳ステージへ。154.7kmコースは前半に3級と2級山岳を越え、中盤に超級山岳コル・デ・プラデル(距離15.1km/平均6.5%)が登場。その後長い下りを経て1級山岳コラーダ・デ・サン・イシドル(距離5km/平均8.4%)、そして最後は1級山岳ケラルト(距離5.9km/平均7%)を駆け上がる。
総獲得標高差が4,000mに達するクイーンステージ(最難関ステージ)と目されたこの日は、序盤から総合で遅れたヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)とバウケ・モレマ(オランダ、リドル・トレック)が逃げを打つ。この2名は最初の3級と2級山岳を先頭で越えたものの、超級山岳コル・デ・プラデルを前に吸収された。
超級山岳でプロトンのペースを作ったのはリーダーチームのUAEチームエミレーツではなく、総合7位(3分31秒遅れ)セップ・クス(アメリカ)のジャンプアップを目指すヴィスマ・リースアバイク。登りが不得手な選手に加え、有力クライマーすら遅れていく集団から、頂上手前5kmでエステバン・チャベス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)が飛び出す。
しかし区間優勝を狙ったチャベスの動きは1kmも持たず、先頭に出たUAEがキャッチ。その後ろでは今大会はクリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)のアシストに徹するサイモン・イェーツ(イギリス)が遅れ、UAEのハイペースに頂上手前の急勾配区間でクスも脱落してしまう。
コル・デ・プラデルの頂上を通過する頃に、集団にはアシスト2人を残すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)やミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ)を含む12名が残る。しかし次の1級山岳に続く下りと平坦路でポガチャル・グループに追走集団が合流。そして1級山岳コラーダ・デ・サン・イシドル(距離5km/平均8.4%)に入り、イバン・ソーサ(コロンビア、モビスター)がエンリク・マス(スペイン)のために高速牽引を披露する。
このスピードアップに一度追いついた選手たちが遅れていき、絞られた集団から頂上まで残り3km、フィニッシュまで残り29.2km地点でポガチャルが仕掛ける。これにランダやティベーリ、マスが食らいついたものの、シッティングのまま再加速したポガチャルは単独先頭に立つ。そしてポガチャルはコラーダ・デ・サン・イシドルの頂上を通過し、下りでも危なげなく後続とのリードを拡大していった。
それを55秒差で追いかける集団ではエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が飛び出し単独追走に出る。そこにランダが追いつき、2名はローテーションを回しながらポガチャルから遅れること1分9秒差で最終1級山岳ケラルト(距離5.9km/平均7%)に突入した。
標高1,150mの頂上を目指す最終山岳の登坂に入ってもポガチャルのハイペースは変わらず、そのままフィニッシュラインに到達。今大会3つの山頂フィニッシュを全勝すると共に、総合首位のリードを更に拡大させた。
「とても厳しいステージだった。僕らはチームとして展開をコントロールし、(最後から2つ目の山岳でも)アルメイダとソレルがそばにいてくれた。そしてアタックし、最終山岳は大勢の観客がいて素晴らしかったよ」と、区間3勝目と共に総合優勝を大きく引き寄せたポガチャルは語った。
57秒遅れでやってきたベルナルはランダとのマッチスプリントを制し、区間2位でフィニッシュ。その結果ランダは総合2位を守り、ベルナルが9位から総合3位に順位を上げた。
ボルタ・ア・カタルーニャ2024第6ステージ
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 4:11:53 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:57 |
3位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +2:14 |
5位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +2:16 |
6位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +2:18 |
8位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | |
9位 | ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +2:34 |
10位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +2:38 |
個人総合成績
1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 25:06:16 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、スーダル・クイックステップ) | +3:31 |
3位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +4:53 |
4位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +5:46 |
5位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +5:51 |
6位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
7位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | +5:52 |
8位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +6:23 |
9位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | |
10位 | ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +7:17 |
その他の特別賞
ポイント賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) |
ヤングライダー賞 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | バーレーン・ヴィクトリアス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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