2024/03/10(日) - 09:00
大会唯一の山頂フィニッシュで争われたティレーノ〜アドリアティコ第6ステージ。最終山岳でアタックしたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が6kmの独走を決め、2日連続の勝利と共に総合優勝に王手をかけた。
全7日間で行われるティレーノ〜アドリアティコも6日目を迎え、この日は大会唯一の山頂フィニッシュかつ最難関ステージ(クイーンステージ)。スタート直後からカテゴリーのつかない登りを越え、フィニッシュラインの引かれた最終山岳カーリ(モンテ・ペトラノ)は登坂距離10.1kmに平均勾配8%と強烈だ。
翌日が集団スプリントの濃厚なレイアウトのため、実質的に総合争いが決する180kmコースで逃げたのは9名。その中には総合で既に遅れているリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)や、元世界王者のジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)とミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が入り、ワールドツアーに相応しい豪華なメンバーが最大2分半のリードを得た。
リーダーチームであるヴィスマ・リースアバイクが牽引するメイン集団では、マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)を含む大規模な落車が発生する。身体を地面に打ち付けたプールは病院に搬送され、その後チームは「手術が必要な片肘の骨折」と伝えている。
残り距離45km地点を過ぎ、プロトンとの差が1分を下回った逃げ集団ではベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。そこにアンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)らが追従し、カラパスのアシストという意味を込めたペースアップにアラフィリップやクフィアトコフスキが脱落していった。
この加速によりメイン集団とのタイム差を2分に戻した逃げは、最後から2つ目の山岳でヒーリーが役割を終える。そしてカラパスとレックネスンの2人が頂上を通過。ヴィスマにバーレーン・ヴィクトリアスが手を貸した牽引により、最終山岳カーリにプロトンは1分13秒遅れで突入した。
2022年のジロ・デ・イタリア覇者であるジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)のためにボーラ・ハンスグローエが作るペースは強烈で、メイン集団を僅か12名に絞る。その前方ではカラパスがレックネスンを引き離して単独となったものの、残り6.4km地点で吸収。その直前にヒンドレーが飛び出し、それにフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)と総合リーダーのヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)がついた。
各チームの総合エース同士の単騎勝負になるなか、一度牽制に入った隙をついてヴィンゲゴーがアタックする。そこにアユソとヒンドレーが食らいつくが、構わずダンシングで踏み続けるヴィンゲゴーにヒンドレーが遅れ、頭を垂れながらアユソも千切られた。
頂上のフィニッシュ地点まで残り6km地点で単独先頭に立ったヴィンゲゴーに対し、アユソとヒンドレーが追いかける。その更に後方の追走集団ではイネオス・グレナディアーズのトーマス・ピドコック(イギリス)とテイメン・アレンスマン(オランダ)がペースを作り、マイペースで登っていたイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)がそこに追いつく。そしてデルトロが飛び出し、チームメイトのアユソとの合流を目指した。
そして前日に29kmの独走を飾ったヴィンゲゴーは、後続に26秒差をつけてフィニッシュラインに到達。薬指にキスをして、妻と子に捧げるように2日連続の勝利を喜んだ。
2位は積極的に仕掛けたヒンドレーをアユソがスプリントで退けたため、前日と同じトップ3の結果に。またそこから10秒遅れでデルトロが4位でフィニッシュした。
「2連勝はチームとして完璧な1週間(大会)になったと言える。チームメイトが最終山岳まで僕を完璧な位置まで運んでくれ、ヒンドレーのアタックから僕が仕掛けた。その後はフィニッシュラインまでのタイムトライアル。昨シーズンのこの時期よりもコンディションが良いよ」と、自身初となるティレーノ〜アドリアティコの総合優勝を実質的に決めたヴィンゲゴーは語った。
全7日間で行われるティレーノ〜アドリアティコも6日目を迎え、この日は大会唯一の山頂フィニッシュかつ最難関ステージ(クイーンステージ)。スタート直後からカテゴリーのつかない登りを越え、フィニッシュラインの引かれた最終山岳カーリ(モンテ・ペトラノ)は登坂距離10.1kmに平均勾配8%と強烈だ。
翌日が集団スプリントの濃厚なレイアウトのため、実質的に総合争いが決する180kmコースで逃げたのは9名。その中には総合で既に遅れているリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)や、元世界王者のジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)とミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が入り、ワールドツアーに相応しい豪華なメンバーが最大2分半のリードを得た。
リーダーチームであるヴィスマ・リースアバイクが牽引するメイン集団では、マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)を含む大規模な落車が発生する。身体を地面に打ち付けたプールは病院に搬送され、その後チームは「手術が必要な片肘の骨折」と伝えている。
残り距離45km地点を過ぎ、プロトンとの差が1分を下回った逃げ集団ではベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタック。そこにアンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)らが追従し、カラパスのアシストという意味を込めたペースアップにアラフィリップやクフィアトコフスキが脱落していった。
この加速によりメイン集団とのタイム差を2分に戻した逃げは、最後から2つ目の山岳でヒーリーが役割を終える。そしてカラパスとレックネスンの2人が頂上を通過。ヴィスマにバーレーン・ヴィクトリアスが手を貸した牽引により、最終山岳カーリにプロトンは1分13秒遅れで突入した。
2022年のジロ・デ・イタリア覇者であるジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)のためにボーラ・ハンスグローエが作るペースは強烈で、メイン集団を僅か12名に絞る。その前方ではカラパスがレックネスンを引き離して単独となったものの、残り6.4km地点で吸収。その直前にヒンドレーが飛び出し、それにフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)と総合リーダーのヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)がついた。
各チームの総合エース同士の単騎勝負になるなか、一度牽制に入った隙をついてヴィンゲゴーがアタックする。そこにアユソとヒンドレーが食らいつくが、構わずダンシングで踏み続けるヴィンゲゴーにヒンドレーが遅れ、頭を垂れながらアユソも千切られた。
頂上のフィニッシュ地点まで残り6km地点で単独先頭に立ったヴィンゲゴーに対し、アユソとヒンドレーが追いかける。その更に後方の追走集団ではイネオス・グレナディアーズのトーマス・ピドコック(イギリス)とテイメン・アレンスマン(オランダ)がペースを作り、マイペースで登っていたイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)がそこに追いつく。そしてデルトロが飛び出し、チームメイトのアユソとの合流を目指した。
そして前日に29kmの独走を飾ったヴィンゲゴーは、後続に26秒差をつけてフィニッシュラインに到達。薬指にキスをして、妻と子に捧げるように2日連続の勝利を喜んだ。
2位は積極的に仕掛けたヒンドレーをアユソがスプリントで退けたため、前日と同じトップ3の結果に。またそこから10秒遅れでデルトロが4位でフィニッシュした。
「2連勝はチームとして完璧な1週間(大会)になったと言える。チームメイトが最終山岳まで僕を完璧な位置まで運んでくれ、ヒンドレーのアタックから僕が仕掛けた。その後はフィニッシュラインまでのタイムトライアル。昨シーズンのこの時期よりもコンディションが良いよ」と、自身初となるティレーノ〜アドリアティコの総合優勝を実質的に決めたヴィンゲゴーは語った。
ティレーノ〜アドリアティコ2024第6ステージ結果
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | 4:31:57 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:26 |
3位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ) | +0:36 |
5位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:42 |
6位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
7位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:46 |
8位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:48 |
10位 | ワウト・プールス(オランダ、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:14 |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | 23:06:32 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +1:24 |
3位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:52 |
4位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ) | +2:20 |
5位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +2:24 |
6位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +2:25 |
7位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +3:10 |
8位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +4:02 |
9位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +4:05 |
10位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +4:24 |
その他の特別賞
ポイント賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
山岳賞 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp
Surluster(シュアラスター) マイクロファイバークロス [拭き取り・仕上げ用万能クロス] S-132 & ウォッシングスポンジ [キズ防止 2層構造] S-70【セット買い】
シュアラスター(Surluster)
¥882