2024/03/07(木) - 09:15
エヴェネプールとログリッチの揃うパリ〜ニース第4ステージは山頂フィニッシュ。最後から2つ目の山岳で飛び出したサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が勝利し、区間2位のルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が総合首位に立った。
冬の寒さ残るパリから、今年のツール・ド・フランスの終着点であるニースを目指すパリ〜ニースは4日目。ようやく総合優勝の争いが本格化するレイアウトは7つのカテゴリー山岳が登場し、フィニッシュ地点かつ計2度登坂することになるモン・ブルイイ(距離3km/平均7.7%/最大13%)とその直前の1級山岳(距離5.1km/平均7.3%)が勝負所となる。
2月27日のル・サミンで落車した影響を引きずるアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・デスティニー)が未出走だったこの日、チームメイトのヤスペル・デブイスト(ベルギー)やシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト)ら4名が逃げる。一方のメイン集団は前日のチームタイムトライアルを制したUAEチームエミレーツだけでなく、EFエデュケーション・イージーポストやボーラ・ハンスグローエらがペースを作った。
山岳賞ジャージを着るマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)も入った逃げは、山岳ポイントのトップ通過を巡りクリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザクスタン)と激しい戦いを繰り広げる。その結果ビュルゴドーとスカローニが共に2つずつトップ通過を分け合い、単独逃げとなったスカローニが1度目のモン・ブルイイをトップ通過。しかし山岳賞首位はビュルゴドーがキープに成功している。
これが今シーズンのデビュー戦となるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)を擁するボーラは、プロトンを先導して残り35kmでスカローニをキャッチする。集団の人数が徐々に絞られてくるなか、ボーナスタイムが与えられる中間スプリント(31.1km地点)をログリッチとレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がスプリント。その結果エヴェネプールが最大-6秒を得て、2位通過のログリッチは-4秒、スプリントポイント狙いのローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ)が3位で通過した。
最後から2つ目の1級山岳(距離5.1km/平均7.3%)ではUAEがペースを作り、山頂まで残り3km地点でルイス・フェルヴァーケ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が飛び出す。その加速を利用したルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が単独先頭に立ち、それを10秒差で追うプロトンではダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が落車するシーンも。プラップには頂上手前でサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が合流し、10秒以下まで縮まった差を2人はローテーションを回し、一気に20秒まで拡大させた。
最終山岳に向けてペースを上げるプロトンではジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)など役割を終えた選手たちが遅れる一方で、先頭を行くブイトラゴとプラップは最終山岳モン・ブルイイ(距離3km/平均7.7%)に突入。40秒差で山岳に入ったプロトンはその差を縮めることはできず、残り1km手前の最大勾配13%でブイトラゴがプラップを引き離し、軽快なダンシングを織り交ぜながらフィニッシュラインに達した。
苦しい表情を浮かべながら何度もガッツポーズを繰り返し、昨年は届かなかった勝利を手にしたブイトラゴ。「勝利が可能だと分かったのはフィニッシュまで残り3km地点。チャンスがあると思ったので”行こう!”と思い仕掛けた。トリッキーなコースでレムコ(エヴェネプール)やログリッチから総合タイムを取り戻すことができた」と喜びを語った。
その後方で登るプロトンではイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がハイペースで牽き、残り500mからエヴェネプールが仕掛ける。だがライバルを引き離すことはなく、2度目のアタックもフィニッシュ直前にマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)に抜かれて4位フィニッシュ。エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)やログリッチはその2秒遅れでレースを終えた。
この結果、総合リーダージャージはブイトラゴから10秒遅れの2位だったルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)の手に渡っている。
冬の寒さ残るパリから、今年のツール・ド・フランスの終着点であるニースを目指すパリ〜ニースは4日目。ようやく総合優勝の争いが本格化するレイアウトは7つのカテゴリー山岳が登場し、フィニッシュ地点かつ計2度登坂することになるモン・ブルイイ(距離3km/平均7.7%/最大13%)とその直前の1級山岳(距離5.1km/平均7.3%)が勝負所となる。
2月27日のル・サミンで落車した影響を引きずるアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・デスティニー)が未出走だったこの日、チームメイトのヤスペル・デブイスト(ベルギー)やシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト)ら4名が逃げる。一方のメイン集団は前日のチームタイムトライアルを制したUAEチームエミレーツだけでなく、EFエデュケーション・イージーポストやボーラ・ハンスグローエらがペースを作った。
山岳賞ジャージを着るマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)も入った逃げは、山岳ポイントのトップ通過を巡りクリスティアン・スカローニ(イタリア、アスタナ・カザクスタン)と激しい戦いを繰り広げる。その結果ビュルゴドーとスカローニが共に2つずつトップ通過を分け合い、単独逃げとなったスカローニが1度目のモン・ブルイイをトップ通過。しかし山岳賞首位はビュルゴドーがキープに成功している。
これが今シーズンのデビュー戦となるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)を擁するボーラは、プロトンを先導して残り35kmでスカローニをキャッチする。集団の人数が徐々に絞られてくるなか、ボーナスタイムが与えられる中間スプリント(31.1km地点)をログリッチとレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がスプリント。その結果エヴェネプールが最大-6秒を得て、2位通過のログリッチは-4秒、スプリントポイント狙いのローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ)が3位で通過した。
最後から2つ目の1級山岳(距離5.1km/平均7.3%)ではUAEがペースを作り、山頂まで残り3km地点でルイス・フェルヴァーケ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が飛び出す。その加速を利用したルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が単独先頭に立ち、それを10秒差で追うプロトンではダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が落車するシーンも。プラップには頂上手前でサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が合流し、10秒以下まで縮まった差を2人はローテーションを回し、一気に20秒まで拡大させた。
最終山岳に向けてペースを上げるプロトンではジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)など役割を終えた選手たちが遅れる一方で、先頭を行くブイトラゴとプラップは最終山岳モン・ブルイイ(距離3km/平均7.7%)に突入。40秒差で山岳に入ったプロトンはその差を縮めることはできず、残り1km手前の最大勾配13%でブイトラゴがプラップを引き離し、軽快なダンシングを織り交ぜながらフィニッシュラインに達した。
苦しい表情を浮かべながら何度もガッツポーズを繰り返し、昨年は届かなかった勝利を手にしたブイトラゴ。「勝利が可能だと分かったのはフィニッシュまで残り3km地点。チャンスがあると思ったので”行こう!”と思い仕掛けた。トリッキーなコースでレムコ(エヴェネプール)やログリッチから総合タイムを取り戻すことができた」と喜びを語った。
その後方で登るプロトンではイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がハイペースで牽き、残り500mからエヴェネプールが仕掛ける。だがライバルを引き離すことはなく、2度目のアタックもフィニッシュ直前にマティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)に抜かれて4位フィニッシュ。エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)やログリッチはその2秒遅れでレースを終えた。
この結果、総合リーダージャージはブイトラゴから10秒遅れの2位だったルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)の手に渡っている。
パリ〜ニース2024第4ステージ結果
1位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 4:25:52 |
2位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:10 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:37 |
4位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
5位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:39 |
6位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
7位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
9位 | アロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ・カザクスタン) | +0:43 |
10位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:46 |
個人総合成績
1位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | 13:15:04 |
2位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:13 |
3位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:27 |
4位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:29 |
5位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:30 |
6位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:40 |
7位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:46 |
8位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:52 |
9位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:54 |
10位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +1:02 |
15位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:10 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ) |
山岳賞 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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