2024/03/05(火) - 08:30
ワールドチームを相手にチューダー・プロサイクリングが本領発揮。今シーズン4度の2位に甘んじていたアーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング)が、パリ〜ニース2日目で今季初勝利を飾った。
今年のツール・ド・フランスで対決する「ビッグフォー(ヴィンゲゴー、ポガチャル、ログリッチ、エヴェネプール)」のうち、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)とレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が揃ったパリ〜ニースは2日目を迎えた。コース前半に2つの3級山岳が登場するレイアウトはスプリンター向きで、予想通り白熱のスピード勝負が繰り広げられた。
強風による集団分断の可能性が予想されたこの日、スタート直後に設定された3級山岳の頂上を目指しヨナス・ルッチ(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)とマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)が飛び出す。ここは山岳賞ジャージを着るルッチが先頭通過して3点を獲得し、逃げる意思のない2人はメイン集団に帰還。その後パスカル・エインコールン(オランダ、ロット・デスティニー)が1人逃げを試みるも早々と捉えられ、ツールの平坦ステージのように一つの集団がフィニッシュまでの距離を消化していった。
出発地点のトワリーから南東のモンタルジに向けほぼ一直線に向かうなか、2つ目の3級山岳で再び山岳賞争いが勃発する。ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)のアシストを受けたビュルゴドーが、ルッチを退けてトップ通過(2位ラトゥール、3位ルッチ)。ここは得られる得点が1つめの倍(6、4、2点)のため、ビュルゴドーがルッチを逆転して山岳賞ジャージを射止めた。
今年アスタナからスーダル・クイックステップに移籍したジャンニ・モスコン(イタリア)ら5名による落車もありながら、大きなトラブルもなくレースは進行する。そして残り45.7kmの中間スプリントに向け一度ペースが上がり、先頭はボーラ・ハンスグローエのエーススピリンターを担うダニー・ファンポッペル(オランダ)が先頭通過。それ以下はリドル・トレックのマッズ・ピーダスンと総合上位を狙うマティアス・スケルモース(共にデンマーク)が続いた。
その後も逃げは生まれず、二車線のコースを横いっぱいに拡がりながらモンタルジに到達。スプリンターを擁するジェイコ・アルウラーやデカトロンAG2Rラモンディアルがペースアップを図るなか、残り2kmからプロチームのチューダー・プロサイクリングが先頭へ。
前日スプリントを制したヴィスマ・リースアバイクが、フラムルージュ(残り1km地点)から先頭に立ったものの、肝心のオラフ・コーイ(オランダ)は集団の中に埋もれてしまう。そして残り300mからファンポッペルが先んじてスプリントを開始し、対するチューダーはマイケル・ゼイラートからアーヴィッド・デクライン(共にオランダ)が発射。ファンポッペルを残り100mでかわしたデクラインは迫りくるローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ)を退け、スプリント勝利を掴み取った。
アルウラー・ツアーで1度、UAEツアーで3度の2位と、勝利に迫りながらも逃し続けていたデクライン。「ワールドツアーでの勝利を狙い続けていた。このような形で掴むことができ、またチームとして素晴らしい走りができてとても嬉しいよ。チームとして、また僕個人としても毎年前進し続けている。他の選手よりは歳かもしれないが、改善し続けているよ」と念願の今季初勝利を挙げ、29歳ながら急成長を見せるデクラインは語った。
今年のツール・ド・フランスで対決する「ビッグフォー(ヴィンゲゴー、ポガチャル、ログリッチ、エヴェネプール)」のうち、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)とレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が揃ったパリ〜ニースは2日目を迎えた。コース前半に2つの3級山岳が登場するレイアウトはスプリンター向きで、予想通り白熱のスピード勝負が繰り広げられた。
強風による集団分断の可能性が予想されたこの日、スタート直後に設定された3級山岳の頂上を目指しヨナス・ルッチ(ドイツ、EFエデュケーション・イージーポスト)とマチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー)が飛び出す。ここは山岳賞ジャージを着るルッチが先頭通過して3点を獲得し、逃げる意思のない2人はメイン集団に帰還。その後パスカル・エインコールン(オランダ、ロット・デスティニー)が1人逃げを試みるも早々と捉えられ、ツールの平坦ステージのように一つの集団がフィニッシュまでの距離を消化していった。
出発地点のトワリーから南東のモンタルジに向けほぼ一直線に向かうなか、2つ目の3級山岳で再び山岳賞争いが勃発する。ピエール・ラトゥール(フランス、トタルエネルジー)のアシストを受けたビュルゴドーが、ルッチを退けてトップ通過(2位ラトゥール、3位ルッチ)。ここは得られる得点が1つめの倍(6、4、2点)のため、ビュルゴドーがルッチを逆転して山岳賞ジャージを射止めた。
今年アスタナからスーダル・クイックステップに移籍したジャンニ・モスコン(イタリア)ら5名による落車もありながら、大きなトラブルもなくレースは進行する。そして残り45.7kmの中間スプリントに向け一度ペースが上がり、先頭はボーラ・ハンスグローエのエーススピリンターを担うダニー・ファンポッペル(オランダ)が先頭通過。それ以下はリドル・トレックのマッズ・ピーダスンと総合上位を狙うマティアス・スケルモース(共にデンマーク)が続いた。
その後も逃げは生まれず、二車線のコースを横いっぱいに拡がりながらモンタルジに到達。スプリンターを擁するジェイコ・アルウラーやデカトロンAG2Rラモンディアルがペースアップを図るなか、残り2kmからプロチームのチューダー・プロサイクリングが先頭へ。
前日スプリントを制したヴィスマ・リースアバイクが、フラムルージュ(残り1km地点)から先頭に立ったものの、肝心のオラフ・コーイ(オランダ)は集団の中に埋もれてしまう。そして残り300mからファンポッペルが先んじてスプリントを開始し、対するチューダーはマイケル・ゼイラートからアーヴィッド・デクライン(共にオランダ)が発射。ファンポッペルを残り100mでかわしたデクラインは迫りくるローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ)を退け、スプリント勝利を掴み取った。
アルウラー・ツアーで1度、UAEツアーで3度の2位と、勝利に迫りながらも逃し続けていたデクライン。「ワールドツアーでの勝利を狙い続けていた。このような形で掴むことができ、またチームとして素晴らしい走りができてとても嬉しいよ。チームとして、また僕個人としても毎年前進し続けている。他の選手よりは歳かもしれないが、改善し続けているよ」と念願の今季初勝利を挙げ、29歳ながら急成長を見せるデクラインは語った。
パリ〜ニース2024第2ステージ結果
1位 | アーヴィッド・デクライン(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | 4:41:02 |
2位 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ) | |
3位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) | |
4位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | ヘルベン・テイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
6位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
7位 | ドリス・ファンヘステル(ベルギー、トタルエネルジー) | |
8位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | |
9位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、イスラエル・プレミアテック) | |
10位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) |
個人総合成績
1位 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ) | 8:17:20 |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | |
3位 | オラフ・コーイ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
4位 | マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:04 |
5位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:06 |
6位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | +0:08 |
7位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | |
8位 | カーデン・グローブス(オーストリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:10 |
9位 | サム・ベネット(アイルランド、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
10位 | ヨン・バレネチェア(スペイン、モビスター) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ) |
山岳賞 | マチュー・ビュルゴドー(フランス、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | ヴィスマ・リースアバイク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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