2023/12/28(木) - 09:00
リドル・トレックに移籍するテイオ・ゲイガンハート(イギリス)がSNSにイネオス・グレナディアーズへ別れの言葉を投稿。「素晴らしい人たちと働くことができて光栄だった」と、7シーズン過ごしたチームへ感謝を綴った。
「自転車界に完璧な別れ方などなく、別れの言葉を送ることすらできないのがほとんどだ。(怪我で長期離脱したため)多くのチームメイトやスタッフと今年の3、4月以降会えていない。感謝を伝えたり、過去を振り返る余裕すらないのがプロ自転車界であり、それは人生の比喩でもある」と語ったのはテイオ・ゲイガンハート(イギリス)。自身のSNSに退団するイネオス・グレナディアーズへの感謝を投稿した。
「新年を迎えるのと同時に、僕の契約も(リドル・トレックに)変わる。チームやスポンサーに別れの挨拶ができる他のスポーツ選手たちが羨ましいよ。2016年以来、僕の家同然だったチームへ別れの言葉を残したい。このチームで僕は素晴らしい思い出や知識、そして多くの経験を得ることができた。多くの素晴らしい人達と働くことができ、名誉なことだったと思っている」。
ゲイガンハートはアクシオン・サイクリングチーム(現ハーゲンスバーマン・アクセオン)から、2015年にトレーニー(研修生)としてチームスカイ(現イネオス)に加入した28歳。本格加入した2017年から山岳アシストとしてフルシーズンを戦い、翌年のブエルタ・ア・エスパーニャでグランツールデビューを果たした。
転機となったのはコロナ禍で10月開催となった2020年ジロ・デ・イタリア。ゲラント・トーマス(イギリス)のアシストとして出場したゲイガンハートは初日の個人タイムトライアルで126位と遅れるものの、トーマスのリタイアもあり徐々に総合順位を上げて第15ステージで自身初となる区間優勝。そして第20ステージでも勝利したゲイガンハートは、最終日の個人TTでマリアローザを着るジェイ・ヒンドレー(オーストラリア)を総合で逆転。ミラノでトロフェオ・センツァフィーネを高々と掲げた。
翌年は念願となるツール・ド・フランス出場を果たしたゲイガンハートだったが、落車やコロナ感染など不調が続き、2年間を未勝利で終える。そしてコーチなど環境を変え臨んだ2023年は、2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナで3年振りの勝利。またティレーノ~アドリアティコでは総合3位、ツアー・オブ・ジ・アルプスでは区間2勝&総合優勝と復活の年となった。
その勢いのままに総合エースの1人として臨んだジロだったが、第11ステージで落車し左臀部を打ちつけて骨折という不運に見舞われる。ゲイガンハートは総合3位という好順位のままレースを去り、その後もレース復帰することなく2023年シーズンを終えた。
しかし2024年はリドル・トレックへ移籍し、既に総合エースとしてツール出場が内定しているゲイガンハート。「僕が最初に参加した2014年のトレーニング合宿の写真を振り返ると、長く時が経ったことを実感する。仲間たちはもちろん機材パートナーやファンにも感謝したい。おかげで自分の存在理由をこの複雑な2023年という年に見つけることができた。イネオスの同僚たちにさよならを告げ、そのハードワークに感謝したい。レース会場でまた会おう」と、ゲイガンハートは感謝の言葉を締めくくった。
text:Sotaro.Arakawa
「自転車界に完璧な別れ方などなく、別れの言葉を送ることすらできないのがほとんどだ。(怪我で長期離脱したため)多くのチームメイトやスタッフと今年の3、4月以降会えていない。感謝を伝えたり、過去を振り返る余裕すらないのがプロ自転車界であり、それは人生の比喩でもある」と語ったのはテイオ・ゲイガンハート(イギリス)。自身のSNSに退団するイネオス・グレナディアーズへの感謝を投稿した。
「新年を迎えるのと同時に、僕の契約も(リドル・トレックに)変わる。チームやスポンサーに別れの挨拶ができる他のスポーツ選手たちが羨ましいよ。2016年以来、僕の家同然だったチームへ別れの言葉を残したい。このチームで僕は素晴らしい思い出や知識、そして多くの経験を得ることができた。多くの素晴らしい人達と働くことができ、名誉なことだったと思っている」。
ゲイガンハートはアクシオン・サイクリングチーム(現ハーゲンスバーマン・アクセオン)から、2015年にトレーニー(研修生)としてチームスカイ(現イネオス)に加入した28歳。本格加入した2017年から山岳アシストとしてフルシーズンを戦い、翌年のブエルタ・ア・エスパーニャでグランツールデビューを果たした。
転機となったのはコロナ禍で10月開催となった2020年ジロ・デ・イタリア。ゲラント・トーマス(イギリス)のアシストとして出場したゲイガンハートは初日の個人タイムトライアルで126位と遅れるものの、トーマスのリタイアもあり徐々に総合順位を上げて第15ステージで自身初となる区間優勝。そして第20ステージでも勝利したゲイガンハートは、最終日の個人TTでマリアローザを着るジェイ・ヒンドレー(オーストラリア)を総合で逆転。ミラノでトロフェオ・センツァフィーネを高々と掲げた。
翌年は念願となるツール・ド・フランス出場を果たしたゲイガンハートだったが、落車やコロナ感染など不調が続き、2年間を未勝利で終える。そしてコーチなど環境を変え臨んだ2023年は、2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナで3年振りの勝利。またティレーノ~アドリアティコでは総合3位、ツアー・オブ・ジ・アルプスでは区間2勝&総合優勝と復活の年となった。
その勢いのままに総合エースの1人として臨んだジロだったが、第11ステージで落車し左臀部を打ちつけて骨折という不運に見舞われる。ゲイガンハートは総合3位という好順位のままレースを去り、その後もレース復帰することなく2023年シーズンを終えた。
しかし2024年はリドル・トレックへ移籍し、既に総合エースとしてツール出場が内定しているゲイガンハート。「僕が最初に参加した2014年のトレーニング合宿の写真を振り返ると、長く時が経ったことを実感する。仲間たちはもちろん機材パートナーやファンにも感謝したい。おかげで自分の存在理由をこの複雑な2023年という年に見つけることができた。イネオスの同僚たちにさよならを告げ、そのハードワークに感謝したい。レース会場でまた会おう」と、ゲイガンハートは感謝の言葉を締めくくった。
text:Sotaro.Arakawa
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