2023/09/03(日) - 12:00
「仲間の走りに報いるために、勝つ以外の選択肢はなかった」とプリモシュ・ログリッチは語る。「逃げが前に残っていると思っていた」と悔しがるエヴェネプールや、マイヨロホ獲得を喜ぶクスなど、ブエルタ第8ステージを選手のコメントで振り返ります。
区間優勝 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
レース直後インタビュー
この勝利によって肩の荷が下りた気持ちがする。勝利はもちろん(第2ステージの)落車から調子を取り戻すことができて嬉しい。この後も一日一日を集中して走りたい。
常に最良の結果(ステージ優勝)は狙っており、強力な逃げに対してチームメイトが素晴らしい牽引を見せてくれた。だから僕には(勝利を狙う以外の)選択肢はなかった。
今日の最終山岳は初めて登り、厳しいものだった。コースを詳しく把握していなかったのだが、スプリントはいつもギャンブルみたいなもの。幸いにも今日の僕には勝利に足る脚があった。
―ユンボ・ヴィスマには総合優勝を狙う選手が何人いるんだい?
いまは3人だが、もしからしたら更に増えるかもしれないね(笑)。
表彰式後インタビュー
いつも言っているように「これが大会最後のレースかもしれない」という気持ちで走っている。だから今日の勝利がとても嬉しいんだよ。今日はスタートから厳しいコースだったが、晴天に恵まれた。レース前に立てた戦略通り、ステージ優勝を掴むことができて本当に嬉しい。
―逃げていた選手全員を捉えたことを把握していたか?
ああ。知っていたよ。
区間2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
最後のスプリントが勝利を争うものだと知らず、残念に思っている。監督が無線で伝えていたかもしれないが、チームカーが離れていたので聞こえなかったのかもしれない。どちらにせよ自分のせいだし、区間2勝目をまざまざと逃してしまって残念だよ。自分を愚かに思っている。
ユンボがメイン集団をコントロールしたことについて、僕らとしてはありがたい気持ちだった。最終山岳では仲間による全力の牽引から、僕が自らペースを作った。後ろにはあまり多くの選手はおらず、セップ(クス)がアタックした。頂上まであと8〜10分は登らなくてはいけないため、すぐにその差を縮めることはしなかった。
(山岳では)プリモシュ(ログリッチ)とヨナス(ヴィンゲゴー)も仕掛ける脚はなかったようだ。普段練習に使っているコースで勝利を飾ることができればよかったのだが、残念だよ。飲み込むには辛い現実だ。
区間3位 フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)
とても厳しいステージだった。レース中盤で脚の調子が悪かったものの、チームの助けのおかげで次第に回復していった。このようなレイアウトにログリッチは世界有数の強さを見せる選手。またレムコもそうだ。だからその2人にタイム差をつけられなかったのは良い結果と言うことができる。
マイヨロホ セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
本当に嬉しいよ。今日、展開次第ではマイヨロホ獲得のチャンスがあることは分かっていた。最終山岳で仕掛けたのは数の優位を利用するため。細かい戦略など意味のなさない急坂ではあったが、先頭集団にチームから3名が入る利を活かしたかった。アタック後は自分の限界値で踏み続け、レムコ(エヴェネプール)は自分のペースで登ることは分かっていた。(引き戻された後は)頂上まで集団に食らいつき、プリモシュの勝利を見守った。
レムコが集団に残ったことに驚きはなかった。彼はまるでモーターバイクのようなペースを刻むことができるんだ。チーム全体の走りが結果に繋がったことは嬉しく、特にロベルト(ヘーシンク)のペーシングは多くの選手を苦しめた。またディラン(ファンバーレ)やウィルコ(ケルデルマン)も素晴らしい走りを披露した。それらがプリモシュにさらなる力を授けたのだろう。
前日のステージで落車、棄権したテイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)
僕を心配してメッセージを送ってくれた皆に感謝したい。昨日は3〜4時間の間、意識がなかったので少し恐ろしい気持ちだった。だが前歯が欠けた以外、幸い骨折などはなかった。首と縫った目、腕や膝も痛むが、とても幸いなことに最悪な事態とはならなかった。頭も打ち付けたのだが、ヘルメットによって守られた。もしヘルメットがなかったらここにいなかったかもしれないね。
助けてくれたドクターたちに感謝したい。いまはチームが滞在するホテルに戻ってこれるまで回復したよ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
区間優勝 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
レース直後インタビュー
この勝利によって肩の荷が下りた気持ちがする。勝利はもちろん(第2ステージの)落車から調子を取り戻すことができて嬉しい。この後も一日一日を集中して走りたい。
常に最良の結果(ステージ優勝)は狙っており、強力な逃げに対してチームメイトが素晴らしい牽引を見せてくれた。だから僕には(勝利を狙う以外の)選択肢はなかった。
今日の最終山岳は初めて登り、厳しいものだった。コースを詳しく把握していなかったのだが、スプリントはいつもギャンブルみたいなもの。幸いにも今日の僕には勝利に足る脚があった。
―ユンボ・ヴィスマには総合優勝を狙う選手が何人いるんだい?
いまは3人だが、もしからしたら更に増えるかもしれないね(笑)。
表彰式後インタビュー
いつも言っているように「これが大会最後のレースかもしれない」という気持ちで走っている。だから今日の勝利がとても嬉しいんだよ。今日はスタートから厳しいコースだったが、晴天に恵まれた。レース前に立てた戦略通り、ステージ優勝を掴むことができて本当に嬉しい。
―逃げていた選手全員を捉えたことを把握していたか?
ああ。知っていたよ。
区間2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
最後のスプリントが勝利を争うものだと知らず、残念に思っている。監督が無線で伝えていたかもしれないが、チームカーが離れていたので聞こえなかったのかもしれない。どちらにせよ自分のせいだし、区間2勝目をまざまざと逃してしまって残念だよ。自分を愚かに思っている。
ユンボがメイン集団をコントロールしたことについて、僕らとしてはありがたい気持ちだった。最終山岳では仲間による全力の牽引から、僕が自らペースを作った。後ろにはあまり多くの選手はおらず、セップ(クス)がアタックした。頂上まであと8〜10分は登らなくてはいけないため、すぐにその差を縮めることはしなかった。
(山岳では)プリモシュ(ログリッチ)とヨナス(ヴィンゲゴー)も仕掛ける脚はなかったようだ。普段練習に使っているコースで勝利を飾ることができればよかったのだが、残念だよ。飲み込むには辛い現実だ。
区間3位 フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)
とても厳しいステージだった。レース中盤で脚の調子が悪かったものの、チームの助けのおかげで次第に回復していった。このようなレイアウトにログリッチは世界有数の強さを見せる選手。またレムコもそうだ。だからその2人にタイム差をつけられなかったのは良い結果と言うことができる。
マイヨロホ セップ・クス(アメリカ、ユンボ・ヴィスマ)
本当に嬉しいよ。今日、展開次第ではマイヨロホ獲得のチャンスがあることは分かっていた。最終山岳で仕掛けたのは数の優位を利用するため。細かい戦略など意味のなさない急坂ではあったが、先頭集団にチームから3名が入る利を活かしたかった。アタック後は自分の限界値で踏み続け、レムコ(エヴェネプール)は自分のペースで登ることは分かっていた。(引き戻された後は)頂上まで集団に食らいつき、プリモシュの勝利を見守った。
レムコが集団に残ったことに驚きはなかった。彼はまるでモーターバイクのようなペースを刻むことができるんだ。チーム全体の走りが結果に繋がったことは嬉しく、特にロベルト(ヘーシンク)のペーシングは多くの選手を苦しめた。またディラン(ファンバーレ)やウィルコ(ケルデルマン)も素晴らしい走りを披露した。それらがプリモシュにさらなる力を授けたのだろう。
前日のステージで落車、棄権したテイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)
僕を心配してメッセージを送ってくれた皆に感謝したい。昨日は3〜4時間の間、意識がなかったので少し恐ろしい気持ちだった。だが前歯が欠けた以外、幸い骨折などはなかった。首と縫った目、腕や膝も痛むが、とても幸いなことに最悪な事態とはならなかった。頭も打ち付けたのだが、ヘルメットによって守られた。もしヘルメットがなかったらここにいなかったかもしれないね。
助けてくれたドクターたちに感謝したい。いまはチームが滞在するホテルに戻ってこれるまで回復したよ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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