2023/04/08(土) - 09:45
いくつもの急勾配坂を越えた22名によるスプリント。残り200mから圧巻のスピードを披露したセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が制し、チームに今大会2勝目をもたらした。
バスク州アモレビエタを発着地点とする164.5kmコースで行われたイツリア・バスクカントリー第5ステージ。獲得標高差3,187mのアップダウンコースは長い登りはないものの、ひたすらにバスク特有の「短くも急勾配」な丘が連続する。フィニッシュ手前は平坦路だが、その直前の2連続の急坂がパンチャーすら退けるレイアウトとなっている。
翌々日のパリ〜ルーベに臨むジャンニ・モスコン(イタリア、アスタナ・カザフスタン)はスタートせず、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)やバスク出身で親日家のイニーゴ・エロセギ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)ら147名の選手たちがアモレビエタの街を飛び出した。
この日は気温21度の晴天。最終日を翌日に控えた第5ステージで逃げを打ったのはスーダル・クイックステップのマティア・カッタネオ(イタリア)とレミ・カヴァニャ(フランス)という2人で、それをユンボ・ヴィスマが集団コントロールの役目を担い、リーダージャージを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)のためにタイム差を4分以内に抑え込んだ。
2日目勝者のイーデ・スヘリング(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)が、中継バイクのカメラに「456ワット」を示す自身のサイクルコンピュータを見せながら集団から遅れていくシーンも。それほどのペースアップが開始されたため、人数が減っていくプロトンは最後まで抵抗したカッタネオを残り21km地点で吸収した。
スピードに長けるイーサン・ヘイター(イギリス)の区間2勝目をお膳立てすべく、イネオス・グレナディアーズが集団先頭に立って更にスピードを上げる。今年のツール・ド・フランスでの完全復活を目指すエガン・ベルナル(コロンビア)の牽引もあり、一層小さくなったメイン集団はフィニッシュ手前の2連続の急勾配坂に突入した。
しかし最終登坂でヘイターらが脱落。勝負は高速登坂を耐えきった22名の集団スプリントに持ち込まれた。エンリク・マス(スペイン、モビスター)のリードアウトからルーベン・ゲレイロ(ポルトガル)がスプリントを開始したものの、その僅か先に腰を上げたセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭へ。
アンドレア・バジオーリ(イタリア、スーダル・クイックステップ)やマティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード)がビッグギヤを踏み迫ったものの、ハイケイデンスで脚を回し続けるイギータには及ばず。ライバルたちに並ばせることすら許さなかったイギータが先頭でフィニッシュラインを通過した。
「タフなステージだったが、終盤のコースを知っていたため良い結果を残すチャンスがあると思っていた。最後のスプリントは少し早く仕掛けすぎたとも思ったが、後ろに捉えられる前にフィニッシュすることができた。シーズン序盤の勝利は嬉しい。(前哨戦である)GPインデュラインの表彰台(2位)の自信がこの結果につながった」と、今季初勝利を飾ったイギータは喜んだ。
また、総合首位ヴィンゲゴーや2位ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)をはじめ、総合上位陣はトップ集団でフィニッシュしたため順位に大きな変動はなかった。
翌日は137.8kmのショートコースに3つの1級山岳を含む7つのカテゴリー山岳が詰め込まれたレイアウト。最終日のクイーンステージにて、第62代イツリア・バスクカントリー総合優勝者が決定する。
バスク州アモレビエタを発着地点とする164.5kmコースで行われたイツリア・バスクカントリー第5ステージ。獲得標高差3,187mのアップダウンコースは長い登りはないものの、ひたすらにバスク特有の「短くも急勾配」な丘が連続する。フィニッシュ手前は平坦路だが、その直前の2連続の急坂がパンチャーすら退けるレイアウトとなっている。
翌々日のパリ〜ルーベに臨むジャンニ・モスコン(イタリア、アスタナ・カザフスタン)はスタートせず、新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)やバスク出身で親日家のイニーゴ・エロセギ(スペイン、エキポ・ケルンファルマ)ら147名の選手たちがアモレビエタの街を飛び出した。
この日は気温21度の晴天。最終日を翌日に控えた第5ステージで逃げを打ったのはスーダル・クイックステップのマティア・カッタネオ(イタリア)とレミ・カヴァニャ(フランス)という2人で、それをユンボ・ヴィスマが集団コントロールの役目を担い、リーダージャージを着るヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)のためにタイム差を4分以内に抑え込んだ。
2日目勝者のイーデ・スヘリング(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)が、中継バイクのカメラに「456ワット」を示す自身のサイクルコンピュータを見せながら集団から遅れていくシーンも。それほどのペースアップが開始されたため、人数が減っていくプロトンは最後まで抵抗したカッタネオを残り21km地点で吸収した。
スピードに長けるイーサン・ヘイター(イギリス)の区間2勝目をお膳立てすべく、イネオス・グレナディアーズが集団先頭に立って更にスピードを上げる。今年のツール・ド・フランスでの完全復活を目指すエガン・ベルナル(コロンビア)の牽引もあり、一層小さくなったメイン集団はフィニッシュ手前の2連続の急勾配坂に突入した。
しかし最終登坂でヘイターらが脱落。勝負は高速登坂を耐えきった22名の集団スプリントに持ち込まれた。エンリク・マス(スペイン、モビスター)のリードアウトからルーベン・ゲレイロ(ポルトガル)がスプリントを開始したものの、その僅か先に腰を上げたセルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ)が先頭へ。
アンドレア・バジオーリ(イタリア、スーダル・クイックステップ)やマティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード)がビッグギヤを踏み迫ったものの、ハイケイデンスで脚を回し続けるイギータには及ばず。ライバルたちに並ばせることすら許さなかったイギータが先頭でフィニッシュラインを通過した。
「タフなステージだったが、終盤のコースを知っていたため良い結果を残すチャンスがあると思っていた。最後のスプリントは少し早く仕掛けすぎたとも思ったが、後ろに捉えられる前にフィニッシュすることができた。シーズン序盤の勝利は嬉しい。(前哨戦である)GPインデュラインの表彰台(2位)の自信がこの結果につながった」と、今季初勝利を飾ったイギータは喜んだ。
また、総合首位ヴィンゲゴーや2位ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)をはじめ、総合上位陣はトップ集団でフィニッシュしたため順位に大きな変動はなかった。
翌日は137.8kmのショートコースに3つの1級山岳を含む7つのカテゴリー山岳が詰め込まれたレイアウト。最終日のクイーンステージにて、第62代イツリア・バスクカントリー総合優勝者が決定する。
イツリア・バスクカントリー2023第5ステージ結果
1位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:59:57 |
2位 | アンドレア・バジオーリ(イタリア、スーダル・クイックステップ) | |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | |
4位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | |
5位 | マウロ・シュミット(スイス、スーダル・クイックステップ) | |
6位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、アルケア・サムシック) | |
7位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | |
8位 | フェリックス・ガル(オーストリア、AG2Rシトロエン) | |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、モビスター) | |
10位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 21:08:52 |
2位 | ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:13 |
3位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) | +0:32 |
4位 | ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | |
5位 | マッテオ・ソブレロ(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:34 |
6位 | ヨン・イサギレ(スペイン、コフィディス) | |
7位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +0:37 |
8位 | セルヒオ・イギータ(コロンビア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:38 |
9位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:39 |
10位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー) | +0:40 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) |
山岳賞 | ヨン・バレネチェア(スペイン、カハルラル・セグロスRGA) |
ヤングライダー賞 | マティアス・スケルモース(デンマーク、トレック・セガフレード) |
チーム総合成績 | スーダル・クイックステップ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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