EFエデュケーション・イージーポスト所属の中根英登が選手引退を発表。「突然決めた訳では無く時間を掛けながら考え、今回の決断に至った」と、11年間の選手生活にピリオドを打った。



引退を発表した中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)引退を発表した中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト) photo:So Isobe
18歳から本格的に取り組み始めた自転車競技。家族をはじめ本当に多くの方々からご支援・ご声援を頂けたお陰で、全てのカテゴリーを一つずつ経験しながら、時間を掛けながらも世界トップカテゴリーのチームに辿り着く事が出来ました。

その世界で極限まで追い込みチャレンジし続けられた事、自転車を通じて世界中に仲間が出来た事は私にとって掛け替えの無い財産となりました。3年振りに開催されたジャパンカップが現役最後のレースとなり、母国で沢山の応援の中走れた事はとても幸せでした。今年は様々な状況が重なりましたが、その中でもプロフェッショナルとして最後まで全力で自分の走りを全う出来ました
」。

中根英登は引退について、上記の通り心境を綴る。大学生から世界トップクラスの舞台まで、着実なステップアップを経験した32歳が競技の世界から離れることを決断した。

ジャパンカップが中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)にとっての最終レースとなったジャパンカップが中根英登(EFエデュケーション・イージーポスト)にとっての最終レースとなった photo:Satoru Kato
愛知県名古屋市出身の中根。高校2年生の時にロードバイクに乗り始め、進学先の中京大学在学中に学生でありながらチームNIPPOに登録。愛三工業レーシングで3年間、2017年に再びNIPPOヴィーニファンティーニで3年間、2020年にNIPPOデルコ・ワンプロヴァンス、そして2021年から2年間EFエデュケーション・NIPPOに所属してきた。

しかし今年は春先からEBウイルスによって調子を崩し、長期間レースから離脱を強いられる苦しいシーズンとなってしまう。最終レースはチームメイトがワンツーフィニッシュしたジャパンカップ(23位)。「3年振りに開催されたジャパンカップが現役最後のレースとなり、母国で沢山の応援の中走れた事はとても幸せでした。今年は様々な状況が重なりましたが、その中でもプロフェッショナルとして最後まで全力で自分の走りを全う出来ました」と綴っている。

今シーズン終了後は何度もファンイベントを開催した今シーズン終了後は何度もファンイベントを開催した
以下は引退発表の文章。今後の進路については触れられていない。

大学に通いながらTeam NIPPOの研修生として走られせてもらえた頃からを含めると11年間の選手生活の中で、UCIプロチーム及びワールドチームには2017年から6年間の在籍となりました。

競技を始めて間も無い時にチームユーラシア及びTeam NIPPO racing projectで欧州のレベルを経験出来た事で、常に世界を見据えて走る事が出来ました。

異国の地での生活となっても常に支え続けてくれた家族には幾度となく助けられてきました。

ライバルとして仲間として苦楽を共にしながら切磋琢磨してきた先輩方や後輩たちのお陰で、自分の力を伸ばし続ける事が出来ました。

お世話になってきたチームやスポンサー企業様、サプライヤー企業様のお陰で、選手として何不自由無く競技に専念する事が出来ました。

そしてファンの皆様の応援のお陰で、苦しい場面でも諦めずに走り続ける事が出来ました。

次のステージでも高い志を持ってチャレンジして参ります。

またいつかどこかで、みんなで楽しく自転車に乗りたいと勝手に思っておりますので、その時はよろしくお願い致します。

11年間応援して頂き、本当に有難うございました。


text:So Isobe