2010年7月15日、ツール・ド・マルティニック(UCI2.2)第6ステージでチームブリヂストン・アンカーは苦しい闘いを強いられた。レース前半には清水良行と伊丹健治が落車し、清水が手首骨折でリタイア。激坂をこなしてステージ3位に入った清水都貴が総合2位をキープした。

ステージ3位&ポイントリーダーの清水都貴(チームブリヂストン・アンカー)ステージ3位&ポイントリーダーの清水都貴(チームブリヂストン・アンカー) photo:Team Bridgestone ANCHOR以下はチームブリヂストン・アンカーによるレースレポート。

ツール・ド・マルティニック第6ステージはTrois IlesからSainte Marieまでの108km。ブリヂストンアンカーにとって、最も苦しい一日となった。

チーム総合リーダージャージの狩野智也とポイントリーダージャージの清水都貴(チームブリヂストン・アンカーチーム総合リーダージャージの狩野智也とポイントリーダージャージの清水都貴(チームブリヂストン・アンカー photo:Team Bridgestone ANCHOR前半集団コントロールの為、ローテーションしていた清水良行が急な下りカーブでスリップし落車。左手首骨折によりリタイヤを余儀なくされる。そして同じ下りで今度は伊丹健治が落車。幸い怪我は最小限だったがメカトラブルにより大きく遅れてしまう。

メイン集団からは現在総合1位のボリス・キャラン(グアドループ)、山岳で最も力があると評されるベネズエラのフランクリン・チャコン(SCセスマ)、そして2年前の総合覇者ウィリー・ロゾー(マルティニック)の最有力3名が抜け出してしまう。

伊丹健治は懸命の追い上げで何とか先頭集団に合流し、捨て身での追撃をかける。伊丹の強力な牽引により、集団は14名まで絞られ、先頭3名とのタイム差は1分前後でとどまる。その後普久原、清水都貴、狩野智也アンカー総動員で一定ペースで追撃し、ラスト20kmで先頭3名を吸収。レースを振り出しに戻す。

ラスト12km地点には平均斜度13%・瞬間最大16%・長さ1kmの激坂、コット・ドゥ・レストラッドが待ちうけ、最後まで献身的な牽引を続けた伊丹が力尽き脱落。続いて普久原も14名のグループから50mほど遅れを取るが、下りで何とか最後合流しゴールへ。

ラスト5kmでアタックした、デジセル・マルティニックのオリヴィエ・ラゴが40秒先行して逃げ切り、清水は3位に入賞。アンカーは狩野、普久原3名が先頭集団でゴールし、波乱の続く中チーム総合1位を死守した。

総合には変動無く、清水都貴が2位、狩野が8位、このステージ健闘した普久原が13位に浮上した。
清水はポイントリーダー、ホワイトジャージを守り、狩野はチーム総合リーダー、オレンジジャージを守った。

第6ステージ
1位 オリヴィエ・ラゴ(デジセル・マルティニック)
2位 フランクリン・チャコン(SCセスマ)     +43"
3位 清水都貴(チームブリヂストン・アンカー)
4位 ヨアン・ミショー(ブールガン・ブレス)
5位 セバスチャン・ブセール(ジャンダルマリ)
9位 普久原奨(チームブリヂストン・アンカー)   +48"
12位 狩野智也(チームブリヂストン・アンカー)

個人総合(第5ステージ終了後)
1位 ボリス・キャラン(グアドループ)
2位 清水都貴(チームブリヂストン・アンカー)  +39"
3位 ヨアン・ミショー(ブールガン・ブレス)   +56"
4位 マイント・ベルケンボッシュ(オランダ)   +1'49"
5位 ダニエル・コレファール(オランダ)     +2'32"
6位 ウィリー・ロゾー(マルティニック)     +2'32"
7位 フランクリン・チャコン(SCセスマ)    +2'37"
8位 狩野智也(チームブリヂストン・アンカー)  +2'50"
13位 普久原奨(チームブリヂストン・アンカー) +14'17"
19位 伊丹健治(チームブリヂストン・アンカー)+34'42"

ポイント総合
1位 清水都貴(チームブリヂストン・アンカー)79ポイント
2位 フランクリン・チャコン(SCセスマ)   69ポイント
3位 フィリップ・パルミスト(グアドループ) 53ポイント

チーム総合
1位 ブリヂストン アンカー 53h40'14"
2位 グアドループ       +3'54"
3位 オランダ         +19'26"

text&photo:Team Bridgestone ANCHOR