2022/10/11(火) - 12:48
東北のご当地麺を食べつくすグル麺ライド。宮城県側の七ヶ宿蕎麦、そして白石温麺と順調に麺を消化(文字通り)していき、残りは山形県のご当地麺2つ。どんどんお腹が膨れていく、満腹ライドの様子をお伝えしていきます。(※レポート前編はこちらから)
絶景エイドの材木岩公園で白石名物「温麺」に舌鼓。だいぶ満足感も出てきたが、まだまだグル麺ライドの先は長い。食べた麺の数でいっても2/4と、折り返し地点。そして実際のコース上でも西側の折り返し地点ということになる。
今度は七ヶ宿ダムの北岸を走り、一路おとぎ街道を山形へ。七ヶ宿ダムへの登り口で、ニホンザルが本気の威嚇を見せる、というシーンに少し肝が冷えつつ、何とか無事に国道へと復帰。カメラを向けると襲われそうだったので写真はありません、悪しからず……。
往路は下り基調で飛ばしてきたおとぎ街道だけれども、つまり帰りは登り基調ということ。とはいえ斜度自体は緩やかなものなので、頑張りすぎなければ辛さを感じることは無いコースだ。
道のそばには振袖地蔵といったおとぎ話にまつわる史跡も点在している。下りで快調に走っているときよりも、ゆったりとしたスピードの登りのほうがこういったスポットにも気づきやすいし、止まりやすい。別に疲れて休憩する言い訳、というわけではない、ハズだ(笑)
途中の七ヶ宿農林産物直売所には休憩ポイントが設けられており、ほっと一息つくことも出来る。しゃきっと瑞々しいリンゴがふるまわれ、爽やかな甘味に元気をもらい、再出発、しようとしたらなんだか気になる看板が。
滑津大滝、と大書された木造の門から階段が伸びている。これは何があるか確かめないわけにいくまい、と降りていくと、3分ほど歩いた先にはなかなかの迫力の滝が。しかも滝の手前は結構浅いようで、川の中に入っていく人の姿も。日も昇ってきて気温も上がってきたタイミングで、なかなか魅力的なスポットだ。ちなみに、アプローチはしっかり舗装されているので、ロード用ビンディングシューズでも気をつければ到達可能。ぜひ来年はみなさん見に行ってほしい。
さて、滝も写真に収めたところで、再び出発。一路東へと進んでいく。往路で片側規制されていたトンネルは、復路でも規制する車線の向きがしっかり変更されており、往復共に安全に走ることが出来た。
そうして山形に戻ると、もう一つの休憩ポイントが登場。こちらではフルーツ王国山形ならでは、大粒のシャインマスカットが振舞われた。プツッと皮がはじけると、あまーい果汁が口いっぱいに。口の中を幸せでいっぱいにしつつ、一路向かうは南陽市。
おとぎ街道から、その名も「ぶどうまつたけライン」へと右折。蛭沢湖を通りすぎたら、南陽市へ一気に下っていく。南陽市街地へと続いていくぶどうまつたけラインだが、郊外は田んぼの中を突っ切っていくロケーション。収穫間近で頭を垂れた稲穂が実る水田地帯を走り抜けると、急に街中へと飛び込むことに。
ラーメン激戦区という南陽市だが、ルート上にはその中でも全国から多くの人が訪れる赤湯ラーメンの名店「龍上海」も登場。通りかかるころには既に長蛇の列ができ、軽い渋滞になっているほどで、その人気ぶりに驚かされる。
そんな麺文化を体感すれば、次なるグル麺への期待はいやがおうにも膨らむというもの。今年は熊野大社の證誠殿内に設けられたエイドステーションでは、まってました!の「冷やしラーメン」が登場。
こちらは透明な醤油ラーメンで、さっぱりした味わいがここまで走ってきた体に嬉しい。ひんやりと冷やされているのもまた、サイクリスト向けである。ちょうど良いボリューム感の一杯に感謝しつつ、残すはフィニッシュエイドのみ。
最終エイドからフィニッシュ地点は、ほぼ完全なフラットコース。黄金色の海のような水田が広がる風景は、この日の最後を締めくくるのにふさわしい美しさだ。
110kmの旅を終えたサイクリストたちを迎えてくれるのは、高畠名物「ひっぱりうどん」。少し細めの釜揚げうどんに、納豆とサバ水煮をトッピングしてもらい、混ぜながらいただく。
あまりなじみのない食べ方かもしれないけれど、これがまた美味しいのだ。食べ応えのあるうどんに、納豆の粘り気とサバ缶の濃いめの味つけがマッチして、疲れた体にしみわたっていく。炭水化物+タンパク質なので、栄養面でもなかなか理想的な食事である。全サイクリストよ、ひっぱりうどんで強くなろう。
ひっぱりうどんを食べている間も、続々と参加者のみなさんがフィニッシュしてくる。山形や宮城の方も多いが、関東から来られているグループも。リピーターも多いようで「3年ぶりに来たけれど、やっぱりグル麺だね!」という声も。
七ヶ宿蕎麦、白石温麺、南陽冷やしラーメンに高畠のひっぱりうどん。このエリアのなかでも、それぞれの特色を生かしたローカル感を味わえるのは「麺」という題材ならでは。そんなところに注目し、磨きあげた「グル麺ライド」は山形、そして東北を代表するライドイベントと呼ぶにふさわしいと、私は思う。
text&photo:Naoki Yasuoka
絶景エイドの材木岩公園で白石名物「温麺」に舌鼓。だいぶ満足感も出てきたが、まだまだグル麺ライドの先は長い。食べた麺の数でいっても2/4と、折り返し地点。そして実際のコース上でも西側の折り返し地点ということになる。
今度は七ヶ宿ダムの北岸を走り、一路おとぎ街道を山形へ。七ヶ宿ダムへの登り口で、ニホンザルが本気の威嚇を見せる、というシーンに少し肝が冷えつつ、何とか無事に国道へと復帰。カメラを向けると襲われそうだったので写真はありません、悪しからず……。
往路は下り基調で飛ばしてきたおとぎ街道だけれども、つまり帰りは登り基調ということ。とはいえ斜度自体は緩やかなものなので、頑張りすぎなければ辛さを感じることは無いコースだ。
道のそばには振袖地蔵といったおとぎ話にまつわる史跡も点在している。下りで快調に走っているときよりも、ゆったりとしたスピードの登りのほうがこういったスポットにも気づきやすいし、止まりやすい。別に疲れて休憩する言い訳、というわけではない、ハズだ(笑)
途中の七ヶ宿農林産物直売所には休憩ポイントが設けられており、ほっと一息つくことも出来る。しゃきっと瑞々しいリンゴがふるまわれ、爽やかな甘味に元気をもらい、再出発、しようとしたらなんだか気になる看板が。
滑津大滝、と大書された木造の門から階段が伸びている。これは何があるか確かめないわけにいくまい、と降りていくと、3分ほど歩いた先にはなかなかの迫力の滝が。しかも滝の手前は結構浅いようで、川の中に入っていく人の姿も。日も昇ってきて気温も上がってきたタイミングで、なかなか魅力的なスポットだ。ちなみに、アプローチはしっかり舗装されているので、ロード用ビンディングシューズでも気をつければ到達可能。ぜひ来年はみなさん見に行ってほしい。
さて、滝も写真に収めたところで、再び出発。一路東へと進んでいく。往路で片側規制されていたトンネルは、復路でも規制する車線の向きがしっかり変更されており、往復共に安全に走ることが出来た。
そうして山形に戻ると、もう一つの休憩ポイントが登場。こちらではフルーツ王国山形ならでは、大粒のシャインマスカットが振舞われた。プツッと皮がはじけると、あまーい果汁が口いっぱいに。口の中を幸せでいっぱいにしつつ、一路向かうは南陽市。
おとぎ街道から、その名も「ぶどうまつたけライン」へと右折。蛭沢湖を通りすぎたら、南陽市へ一気に下っていく。南陽市街地へと続いていくぶどうまつたけラインだが、郊外は田んぼの中を突っ切っていくロケーション。収穫間近で頭を垂れた稲穂が実る水田地帯を走り抜けると、急に街中へと飛び込むことに。
ラーメン激戦区という南陽市だが、ルート上にはその中でも全国から多くの人が訪れる赤湯ラーメンの名店「龍上海」も登場。通りかかるころには既に長蛇の列ができ、軽い渋滞になっているほどで、その人気ぶりに驚かされる。
そんな麺文化を体感すれば、次なるグル麺への期待はいやがおうにも膨らむというもの。今年は熊野大社の證誠殿内に設けられたエイドステーションでは、まってました!の「冷やしラーメン」が登場。
こちらは透明な醤油ラーメンで、さっぱりした味わいがここまで走ってきた体に嬉しい。ひんやりと冷やされているのもまた、サイクリスト向けである。ちょうど良いボリューム感の一杯に感謝しつつ、残すはフィニッシュエイドのみ。
最終エイドからフィニッシュ地点は、ほぼ完全なフラットコース。黄金色の海のような水田が広がる風景は、この日の最後を締めくくるのにふさわしい美しさだ。
110kmの旅を終えたサイクリストたちを迎えてくれるのは、高畠名物「ひっぱりうどん」。少し細めの釜揚げうどんに、納豆とサバ水煮をトッピングしてもらい、混ぜながらいただく。
あまりなじみのない食べ方かもしれないけれど、これがまた美味しいのだ。食べ応えのあるうどんに、納豆の粘り気とサバ缶の濃いめの味つけがマッチして、疲れた体にしみわたっていく。炭水化物+タンパク質なので、栄養面でもなかなか理想的な食事である。全サイクリストよ、ひっぱりうどんで強くなろう。
ひっぱりうどんを食べている間も、続々と参加者のみなさんがフィニッシュしてくる。山形や宮城の方も多いが、関東から来られているグループも。リピーターも多いようで「3年ぶりに来たけれど、やっぱりグル麺だね!」という声も。
七ヶ宿蕎麦、白石温麺、南陽冷やしラーメンに高畠のひっぱりうどん。このエリアのなかでも、それぞれの特色を生かしたローカル感を味わえるのは「麺」という題材ならでは。そんなところに注目し、磨きあげた「グル麺ライド」は山形、そして東北を代表するライドイベントと呼ぶにふさわしいと、私は思う。
text&photo:Naoki Yasuoka
Amazon.co.jp