全日本選手権トラック最終日は、タイムトライアル系種目とポイントレースが行われた。男子エリート4km個人パーシュートでは、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が日本記録を更新して今大会4冠を達成。男子ジュニア3km個人パーシュートでも、梅澤幹太(松山工業高校)が日本記録を更新するタイムを出した。パラサイクリング3km個人パーシュートでは、杉浦佳子(総合メディカル/TEAM EMMA Cycling)が今大会ふたつめの日本記録更新で2冠を達成した。



全日本選手権トラック 最終日の4日目全日本選手権トラック 最終日の4日目 photo:Satoru Kato
4日間に渡り伊豆ベロドロームで開催された全日本選手権トラック。最終日は、個人パーシュート、500mタイムトライアル、1kmタイムトライアル、ポイントレースが行われた。

ここまで日本記録と大会記録が連日更新されてきたが、最終日も3つの日本新記録と、2つの大会新記録が誕生した。



個人パーシュート 男子は窪木一茂が日本新記録で優勝 女子は古山稀絵

男子エリート4km個人パーシュート 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が4分13秒297の日本新記録を樹立男子エリート4km個人パーシュート 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が4分13秒297の日本新記録を樹立 photo:Satoru Kato
男子エリート4km個人パーシュート1位決定戦 窪木一茂が今村駿介の直後に迫るハイペース男子エリート4km個人パーシュート1位決定戦 窪木一茂が今村駿介の直後に迫るハイペース photo:Satoru Kato男子エリート4km個人パーシュート 予選を上回るタイムで日本記録を更新した窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)男子エリート4km個人パーシュート 予選を上回るタイムで日本記録を更新した窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato

男子エリート4km個人パーシュートは、窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が予選から他を圧倒。2位の今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)に2秒差をつける4分14秒465をマークして日本記録を更新。決勝では、フィニッシュ直前に対戦相手の今村を追い抜く寸前まで迫るほどのハイスピードで走り切り、予選を上回る4分13秒297の日本新記録を出して優勝を決めた。

女子エリート3km個人パーシュート優勝 古山稀絵(チーム楽天Kドリームス)女子エリート3km個人パーシュート優勝 古山稀絵(チーム楽天Kドリームス) photo:Satoru Kato
女子エリート3km個人パーシュート 優勝を決めてガッツポーズを見せる古山稀絵(チーム楽天Kドリームス)女子エリート3km個人パーシュート 優勝を決めてガッツポーズを見せる古山稀絵(チーム楽天Kドリームス) photo:Satoru Kato女子エリート3km個人パーシュート 梶原悠未(TEAM Yumi)は3位に終わる女子エリート3km個人パーシュート 梶原悠未(TEAM Yumi)は3位に終わる photo:Satoru Kato

女子エリート3km個人パーシュートは、古山稀絵(チーム楽天Kドリームス)と岩元杏奈(日本体育大学)の1位決定戦となり、古山が予選を上回るタイムを出して優勝した。今大会3冠を目指していた梶原悠未(TEAM Yumi)はタイムが伸びず、3位に終わった。



ジュニア男子は梅澤幹太と三宅太生の日本記録を巡る争い 女子は石上琴乃が優勝

男子ジュニア3km個人パーシュート優勝 三宅太生(北桑田高校)男子ジュニア3km個人パーシュート優勝 三宅太生(北桑田高校) photo:Satoru Kato
女子ジュニア 2km個人パーシュート優勝 石上琴乃(松山学院高校)女子ジュニア 2km個人パーシュート優勝 石上琴乃(松山学院高校) photo:Satoru Kato
ジュニア男子3km個人パーシュートは、予選で梅澤幹太(松山工業高校)が3分18秒419、三宅太生(北桑田高校)3分19秒364と、日本記録を上回るタイムをマーク。決勝でも日本記録を上回るペースでの争いとなり、1秒未満の僅差の勝負を三宅が制して優勝した。

女子は石上琴乃(松山学院高校)と阿部優花(都立大泉高校)の決勝となり、予選とほぼ同じ2分34秒台で走り切った石上が優勝した。



パラサイクリング 杉浦佳子がふたつ目の日本新記録樹立

パラサイクリング3km個人パーシュート 前日の500mTTに続き日本新記録を出した杉浦佳子(総合メディカル/TEAM EMMA Cycling)パラサイクリング3km個人パーシュート 前日の500mTTに続き日本新記録を出した杉浦佳子(総合メディカル/TEAM EMMA Cycling) photo:Satoru Kato
パラサイクリング3km個人パーシュートMC2優勝 川本翔大(大和産業株式会社)パラサイクリング3km個人パーシュートMC2優勝 川本翔大(大和産業株式会社) photo:Satoru Katoパラサイクリング4km個人パーシュートMC5優勝 福冨伸彦(NTT東日本/NTI)パラサイクリング4km個人パーシュートMC5優勝 福冨伸彦(NTT東日本/NTI) photo:Satoru Kato

パラサイクリングWC2-3クラスの3km個人パーシュートでは、杉浦佳子(総合メディカル/TEAM EMMA Cycling)が3分59秒521の日本新記録で優勝。前日に500mタイムトライアルで出した日本新記録に続くふたつ目の新記録となった。



1kmタイムトライアル エリートは小原佑太、ジュニアは山崎歩夢が優勝

男子エリート1kmTT優勝 小原佑太(ドリームシーカー・レーシングチーム)男子エリート1kmTT優勝 小原佑太(ドリームシーカー・レーシングチーム) photo:Satoru Kato
男子ジュニア 1kmTT優勝 山崎歩夢(平工業高校)男子ジュニア 1kmTT優勝 山崎歩夢(平工業高校) photo:Satoru Kato
上位3名が1分1秒台の争いとなった男子エリートの1kmタイムトライアルは、小原佑太(ドリームシーカー・レーシングチーム)が優勝。男子ジュニアは山崎歩夢(平工業高校)が優勝した。



500mタイムトライアル エリート、ジュニア共に大会記録更新

女子エリート 500mTT 34秒918の大会新記録で優勝した佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス)女子エリート 500mTT 34秒918の大会新記録で優勝した佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス) photo:Satoru Kato
女子ジュニア 500mTT 36秒759の大会新記録で優勝した大野風貴芽(日本体育大学)女子ジュニア 500mTT 36秒759の大会新記録で優勝した大野風貴芽(日本体育大学) photo:Satoru Kato
女子エリートの500mタイムトライアルは、上位3名が大会記録を上回るハイレベルな争いとなり、34秒918の大会新記録を出した佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス)が優勝。女子ジュニアでは大野風貴芽(日本体育大学)が36秒759で優勝した。



ポイントレース 兒島直樹が圧勝

男子エリート・ポイントレース 序盤から兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が1位5pを連取していく男子エリート・ポイントレース 序盤から兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が1位5pを連取していく photo:Satoru Kato
男子エリート・ポイントレース 優勝した兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)男子エリート・ポイントレース 優勝した兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato
30kmで行われた男子エリートのポイントレースは、序盤から兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が1位5ポイントを連取してレースをリード。今村駿介、窪木一茂(共にチームブリヂストンサイクリング)が続くが、個人パーシュートを走ったダメージがあってか、ポイント差を詰めることが出来ない。終わってみればフィニッシュを含め12回のポイント周回のうち10回を1位通過した兒島が他を圧倒して優勝した。

男子ジュニア・ポイントレース 梅澤幹太(松山工業高校)が全てのポイント周回を1位通過して優勝男子ジュニア・ポイントレース 梅澤幹太(松山工業高校)が全てのポイント周回を1位通過して優勝 photo:Satoru Kato
女子ジュニア・ポイントレース 平子結菜(朝明高校)が積極的な走りで優勝女子ジュニア・ポイントレース 平子結菜(朝明高校)が積極的な走りで優勝 photo:Satoru Kato
15kmで行われた男子ジュニアは、6回あるポイント周回全てを1位通過した梅澤幹太(松山工業高校)が優勝。女子は平子結菜(朝明高校)が1ポイント差で逃げ切り優勝した。
個人パーシュート 結果
女子ジュニア 2km
1位 石上琴乃(松山学院高校) 2分34秒736(予選時)
2位 阿部優花(都立大泉高校) 2分38秒223(予選時)
3位 大関奏音(MOPS) 2分38秒580(予選時)
4位 淵 月那(別府翔青高校) 2分41秒293(予選時)
男子ジュニア 3km
1位 三宅太生(北桑田高校) 3分19秒364(日本新・予選時)
2位 梅澤幹太(松山工業高校) 3分18秒419(日本新・予選時)
3位 小泉響貴(明治大学) 3分26秒338
4位 並江優作(九州学院高校) 3分26秒526
女子エリート 3km
1位 古山稀絵(チーム楽天Kドリームス) 3分42秒252
2位 岩元杏奈(日本体育大学) 3分44秒766(予選時)
3位 梶原悠未(TEAM Yumi) 3分48秒275
4位 大蔵こころ(早稲田大学) 3分49秒681
男子エリート 4km>
1位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 4分13秒297(日本新)
2位 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 4分16秒985(予選時)
3位 橋本英也(チームブリヂストンサイクリング) 4分20秒805(予選時)
4位 大仲凜功(早稲田大学) 4分25秒294(予選時)
パラサイクリング 個人パーシュート
WC2-3 3km タイム 係数タイム
1位 杉浦佳子(総合メディカル/TEAM EMMA Cycling) 3分59秒521 3分59秒521(日本新)
2位 藤井美穂(楽天ソシオビジネス) 4分43秒754 4分22秒331
3位 中道穂香 5分41秒584 5分15秒794
MC2 3km
1位 川本翔大(大和産業株式会社) 3分52秒560
MC5 4km
1位 福冨伸彦(NTT東日本/NTI) 5分35秒687
2位 沼野康仁(usp lab.VC) 6分37秒562
1kmタイムトライアル・500mタイムトライアル 結果
男子ジュニア 1km
1位 山崎歩夢(平工業高校) 1分4秒181
2位 熊谷海飛(静岡北高校) 1分4秒830
3位 藤本 怜(松山学院高校) 1分5秒686
男子エリート 1km
1位 小原佑太(ドリームシーカー・レーシングチーム) 1分1秒305
2位 新山響平(チームブリヂストンサイクリング) 1分1秒498
3位 深谷知広(ドリームシーカー・レーシングチーム) 1分1秒778
女子ジュニア 500m
1位 大野風貴芽(日本体育大学) 36秒759(大会新)
2位 北岡マリア(内灘高校) 36秒962
3位 米田千紘(内灘高校) 37秒425
女子エリート 500m
1位 佐藤水菜(チーム楽天Kドリームス) 34秒918(大会新)
2位 梅川風子(チーム楽天Kドリームス) 34秒927(大会新)
3位 太田りゆ(チームブリヂストンサイクリング) 35秒149(大会新)
ポイントレース 結果
女子ジュニア(10km)
1位 平子結菜(朝明高校) 19p
2位 石上琴乃(松山学院高校) 18p
3位 大関奏音(MOPS) 12p
男子ジュニア(15km)
1位 梅澤幹太(松山工業高校) 35p
2位 佐伯 仁(松山聖陵高校) 13p
3位 鈴木 澪(松山学院高校) 12p
男子エリート(30km)
1位 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) 60p
2位 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 34p
3位 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 27p
text&photo:Satoru Kato

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