2022/07/19(火) - 12:11
北林力(Athlete Farm SPECIALIZED)が出走したアンドラ開催のMTBワールドカップ第6戦でルーカ・ブライド(イタリア、サンタクルズ・FSA MTBプロチーム)が2連勝。女子はアン・テルプストラ(オランダ、ゴーストファクトリーレーシング)が制した。
世界選手権に向け、フルスロットルでカレンダーを消化中のメルセデスベンツUCIマウンテンバイクワールドカップ。MTB界の最高峰レースでは第5戦(スイス、レンツァーハイデ)に続いてアンドラ公国のヴァルノルド・パル・アリンサルで第6戦を迎えた。
男子エリート:シューターが出遅れ、ブライドがW杯2連勝
MTBレース開催地と言えば高地のスキーリゾートが通例だが、このヴァルノードの最高標高地点は1,950mと一際高く選手には高地耐性が求められる。男子エリートレースには前戦で同カテゴリー初完走を果たした北林力(Athlete Farm SPECIALIZED)を含む28ヶ国102名がエントリー。金曜日のショートトラックを制したものの、体調不良によってマティアス・フルッキガー(スイス、トムス・マクソン)はスタートすることができなかった。
スタートラップをリードしたのはB&Bホテルズ・KTMの一員として本格的にロード参戦を始め、自身久々のW杯に戻ったヴィクトール・コレツキー(フランス)。コレツキーや前戦勝者ルーカ・ブライド(イタリア、サンタクルズ・FSA MTBプロチーム)など4名がトップグループを形成し、W杯最多優勝記録更新がかかるニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)は本調子を出せずにその後ろ。3周回を終えて後半戦に入ろうかというタイミングでダビ・バレロ(スペイン、BHテンプロカフェUCC)たちが追いつき、先頭は7名に膨れ上がった。
全6周回中の5周目の登坂区間で抜け出したのはバレロとブライド、そしてヴラッド・ダスカル(ルーマニア、トレックファクトリーレーシングXC)。トラクションコントロールの難しい完全ドライコンディションコースで息を吹き返したシューターが分裂した先頭グループに追いついたものの、その時すでにブライドは30秒先で独走していた。
急激に追い上げるシューターや2位バレロを引き離し、ブライドが2週連続優勝を達成。「金曜日のショートトラックは好調だったにも関わらずチェーンが噛み込んでしまった。今日はヴラッドが最強だったけれど、彼がトラブルで離れてチャンスを感じた」と加えている。
またこの日、スタート直後の混乱に巻き込まれるなど苦しいレースが続いた北林は-2ラップの82位で完走ならず。「このままシーズンを終えるのは絶対嫌なので、イタリアでの最後のワールドカップまで自分の目指す走りと順位を取れる対策と練習をします」とSNSに綴っている。
女子エリート:テルプストラが独走、自身2度目のW杯優勝
女子レースの序盤戦を引っ張ったのはアン・テルプストラ(オランダ、ゴーストファクトリーレーシング)だった。W杯ランキングリーダーのレベッカ・マコンネル(オーストラリア、プリマフロール・モンドレイカー・ジェヌイン)と前回3位アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン)が続き、やがてハードテールバイクを選んだポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、BMC MTBレーシング)も合流を果たした。
好調を伺わせるテルプストラが引っ張る後ろにはマコンネルが続いたが、ランキングリーダーはジャンプ着地で後輪をパンクさせ失速。思わぬ形で独走に持ち込んだテルプストラに対し、大人数の2位グループは組織的な追走体制を組むことができなかった。
モナ・ミッターウォールナー(オーストリア、キャノンデールファクトリーレーシング)の単独追走を退け、テルプストラが2019年に続く自身2度目のW杯優勝を達成。20歳のミッターウォールナーと、ダークホースのラモナ・フォルチーニ(スイス、JBブルネックス・スペリオールファクトリーレーシング)がそれぞれ自身W杯最高位の2位と3位に入った。
世界選手権に向け、フルスロットルでカレンダーを消化中のメルセデスベンツUCIマウンテンバイクワールドカップ。MTB界の最高峰レースでは第5戦(スイス、レンツァーハイデ)に続いてアンドラ公国のヴァルノルド・パル・アリンサルで第6戦を迎えた。
男子エリート:シューターが出遅れ、ブライドがW杯2連勝
MTBレース開催地と言えば高地のスキーリゾートが通例だが、このヴァルノードの最高標高地点は1,950mと一際高く選手には高地耐性が求められる。男子エリートレースには前戦で同カテゴリー初完走を果たした北林力(Athlete Farm SPECIALIZED)を含む28ヶ国102名がエントリー。金曜日のショートトラックを制したものの、体調不良によってマティアス・フルッキガー(スイス、トムス・マクソン)はスタートすることができなかった。
スタートラップをリードしたのはB&Bホテルズ・KTMの一員として本格的にロード参戦を始め、自身久々のW杯に戻ったヴィクトール・コレツキー(フランス)。コレツキーや前戦勝者ルーカ・ブライド(イタリア、サンタクルズ・FSA MTBプロチーム)など4名がトップグループを形成し、W杯最多優勝記録更新がかかるニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)は本調子を出せずにその後ろ。3周回を終えて後半戦に入ろうかというタイミングでダビ・バレロ(スペイン、BHテンプロカフェUCC)たちが追いつき、先頭は7名に膨れ上がった。
全6周回中の5周目の登坂区間で抜け出したのはバレロとブライド、そしてヴラッド・ダスカル(ルーマニア、トレックファクトリーレーシングXC)。トラクションコントロールの難しい完全ドライコンディションコースで息を吹き返したシューターが分裂した先頭グループに追いついたものの、その時すでにブライドは30秒先で独走していた。
急激に追い上げるシューターや2位バレロを引き離し、ブライドが2週連続優勝を達成。「金曜日のショートトラックは好調だったにも関わらずチェーンが噛み込んでしまった。今日はヴラッドが最強だったけれど、彼がトラブルで離れてチャンスを感じた」と加えている。
またこの日、スタート直後の混乱に巻き込まれるなど苦しいレースが続いた北林は-2ラップの82位で完走ならず。「このままシーズンを終えるのは絶対嫌なので、イタリアでの最後のワールドカップまで自分の目指す走りと順位を取れる対策と練習をします」とSNSに綴っている。
女子エリート:テルプストラが独走、自身2度目のW杯優勝
女子レースの序盤戦を引っ張ったのはアン・テルプストラ(オランダ、ゴーストファクトリーレーシング)だった。W杯ランキングリーダーのレベッカ・マコンネル(オーストラリア、プリマフロール・モンドレイカー・ジェヌイン)と前回3位アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン)が続き、やがてハードテールバイクを選んだポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、BMC MTBレーシング)も合流を果たした。
好調を伺わせるテルプストラが引っ張る後ろにはマコンネルが続いたが、ランキングリーダーはジャンプ着地で後輪をパンクさせ失速。思わぬ形で独走に持ち込んだテルプストラに対し、大人数の2位グループは組織的な追走体制を組むことができなかった。
モナ・ミッターウォールナー(オーストリア、キャノンデールファクトリーレーシング)の単独追走を退け、テルプストラが2019年に続く自身2度目のW杯優勝を達成。20歳のミッターウォールナーと、ダークホースのラモナ・フォルチーニ(スイス、JBブルネックス・スペリオールファクトリーレーシング)がそれぞれ自身W杯最高位の2位と3位に入った。
メルセデスベンツUCI MTBワールドカップ第6戦男子エリート結果
1位 | ルーカ・ブライド(イタリア、サンタクルズ・FSA MTBプロチーム) | 1:15:31 |
2位 | ダビ・バレロ(スペイン、BHテンプロカフェUCC) | +0:10 |
3位 | ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | +0:27 |
4位 | ヴラッド・ダスカル(ルーマニア、トレックファクトリーレーシングXC) | +0:38 |
5位 | ジョーダン・サルー(フランス、スペシャライズドファクトリーレーシング) | +0:50 |
6位 | ヴィタル・アルヴィン(スイス、トムス・マクソン) | +1:07 |
7位 | ティトアン・カロ(フランス、BMC・MTBレーシングチーム) | +1:16 |
8位 | イェンス・シューマンス(ベルギー、スコット・クルーズ・オキシジェン・ゲレ) | +1:18 |
9位 | ルカ・シュワルツバウアー(ドイツ、キャニオン・CLLCTV) | +1:19 |
10位 | ジョシュア・ドゥバウ(フランス、ロックライダーレーシングチーム) | +1:43 |
82位 | 北林力(Athlete Farm SPECIALIZED) | -2Laps |
メルセデスベンツUCI MTBワールドカップ第6戦女子エリート結果
1位 | アン・テルプストラ(オランダ、ゴーストファクトリーレーシング) | 1:15:21 |
2位 | モナ・ミッターウォールナー(オーストリア、キャノンデールファクトリーレーシング) | +0:57 |
3位 | ラモナ・フォルチーニ(スイス、JBブルネックス・スペリオールファクトリーレーシング) | +1:34 |
4位 | ラウラ・スティッガー(オーストリア、スペシャライズドファクトリーレーシング) | +1:43 |
5位 | カロリーヌ・ボヘ(デンマーク、ゴーストファクトリーレーシング) | +1:49 |
6位 | ヤニカ・ロイブ(エストニア、KMCオルベア) | +1:57 |
7位 | マルティナ・ベルタ(イタリア、サンタクルズ・FSA MTBプロチーム) | +2:08 |
8位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン) | +2:50 |
9位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、BMC MTBレーシング) | +3:01 |
10位 | エミリー・バティ(カナダ、キャニオンMTBレーシング) | +3:14 |
text:So Isobe
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