3月21日のレース完走直後に倒れ、一時心肺停止状態に陥ったソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が再びバイクに乗る姿を見せた。チームはプレスリリースを通して「今後数ヶ月はコルブレッリの日常生活の再開を最優先に、経過観察を行う予定だ」と発表している。



約1ヶ月振りにバイクに乗る姿を見せたソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)約1ヶ月振りにバイクに乗る姿を見せたソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:TeamBahrainVictorious
3月21日に行われたボルタ・ア・カタルーニャ第1ステージのフィニッシュ直後に、意識を失い一時的に心肺停止状態に陥ったソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)。緊急手術の後にその原因が不整脈であったことが発表され、その後、心室頻拍や心室細動を感知し電気ショックを与え、心臓の動きを正常に戻すICD(植込み型除細動器)を皮下に埋め込む手術が施された。

所属するバーレーン・ヴィクトリアスは4月27日、コルブレッリの現状を伝えるリリースを発表。「3月31日の手術が成功したコルブレッリは、引き続きパドヴァ大学のスポーツ循環器病センターで更なる検査を予定しています。検査の結果は良好かつ心血管の状態にも改善が見られたため、軽い運動が許可されました」と伝えると共に、ジャージ姿でバイクに跨る写真を公開した。

退院直後、地元メディアに対して「いま生きていることが奇跡だ。だが、再びサドルの上(レース)に戻るためには、奇跡をもう一回起こさなければならない」とコメントしたコルブレッリ。現在は家族が暮らすイタリア北部のロンバルディア州ブレシアに戻り、今週火曜にはフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)と共にジロ・デ・イタリアのアンバサダーとしてイタリア国内を巡るキャンペーンに参加。メディアに対して順調に回復した姿を見せた。

しかしいまだ競技復帰の見通しは明らかになっておらず、チームも「今後数ヶ月は身体の安全と日常生活の再開を最優先に、継続的な経過観察を行う予定です」と発表している。また、チームはイタリアのスター選手であるコルブレッリへの報道に対し、「アスリートのプライバシーを尊重するよう、改めて皆様にお願いいたします」という注意喚起でリリースを締めくくっている。


text:Sotaro.Arakawa

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