ワクチン接種を拒否したためチームからレース及びトレーニング合宿への参加が見送られていたレナード・ホフステッド(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)が、3月よりチームに復帰するとユンボ・ヴィスマが明らかにした。



3年連続でブエルタ・ア・エスパーニャ制覇に尽力したレナード・ホフステッド(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)3年連続でブエルタ・ア・エスパーニャ制覇に尽力したレナード・ホフステッド(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
「我々はそれぞれの国が定めたルールとUCIによる規則に対応するため、ワクチンに対して単純明快な方針を取っていた。だがそれもオミクロン株が流行する前の話で、パンデミックの状況は今年の始めと比べても変化している」。オランダのWielerflitsに対してユンボ・ヴィスマのメーリン・ゼーマン監督はそう答えた。

プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)のブエルタ・ア・エスパーニャ3連覇の全てに貢献したホフステッドは、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を拒否。そのため昨年10月3日に閉幕したクロ・レース(2.1)以降、レースへの出場はもちろん昨年12月と今年1月にスペインで行われたチーム合宿への参加も認められなかった。

だがユンボ・ヴィスマは3月2日、ホフステッドを3月23日に行われるオキシクリーンクラシック・ブルッヘ〜デパンネ(1.UWT)に出場させることを明らかにした。「怪我人やコロナの影響から、もしかしたらそれよりも早くレース復帰させるかもしれない。我々はホフステッドと彼のマネージメントと密に連絡を取り合い理解を深めてきた。そして事態が好転した際には、再度話し合いの場を持とうと決めていた。いまその時が来たということだ」とゼーマン監督は語る。

UCI(国際自転車競技連合)が1月21日に発表した2022年シーズンのコロナ対策ガイドラインによると、選手へのワクチン接種は必須ではなく(だたしチームから選手へのワクチン接種、及び3回目の接種への推奨は呼びかけている)、2日以内のPCR検査での陰性証明があればレースへの出場は認められている。

ホフステッドのチーム合流を許可した理由の一つとしてゼーマン監督は「コロナに感染してもほとんどの選手が一週間程で練習を再開し、回復も早く、すぐにレース復帰への道筋を見つけているため」と説明。だが一方で「ここ最近はステージレースの後に陽性者が出ている。UAEツアーやフランドルのクラシックは何事もなく終わったものの、ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナやヴォルタ・アン・アルガルヴェでは感染者が続出する現実に直面した」と、引き続きレースにおける感染リスクへの緊張感を表した。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)