2021/06/15(火) - 17:13
シマノの新型デュラエースと思われる12速コンポーネントがバロワーズ・ベルギーツアーで確認された。12速化されたディスクブレーキコンポーネントの詳細を、現地からのスクープ写真で紹介したい。
新型コンポーネントを搭載したヨリス・ニューエンハイス(オランダ、チームDSM)のスコットADDICT RC (c)CorVos
新型デュラエースと思しき真っ黒なコンポーネントが確認されたのは、6月13日に閉幕したバロワーズ・ベルギーツアー(2.Pro)において。シマノのグローバルサポートチーム、チームDSMに所属するヨリス・ニューエンハイス(オランダ)のスコットADDICT RCに、各メディアやファンの注目を奪うその姿があった。
チームDSMは2005年にシマノメモリーコープとして発足して以来、スキル・シマノ、アルゴス・シマノ、ジャイアント・アルペシン、サンウェブと変遷しながらも長らくシマノと深い関係にある。ディレイラーやクランクのロゴをシールで消していることからも最終的な製品版に近い可能性が極めて高い。それでは写真とともに、その詳細を確認していこう。
リアカセットは12段。トップギアは11Tと思われる (c)CorVos
ワイドスプロケットに対応すべくディレイラーはロングケージ化 (c)CorVos
ロゴはシールで目隠しされている (c)CorVos最も大きな変化はカセットスプロケットが12速化されていること。ライバルメーカーのスラムは2019年にRED eTAP AXSで12速化し、カンパニョーロは2020年末にグラベルロード用グループセットEKARで13速化を遂げたばかり。シマノも今回ようやく(MTBコンポーネントは12速化しているものの)9000系、R9100系と2世代続いた11速からの多段化を果たすことになる。
写真ではトップギアの歯数を判断できないものの、スプロケットのロックリングが従来品と共通であることから、マイクロスプラインの採用は見送られ、トップ11Tが継続されている模様。ロングケージ化されたリアディレイラーは、12速化に伴うワイドレシオ化に対応するための作りだ。なおプロトタイプと思われる(中空構造ではない)フロントチェーンリングはアウター54Tで、デザインを一新したクランクセットにはパワーメーターの姿も見える。
クランクのデザインも一新。チェーンリングは中空ではなくプロト品だと思われる (c)CorVos
フロントディレイラーは小型化されている (c)CorVos
前後ディレイラーにはケーブルが接続され、バッテリーも確認できない。昨年特許情報がリークされた通り、変速はスラムと同じワイヤレス式で、1つのフレーム内蔵バッテリーから前後ディレイラーに電力供給を行うセミワイヤレス式が採用されているはずだ。
ブラケットはスリム化。DURA-ACEのロゴがナイフで消されている (c)CorVos
STIレバーはGRXと同じく外側にフレアした形状だ (c)CorVos
新型コンポーネントを実戦投入したヨリス・ニューエンハイス(オランダ、チームDSM) (c)CorVos
STIレバーのデザインも大きく変更された部分だ。ブラケットの握り自体は細くなり、ブレーキレバーはGRXで初採用されたフレアデザインが引き継がれている模様。ブラケットフード部分がボリュームアップしているのは無線の送信機などを含むためだろう。
なおチームDSMはタイムトライアルバイクを除き、全てディスクブレーキで統一しているためリムブレーキバージョンの存在は不明。2週間後に迫るツール・ド・フランスで、イネオス・グレナディアーズのバイク(全てリムブレーキ)に搭載されるのかどうかに注目が集まる。
text:So Isobe
photo:CorVos
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新型デュラエースと思しき真っ黒なコンポーネントが確認されたのは、6月13日に閉幕したバロワーズ・ベルギーツアー(2.Pro)において。シマノのグローバルサポートチーム、チームDSMに所属するヨリス・ニューエンハイス(オランダ)のスコットADDICT RCに、各メディアやファンの注目を奪うその姿があった。
チームDSMは2005年にシマノメモリーコープとして発足して以来、スキル・シマノ、アルゴス・シマノ、ジャイアント・アルペシン、サンウェブと変遷しながらも長らくシマノと深い関係にある。ディレイラーやクランクのロゴをシールで消していることからも最終的な製品版に近い可能性が極めて高い。それでは写真とともに、その詳細を確認していこう。
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写真ではトップギアの歯数を判断できないものの、スプロケットのロックリングが従来品と共通であることから、マイクロスプラインの採用は見送られ、トップ11Tが継続されている模様。ロングケージ化されたリアディレイラーは、12速化に伴うワイドレシオ化に対応するための作りだ。なおプロトタイプと思われる(中空構造ではない)フロントチェーンリングはアウター54Tで、デザインを一新したクランクセットにはパワーメーターの姿も見える。
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前後ディレイラーにはケーブルが接続され、バッテリーも確認できない。昨年特許情報がリークされた通り、変速はスラムと同じワイヤレス式で、1つのフレーム内蔵バッテリーから前後ディレイラーに電力供給を行うセミワイヤレス式が採用されているはずだ。
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STIレバーのデザインも大きく変更された部分だ。ブラケットの握り自体は細くなり、ブレーキレバーはGRXで初採用されたフレアデザインが引き継がれている模様。ブラケットフード部分がボリュームアップしているのは無線の送信機などを含むためだろう。
なおチームDSMはタイムトライアルバイクを除き、全てディスクブレーキで統一しているためリムブレーキバージョンの存在は不明。2週間後に迫るツール・ド・フランスで、イネオス・グレナディアーズのバイク(全てリムブレーキ)に搭載されるのかどうかに注目が集まる。
text:So Isobe
photo:CorVos
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