2021/03/24(水) - 10:08
カタルーニャ2日目にローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)が2019年世界選手権以来久々の勝利。ステージ3位に食い込んだジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)が総合首位に浮上した。
その名の通りカタルーニャ州を駆け巡るボルタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)の2日目は、フランス国境から遠くない内陸の街バニョラスを舞台にした個人タイムトライアル。小刻みなアップダウンとコーナーを含む18.5kmコースはリズムが取りづらく、総合陣にとっては今後2日間続く超級山頂フィニッシュを前にした重要な1日となった。
この日は前半スタートのフランスTTチャンピオン、レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が22分32秒(平均スピード49.260km/h)で首位に立っていたが、「クレルモン=フェランのTGV」を2018、2019年のTT世界王者ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)が5秒上回った。
平均49.443km/h、22分27秒を叩き出した優勝候補筆頭のデニス。個人タイムトライアルを得意とする総合勢も全員このタイムには及ばず、先のパリ〜ニース第3ステージで好走しながらもカヴァニャに13秒破れていた(優勝はカヴァニャと同タイムのシュテファン・ビッセガー)デニスが、2019年9月の世界選手権以来となる待望の勝利を掴んだ。
「ほっとしたよ。また祝杯をあげるまで長い時間がかかってしまった。ここまで大変な道のりだったけれど、表彰台のてっぺんに戻るのは本当に素晴らしいことだ。チームは僕がまた勝つことを信じて僕を支え続けてくれた。この場所に戻ることができてただアメージングだ」と、心境を語るデニス。近年グランツールアシストとして働き、ジロ・デ・イタリアでテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)のマリアローザ獲得を支えてきたが、一方で自身の成績は不完全燃焼に留まっていた。
「たくさんの意味がある勝利だ。イネオス加入後初勝利であり、ヨークシャーでの世界選手権以来の勝利。ここ1年半、トップ10さえ逃したりすることもあった。この辺りの道はトレーニングで使っていたし、たくさんの友人がいて応援しに来てくれたんだ。彼らの前で結果を出せたことは素晴らしいことだ」と復活の狼煙を上げている。
総合上位陣の中ではリッチー・ポート(オーストラリア)やアダム・イェーツ(イギリス)などイネオス・グレナディアーズ勢が好走したが、ベテラン勢を上回ったのがカヴァニャに続くステージ3位に食い込んだジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。
22分54秒98でブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)を0秒以下の差で上回った22歳は、最終走者アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・スーダル)のフィニッシュを待って総合リーダー浮上を確定させている。
「こんな結果は想像していなかったけれど、調子が良くベストなタイムトライアルを走ることができた。TTが僕の武器になると分かっていたし、少しタイムを稼げたことも嬉しい」と語るアルメイダ。昨年のジロで15日間マリアローザをキープした注目株は、「1日ずつ慎重に走り、山岳がどんな結果をもたらすのかを注意深く見ていきたい」と慎重に総合成績を見据える構えだ。
僅差で敗れたマクナルティが総合2位、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が総合3位につけ、5秒遅れの総合4位にステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)。ステージトップ10に4人を送り込んだイネオス・グレナディーズはポートが6秒遅れの総合5位、Aイェーツが7秒遅れの総合6位、ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が19秒遅れの総合8位につけ、複数オプションを維持した状態でアルメイダからの首位奪回を目論んでいる。
翌日は標高2,145mの超級山岳「バルテ2000(登坂距離11.4km/平均7.5%)」に駆け上がる今大会最初の超級山岳フィニッシュ。屈強なチーム力を誇るユンボとイネオスのほか、総合11位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)や総合15位リゴベルト・ウラン(コロンビア)と総合17位ヒュー・カーシー(イギリス)擁するEFエデュケーションNIPPO、地元レースで勝利が欲しいモビスター勢などが攻勢をかけるはずだ。
その名の通りカタルーニャ州を駆け巡るボルタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)の2日目は、フランス国境から遠くない内陸の街バニョラスを舞台にした個人タイムトライアル。小刻みなアップダウンとコーナーを含む18.5kmコースはリズムが取りづらく、総合陣にとっては今後2日間続く超級山頂フィニッシュを前にした重要な1日となった。
この日は前半スタートのフランスTTチャンピオン、レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が22分32秒(平均スピード49.260km/h)で首位に立っていたが、「クレルモン=フェランのTGV」を2018、2019年のTT世界王者ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ)が5秒上回った。
平均49.443km/h、22分27秒を叩き出した優勝候補筆頭のデニス。個人タイムトライアルを得意とする総合勢も全員このタイムには及ばず、先のパリ〜ニース第3ステージで好走しながらもカヴァニャに13秒破れていた(優勝はカヴァニャと同タイムのシュテファン・ビッセガー)デニスが、2019年9月の世界選手権以来となる待望の勝利を掴んだ。
「ほっとしたよ。また祝杯をあげるまで長い時間がかかってしまった。ここまで大変な道のりだったけれど、表彰台のてっぺんに戻るのは本当に素晴らしいことだ。チームは僕がまた勝つことを信じて僕を支え続けてくれた。この場所に戻ることができてただアメージングだ」と、心境を語るデニス。近年グランツールアシストとして働き、ジロ・デ・イタリアでテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)のマリアローザ獲得を支えてきたが、一方で自身の成績は不完全燃焼に留まっていた。
「たくさんの意味がある勝利だ。イネオス加入後初勝利であり、ヨークシャーでの世界選手権以来の勝利。ここ1年半、トップ10さえ逃したりすることもあった。この辺りの道はトレーニングで使っていたし、たくさんの友人がいて応援しに来てくれたんだ。彼らの前で結果を出せたことは素晴らしいことだ」と復活の狼煙を上げている。
総合上位陣の中ではリッチー・ポート(オーストラリア)やアダム・イェーツ(イギリス)などイネオス・グレナディアーズ勢が好走したが、ベテラン勢を上回ったのがカヴァニャに続くステージ3位に食い込んだジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。
22分54秒98でブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)を0秒以下の差で上回った22歳は、最終走者アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・スーダル)のフィニッシュを待って総合リーダー浮上を確定させている。
「こんな結果は想像していなかったけれど、調子が良くベストなタイムトライアルを走ることができた。TTが僕の武器になると分かっていたし、少しタイムを稼げたことも嬉しい」と語るアルメイダ。昨年のジロで15日間マリアローザをキープした注目株は、「1日ずつ慎重に走り、山岳がどんな結果をもたらすのかを注意深く見ていきたい」と慎重に総合成績を見据える構えだ。
僅差で敗れたマクナルティが総合2位、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・プレミアテック)が総合3位につけ、5秒遅れの総合4位にステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)。ステージトップ10に4人を送り込んだイネオス・グレナディーズはポートが6秒遅れの総合5位、Aイェーツが7秒遅れの総合6位、ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が19秒遅れの総合8位につけ、複数オプションを維持した状態でアルメイダからの首位奪回を目論んでいる。
翌日は標高2,145mの超級山岳「バルテ2000(登坂距離11.4km/平均7.5%)」に駆け上がる今大会最初の超級山岳フィニッシュ。屈強なチーム力を誇るユンボとイネオスのほか、総合11位ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)や総合15位リゴベルト・ウラン(コロンビア)と総合17位ヒュー・カーシー(イギリス)擁するEFエデュケーションNIPPO、地元レースで勝利が欲しいモビスター勢などが攻勢をかけるはずだ。
ボルタ・ア・カタルーニャ2021第2ステージ
1位 | ローハン・デニス(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 22:27 |
2位 | レミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:05 |
3位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:28 |
4位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:33 |
6位 | リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:34 |
7位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:35 |
8位 | ヨセフ・チェルニー(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:38 |
9位 | ステファン・デボッド(南アフリカ、アスタナ・プレミアテック) | |
10位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:47 |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 4:43:26 |
2位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・プレミアテック) | 0:03 |
4位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) | 0:05 |
5位 | リッチー・ポート(オーストラリア、イネオス・グレナディアーズ) | 0:06 |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:07 |
7位 | ステファン・デボッド(南アフリカ、アスタナ・プレミアテック) | 0:10 |
8位 | ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | 0:19 |
9位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ) | 0:20 |
10位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:21 |
その他の特別賞
ポイント賞 | アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・スーダル) |
山岳賞 | シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・スーダル) |
ヤングライダー賞 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp