2020/10/19(月) - 11:26
「ステージ勝利がどうしても欲しかった」と語るのはジロ第2週目最終日の第15ステージを制したゲイガンハート。圧巻のチーム力で2位につけたケルデルマンや、アシストをしながらも総合順位を大幅にあげたヒンドレー、遅れるも懸命の走りでマリアローザを守ったアルメイダなどのコメントを紹介します。
ステージ優勝&総合4位 テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
このジロはチームにとって浮き沈みの激しいレースになっている。昨日はフィリッポ・ガンナという素晴らしい選手と、同じぐらい素晴らしいローハン・デニスが活躍した。ジョニー(ナルバエス)が怪我で今日棄権したのは残念だが、彼もまた逃げでステージ勝利を上げた。
これまでのステージでチーム全員が4位以内に入っている。このチームの一員であること、またジロに出場できていることを光栄に思う。
プロローグ(第1ステージ)でタイムを失ってしまったが、チーム全体としての計画はゲラント(トーマス)の勝利をサポートすることだった。ゲラントは(落車がなければ)表彰台に上がっていただろうし、正直それ以上の結果が得られていただろう。
(僕自身)総合順位では遅れているが、どうしてもステージ勝利が欲しかったんだ。キャリアを通してまだ数回しか勝ったことがなかったので、この勝利は本当に信じられない。
フィニッシュラインを先頭で越えた瞬間は本当に素晴らしく、これはニコラ・ポルタルに捧ぐ勝利だった。この春に彼を亡くし、チームとして非常に難しい時期を過ごしてきたように思う。シーズンを通して最高の瞬間もあれば、ツールのように最低の瞬間もあった。そういった浮き沈みを個人として体験し、このレースの中でも味わった。
このチームで育もうとしているグレナディアーズの精神を見せ、僕たちは(逆境から)何度も這い上がり続けなければならない。
ステージ2位&総合2位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
チームがとにかく素晴らしかった。最後の山岳では全員が自分たちの役割を全うしてくれた。ジェイ(ヒンドレー)は完璧な働きをしてくれて、とてもとても強かった。残念だったのはステージを獲れなかったことと、マリアローザにあと僅かに届かなかったことだ。それでも僕たちの走りは最高だった。
最終局面が近づくにつれ限界もやってきて、フィニッシュラインを目指し全力で走った。道が狭いため先頭でレースをコントロールすることは有益だった。無線でアルメイダが遅れていると聞いていたが、それだけでは不十分だった。彼は本当に強いよ。僕らの走りはスーパーだったし、ジェイも3位につけた。この結果はたくさんの山頂フィニッシュが待ち受ける最終週に向け自信を与えてくれる。自分に強さを感じているし、チームも本当に強い。
ステージ3位&総合3位 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)
彼(ケルデルマン)がもはや(マリアローザの)最有力選手だ。(ケルデルマンが)ジャージを着て守ることができるよう僕らは挑戦し続ける。ホアン(アルメイダ)のここ2週に渡る走りには称賛を送りたい。彼がマリアローザを着ているのにはそれなりの理由がある。
(ここまでのジロは)とてもいいね。かなり興奮しているよ。大物選手たちと一緒に最終局面を走ることができて嬉しいよ。来週は200kmを越えるステージに、いくつかの山頂フィニッシュが待っている。厳しい戦いになるだろうね。まだまだ色んなことが起こりそうだ。
ステージ4位&マリアローザ ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日はライバル選手たちがアタックすると思っていたので驚きはなかった。スタートから登りまでのテンポが非常に速く、多くの選手が早々に脱落していった。チームメイトによる素晴らしい働きのおかげで、良い位置につくことができた。彼らがいなければ今の順位はなかっただろう。(先頭から)遅れた後は、自分のペースで走り、限界に達することがないよう気をつけながらも全力で踏んだ。
バットデイだとは言わないまでも、常に完璧でいることはできない。いまのところ最もハードなステージだった。そして苦しいステージを乗り越えることができ、たくさんの喜びと自信を得ることができた。休息日を楽しみ、マリアローザを着続けるために持っているすべての力を注ぎたい。
ステージ5位&総合6位 ラファウ・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
今日は最後の登りを歯を食いしばりながら頑張る日だった。昨日のタイムトライアル後の脚の調子はよく、総合上位陣の近くにいることができた。総合順位をキープでき、このような厳しい登りでも先頭にいることができた。
ステージ8位&総合5位 ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)
ジロ開幕前に「2回目の休息日を総合5位で迎える」と分かっていたら、きっと満足していたと思う。今日はもう少し先頭に残っていたかったが、でもそれほど多く(のタイム)を失わなかったので、この結果に満足しなければいけないだろう。また幸運にもニバリと協調してフィニッシュラインまで行くことができた。まだ戦いは続いていくし、次週もこれまでのように脚が良い状態であることを願っている。良い結果で終われるといいね。
ステージ10位&総合7位 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)
現実を受け止め、でも同時に決意と対峙しなければならない。
ステージ9位&総合12位 ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ)
ハードな一日になった。ファビオ・フェリーネが最終山岳で最後まで一緒にいてくれ、素晴らしい働きをしてくれた。彼とチームのみんなに多大な感謝を伝えたい。最後の登りでは他の総合勢についていこうと試みた。トップ10以内でフィニッシュすることができたが、総合順位は変わらなかった。いまは(明日の)を楽しみにしている。
山岳賞ランキング首位浮上を叶えたジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ヴィーニザブKTM)
調子がとてもよかったし、山岳賞は逃げグループの中で努力した成果なのでとてもいい1日になった。僕自身の目標はステージ優勝で変わらないけれど、このジャージと共に表彰台に上がれるのは素晴らしい気分だ。ミラノまでキープし続けたいと思っているよ。ピアンカヴァッロはパンターニが彼のキャリアに刻み込んだ歴史ある峠。過去ガリビエ峠で勝ったような勝利を挙げられればモアベターだったけれど、今日は集団が逃げ切りを許してくれなかった。間違いなく翌週もチャンスを狙っていく。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝&総合4位 テイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
このジロはチームにとって浮き沈みの激しいレースになっている。昨日はフィリッポ・ガンナという素晴らしい選手と、同じぐらい素晴らしいローハン・デニスが活躍した。ジョニー(ナルバエス)が怪我で今日棄権したのは残念だが、彼もまた逃げでステージ勝利を上げた。
これまでのステージでチーム全員が4位以内に入っている。このチームの一員であること、またジロに出場できていることを光栄に思う。
プロローグ(第1ステージ)でタイムを失ってしまったが、チーム全体としての計画はゲラント(トーマス)の勝利をサポートすることだった。ゲラントは(落車がなければ)表彰台に上がっていただろうし、正直それ以上の結果が得られていただろう。
(僕自身)総合順位では遅れているが、どうしてもステージ勝利が欲しかったんだ。キャリアを通してまだ数回しか勝ったことがなかったので、この勝利は本当に信じられない。
フィニッシュラインを先頭で越えた瞬間は本当に素晴らしく、これはニコラ・ポルタルに捧ぐ勝利だった。この春に彼を亡くし、チームとして非常に難しい時期を過ごしてきたように思う。シーズンを通して最高の瞬間もあれば、ツールのように最低の瞬間もあった。そういった浮き沈みを個人として体験し、このレースの中でも味わった。
このチームで育もうとしているグレナディアーズの精神を見せ、僕たちは(逆境から)何度も這い上がり続けなければならない。
ステージ2位&総合2位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
チームがとにかく素晴らしかった。最後の山岳では全員が自分たちの役割を全うしてくれた。ジェイ(ヒンドレー)は完璧な働きをしてくれて、とてもとても強かった。残念だったのはステージを獲れなかったことと、マリアローザにあと僅かに届かなかったことだ。それでも僕たちの走りは最高だった。
最終局面が近づくにつれ限界もやってきて、フィニッシュラインを目指し全力で走った。道が狭いため先頭でレースをコントロールすることは有益だった。無線でアルメイダが遅れていると聞いていたが、それだけでは不十分だった。彼は本当に強いよ。僕らの走りはスーパーだったし、ジェイも3位につけた。この結果はたくさんの山頂フィニッシュが待ち受ける最終週に向け自信を与えてくれる。自分に強さを感じているし、チームも本当に強い。
ステージ3位&総合3位 ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ)
彼(ケルデルマン)がもはや(マリアローザの)最有力選手だ。(ケルデルマンが)ジャージを着て守ることができるよう僕らは挑戦し続ける。ホアン(アルメイダ)のここ2週に渡る走りには称賛を送りたい。彼がマリアローザを着ているのにはそれなりの理由がある。
(ここまでのジロは)とてもいいね。かなり興奮しているよ。大物選手たちと一緒に最終局面を走ることができて嬉しいよ。来週は200kmを越えるステージに、いくつかの山頂フィニッシュが待っている。厳しい戦いになるだろうね。まだまだ色んなことが起こりそうだ。
ステージ4位&マリアローザ ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日はライバル選手たちがアタックすると思っていたので驚きはなかった。スタートから登りまでのテンポが非常に速く、多くの選手が早々に脱落していった。チームメイトによる素晴らしい働きのおかげで、良い位置につくことができた。彼らがいなければ今の順位はなかっただろう。(先頭から)遅れた後は、自分のペースで走り、限界に達することがないよう気をつけながらも全力で踏んだ。
バットデイだとは言わないまでも、常に完璧でいることはできない。いまのところ最もハードなステージだった。そして苦しいステージを乗り越えることができ、たくさんの喜びと自信を得ることができた。休息日を楽しみ、マリアローザを着続けるために持っているすべての力を注ぎたい。
ステージ5位&総合6位 ラファウ・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)
今日は最後の登りを歯を食いしばりながら頑張る日だった。昨日のタイムトライアル後の脚の調子はよく、総合上位陣の近くにいることができた。総合順位をキープでき、このような厳しい登りでも先頭にいることができた。
ステージ8位&総合5位 ペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)
ジロ開幕前に「2回目の休息日を総合5位で迎える」と分かっていたら、きっと満足していたと思う。今日はもう少し先頭に残っていたかったが、でもそれほど多く(のタイム)を失わなかったので、この結果に満足しなければいけないだろう。また幸運にもニバリと協調してフィニッシュラインまで行くことができた。まだ戦いは続いていくし、次週もこれまでのように脚が良い状態であることを願っている。良い結果で終われるといいね。
ステージ10位&総合7位 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、トレック・セガフレード)
現実を受け止め、でも同時に決意と対峙しなければならない。
ステージ9位&総合12位 ヤコブ・フルサン(デンマーク、アスタナ)
ハードな一日になった。ファビオ・フェリーネが最終山岳で最後まで一緒にいてくれ、素晴らしい働きをしてくれた。彼とチームのみんなに多大な感謝を伝えたい。最後の登りでは他の総合勢についていこうと試みた。トップ10以内でフィニッシュすることができたが、総合順位は変わらなかった。いまは(明日の)を楽しみにしている。
山岳賞ランキング首位浮上を叶えたジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ヴィーニザブKTM)
調子がとてもよかったし、山岳賞は逃げグループの中で努力した成果なのでとてもいい1日になった。僕自身の目標はステージ優勝で変わらないけれど、このジャージと共に表彰台に上がれるのは素晴らしい気分だ。ミラノまでキープし続けたいと思っているよ。ピアンカヴァッロはパンターニが彼のキャリアに刻み込んだ歴史ある峠。過去ガリビエ峠で勝ったような勝利を挙げられればモアベターだったけれど、今日は集団が逃げ切りを許してくれなかった。間違いなく翌週もチャンスを狙っていく。
text:Sotaro.Arakawa
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