2020/09/19(土) - 11:28
マイヨヴェールの行方がレースを大きく動かした第19ステージ。残り16kmから仕掛け今大会2勝目を掴み取ったクラーウアナスンや、2位を争う集団スプリントを制したメズゲッツ、ポイント賞を大きく引き寄せたサム・ベネットなどのコメントを紹介します。
ステージ優勝 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ)
モーターバイクが「タイム差は1分だ」と教えてくれて、残り1kmで2勝目を掴んだことが分かった。最初の勝利は不思議な気持ちだったけど、今日の勝利はそれ以上にクレイジーだ。言葉がないよ。まず最初にニコラス(ロッシュ)が一日を通して先頭で素晴らしい働きをしてくれた。僕らは最後はケース(ボル)のスプリントで勝負するつもりだったけれど、レース展開によって僕がアタックすることになった。ニキアス(アルント)も(逃げ集団に)いたから僕が仕掛けて、彼はスプリントに備えるという計画を立てた。(マッテオ)トレンティンがアタックした後、レースがとても厳しくなった瞬間にその時がきたんだ。彼らが僕を容認してくれ、チャンスを掴んだ。
ステージ2位 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)
もちろん勝ちたかったが、誰しもがツールで少なくても1勝はしたいと思っている。2回目の2位で、どちらも前には同じ選手がいた。彼はこのツール・ド・フランスで良い流れを手にしたようだ。拍手を送りたい。
今回のツールにおける自分の走りには満足しているが、あの状況では賭けだった。もし(クラーウアナスンに)1人でも続いていたら、レースの展開は全く違ったものになっていただろう。だがそうはならなかった。成功するときもあれば上手くいかないときもある。自転車ロードレースでは上手くいかないことの方が多いんだ。シャンゼリゼが本当に楽しみだ。TVで何度も見てきたし、明日フィニッシュすればあの場所に辿り着く。
ステージ3位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
ステージ優勝というよりもマイヨヴェールの為の戦いだったからイライラしていた。先頭集団には2人いるチームがいくつかあり、その選手たちが上手く機能していたので賭けにでなければならなかった。最後もかなりフラストレーションが溜まったが、そういうものだ。
あれをスプリントとは呼べないかな。クラーウアナスンが前に出て、残り2kmで僕とグレッグ・ファンアーヴェルマート、ルーク・ロウと一緒に差を詰め6人の集団になった。残り500mでニキアス(アルント)とルカ・メズゲッツが後ろからきたので少し驚いた。だからそこからスプリントをはじめたんだ。とても良いスプリントをしたと思う。でも結局は3位を狙っただけだったけどね。
ステージ4位 グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、CCCチーム)
逃げに乗って勝利を狙いに行くことができて嬉しかった。良い集団にいたし、良いタイミングのアタックだったと思う。マッテオ(トレンティン)と一緒に良いレースができたと思う。僕らはレースを厳しくしようとしたし、最後は一緒にフィニッシュした。最終局面でマッテオが登りでフルガスでいき、全員が捕まえようとし、止まった瞬間にクラーウアナスンがチャンスを掴み1人飛び出したんだ。その瞬間は(反応したくても)誰も反応できなかったのだと思う。一気に20〜30秒を広げられた。追走を試みたが、すぐに無理だとわかったので2位を目指すレースをしていた。
ステージ8位ポイント賞 サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日は危険なステージになると思っていたので精神力を強く保たなければならない重要な日だった。とにかくペテル(サガン)をマークすることだけを考えていた。しかし素晴らしい働きをしてくれたチームにも感謝したい。アタックがあった時に僕を先頭に連れて行ってくれたミケル(モルコフ)、カスパー(アスグリーン)、ドリス(デヴェナインス)そしてティム(デクレルク)。みんな素晴らしかった。マイヨヴェールを着てレース最後の週末を走ることができて嬉しいよ。
ステージ9位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
勝利のためにあらゆる可能性を試みたし、チームもその実現の為にベストを尽くしてくれた。残り30kmで逃げができた時、集団は12人に増え、4チームが2人を揃えていた。その結果、全てのアタックに反応することができなかった。繰り返しになるが、僕たちは全力を尽くした。そしてパリでも優勝できるよう頑張りたい。
スタート直後から飛び出し敢闘賞を獲得したレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
逃げ切りの可能性のある最後の機会で、調子も良かったのでそのまま行った。たとえ1人きりだとしても先頭を走り、チームをアピールできるのは気持ち良いものだ。ステージ序盤は良いスピードで走れていたのだが、長い山岳ステージの疲れを感じ始めた。自分にとって初めてのツール・ド・フランスで、単独で逃げたことが認められ敢闘賞で表彰台に上がれたのは素晴らしく、誇りに思っている。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今日もまた素晴らしい一日だった。また一日パリに近づいた。一日を通してチームメイトたちは僕を先頭で安全を確保してくれた。以前にも強く言葉にしたことがあるが、これは僕一人では不可能だ。彼らは素晴らしく、(マイヨジョーヌ)を着ているのは僕だが、これは全員のものなんだ。
総合2位&新人賞 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
明日のタイムトライアルの試走をしたが、調子が良ければ僕に適したコースだ。みんなが相当な力を使わなければならない(コースレイアウトな)ので、作戦はあまり関係ないと思う。ツール開幕前に僕が今の順位につけているだろうと言われても、絶対に信じなかっただろうね。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ)
モーターバイクが「タイム差は1分だ」と教えてくれて、残り1kmで2勝目を掴んだことが分かった。最初の勝利は不思議な気持ちだったけど、今日の勝利はそれ以上にクレイジーだ。言葉がないよ。まず最初にニコラス(ロッシュ)が一日を通して先頭で素晴らしい働きをしてくれた。僕らは最後はケース(ボル)のスプリントで勝負するつもりだったけれど、レース展開によって僕がアタックすることになった。ニキアス(アルント)も(逃げ集団に)いたから僕が仕掛けて、彼はスプリントに備えるという計画を立てた。(マッテオ)トレンティンがアタックした後、レースがとても厳しくなった瞬間にその時がきたんだ。彼らが僕を容認してくれ、チャンスを掴んだ。
ステージ2位 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)
もちろん勝ちたかったが、誰しもがツールで少なくても1勝はしたいと思っている。2回目の2位で、どちらも前には同じ選手がいた。彼はこのツール・ド・フランスで良い流れを手にしたようだ。拍手を送りたい。
今回のツールにおける自分の走りには満足しているが、あの状況では賭けだった。もし(クラーウアナスンに)1人でも続いていたら、レースの展開は全く違ったものになっていただろう。だがそうはならなかった。成功するときもあれば上手くいかないときもある。自転車ロードレースでは上手くいかないことの方が多いんだ。シャンゼリゼが本当に楽しみだ。TVで何度も見てきたし、明日フィニッシュすればあの場所に辿り着く。
ステージ3位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
ステージ優勝というよりもマイヨヴェールの為の戦いだったからイライラしていた。先頭集団には2人いるチームがいくつかあり、その選手たちが上手く機能していたので賭けにでなければならなかった。最後もかなりフラストレーションが溜まったが、そういうものだ。
あれをスプリントとは呼べないかな。クラーウアナスンが前に出て、残り2kmで僕とグレッグ・ファンアーヴェルマート、ルーク・ロウと一緒に差を詰め6人の集団になった。残り500mでニキアス(アルント)とルカ・メズゲッツが後ろからきたので少し驚いた。だからそこからスプリントをはじめたんだ。とても良いスプリントをしたと思う。でも結局は3位を狙っただけだったけどね。
ステージ4位 グレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、CCCチーム)
逃げに乗って勝利を狙いに行くことができて嬉しかった。良い集団にいたし、良いタイミングのアタックだったと思う。マッテオ(トレンティン)と一緒に良いレースができたと思う。僕らはレースを厳しくしようとしたし、最後は一緒にフィニッシュした。最終局面でマッテオが登りでフルガスでいき、全員が捕まえようとし、止まった瞬間にクラーウアナスンがチャンスを掴み1人飛び出したんだ。その瞬間は(反応したくても)誰も反応できなかったのだと思う。一気に20〜30秒を広げられた。追走を試みたが、すぐに無理だとわかったので2位を目指すレースをしていた。
ステージ8位ポイント賞 サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
今日は危険なステージになると思っていたので精神力を強く保たなければならない重要な日だった。とにかくペテル(サガン)をマークすることだけを考えていた。しかし素晴らしい働きをしてくれたチームにも感謝したい。アタックがあった時に僕を先頭に連れて行ってくれたミケル(モルコフ)、カスパー(アスグリーン)、ドリス(デヴェナインス)そしてティム(デクレルク)。みんな素晴らしかった。マイヨヴェールを着てレース最後の週末を走ることができて嬉しいよ。
ステージ9位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
勝利のためにあらゆる可能性を試みたし、チームもその実現の為にベストを尽くしてくれた。残り30kmで逃げができた時、集団は12人に増え、4チームが2人を揃えていた。その結果、全てのアタックに反応することができなかった。繰り返しになるが、僕たちは全力を尽くした。そしてパリでも優勝できるよう頑張りたい。
スタート直後から飛び出し敢闘賞を獲得したレミ・カヴァニャ(フランス、ドゥクーニンク・クイックステップ)
逃げ切りの可能性のある最後の機会で、調子も良かったのでそのまま行った。たとえ1人きりだとしても先頭を走り、チームをアピールできるのは気持ち良いものだ。ステージ序盤は良いスピードで走れていたのだが、長い山岳ステージの疲れを感じ始めた。自分にとって初めてのツール・ド・フランスで、単独で逃げたことが認められ敢闘賞で表彰台に上がれたのは素晴らしく、誇りに思っている。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今日もまた素晴らしい一日だった。また一日パリに近づいた。一日を通してチームメイトたちは僕を先頭で安全を確保してくれた。以前にも強く言葉にしたことがあるが、これは僕一人では不可能だ。彼らは素晴らしく、(マイヨジョーヌ)を着ているのは僕だが、これは全員のものなんだ。
総合2位&新人賞 タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
明日のタイムトライアルの試走をしたが、調子が良ければ僕に適したコースだ。みんなが相当な力を使わなければならない(コースレイアウトな)ので、作戦はあまり関係ないと思う。ツール開幕前に僕が今の順位につけているだろうと言われても、絶対に信じなかっただろうね。
text:Sotaro.Arakawa
Amazon.co.jp