2020/09/10(木) - 16:29
東商会の営業所にて小規模に開催されたサーヴェロ2021モデル展示会をレポート。モダンロードとして登場した新作「Caledonia」を中心に、S/R/PシリーズとÁsperoの新色を写真とともに紹介していこう。
ワールドチームのサンウェブも使用するレーシーでハイパフォーマンスなバイクに定評のあるサーヴェロが、メディア限定の小規模な展示会を実施した。この日サーヴェロの輸入代理店である東商会の営業所には2021モデルがずらり勢揃い。カタログ画像でしか情報がなかった現物の色味などを実際に見て確認することができた。
■Caledonia(カレドニア)→製品記事
サーヴェロの2021モデルでまず注目は新作のCaledonia(カレドニア)だ。ロードバイクの軽快な走りとグラベルバイクのような走破性をミックスさせた、オールロードにも近いエンデュランスモデルとして開発されたバイクである。RシリーズとÁsperoの良いとこ取りをしたようなスペックを持ち、石畳を駆けるクラシックレースにも対応した高い反応性や操作性を持ちながらも、35mmというワイドなタイヤクリアランスを与えられたことが特徴だ。
全体的なフレームワークはÁsperoともよく似ており、随所に採用されたエアロチュービングやコンパクトなリア三角によって最新バイクらしいルックスに仕上がる。トップモデルのCaledonia-5とミドルクラスのCaledoniaという2グレード展開だが、実際に目の当たりにするとCaledonia-5の方がダウンチューブがボリューミーで見た目にもよりレーシーな印象を受けた。
また、Caledonia-5は特殊形状のフォークコラム+専用ステムを組み合わせることでケーブルフル内装化を実現(機械式シフトの場合はケーブル外出し)。ハンドル下部の溝に沿ったケーブルがステム内部を通り、コラム前側からフレームに内装されるルーティングとなる。DURA-ACE完成車のみカーボンステムで、その他はアルミステムの仕様。もちろんステム単体販売もされるため後々のアップグレードも可能だ。また、専用形状のコラムスペーサーは上下リバーシブルタイプとなっており、ステム上にも積むことができる。
落車によるハンドル破損のリスクを考慮し、DI2ジャンクションはバーエンドではなくダウンチューブ内蔵式を採用。Caledonia-5はエアロシートポスト、Caledoniaは汎用品が使える丸形シートポストとされている。また、Caledoniaにはステムのフェイスパーツに装着するコンピュータマウントが付属してくることもポイント。サーヴェロらしさが押し出た白ロゴのレッドカラー、全く新しいイメージに仕上がるシルバー、光が当たるとカーボン地が透けるパープルなどこだわりのカラーリングにも注目だ。
■Rシリーズ→製品記事
オールラウンドモデルの「R」は、トップグレードのR5とミドルグレードのRシリーズという2車種展開に。既存のR3とR2が統合され新たに「Rシリーズ」という名前で登場したことがトピックだ。オーソドックスなフレーム形状がもたらす抜群の軽量性と極細シートステーによる快適性、Sシリーズのノウハウを活かしたエアロ性能をバランスしたあらゆるシーンで扱いやすい1台に仕上がる。
カタログ画像では色味が分かりにくかったR5の新色グリーンだが、近くで見るとラメが輝く深い緑色をしており、ロゴを縁取ったゴールドも高級感を演出している。さらに、R5の完成車にはサンタクルズが手掛けるホイールブランド「Reserve(リザーブ)」をアセンブル。ロードホイールの開発にはサーヴェロが協力しており、エアロの経験と技術が詰め込まれた高性能ホイールに仕上がっている。
リザーブのホイールはサーヴェロの2021モデルで多くの完成車に採用されており、R5やS5では50mmハイトが、Caledonia-5の一部モデルで35mmハイトが、Ásperoの一部モデルでグラベル用の32mmハイトがインストールされている。
Rシリーズはマット塗装の新色2カラーで展開。どちらもサーヴェロの中では珍しい落ち着いた系統のカラーリングが採用されており、林道まで足を伸ばすなど自然に溶け込むようなライドにもマッチしそうな雰囲気を纏っている。
■Sシリーズ→製品記事
これぞまさしくエアロロードといった造形が特徴の「S」は、トップグレードのS5とミドルグレードのSシリーズという2車種展開。2021モデルでS3 Discが名前を変え新たに「Sシリーズ」として登場している。両モデルともに専用のコックピットパーツを採用することで機械式シフトでもケーブルフル内装を実現。特にS5は、スムーズなケーブルルーティングとエアロ性能向上を狙ったV字型のステムが見た目のインパクトを強めている。
Sシリーズの展示車は今回なかったが、2モデルともに角度によって色を変える新色カメレオンカラーに要注目。S5はメタリックブルーからエメラルドグリーンへと色が変化するカラーリングで、所有欲を掻き立てる1台に仕上がっている。ボリュームあるフレーム形状もその特別なペイントを映えさせており、陽の光が当たればさらに鮮やかに見えるに違いない。
■Pシリーズ→製品記事
タイムトライアルバイクのPシリーズにも新色が登場。S5と同じカメレオンカラーと戦闘機らしさを際立たせるレーシーなブラックという2色展開だ。手持ちのパーツが使えるノーマルステム仕様のためポジション合わせもしやすく、トライアスリートはもちろんロードTTに出場する実業団レーサーなどからも高い評価を得ているという。
新たにスラムとも連携を開始したといい、今までヴィジョン製品を使ってきたコックピットパーツがジップへと変更となっている。また、各モデルでスラム完成車が拡充されており、Pシリーズに関しては配線がごちゃごちゃしがちなTTバイクのハンドル周りが無線変速によってスマートになったこともポイントだ。
■Áspero(アスペロ)→製品記事
700Cで最大44mm幅、650Bで最大49mm幅というワイドなタイヤクリアランスを持つグラベルバイクのÁspero(アスペロ)。グラベルレースを視野に入れたハイスピードライドを楽しむパフォーマンスモデルとして開発されており、エアロを追求したフレーム形状も大きな特徴。サーヴェロのラインアップで唯一ダウンチューブにロゴがないデザインを採用しており、カテゴリーの棲み分けを見て取ることができる。
2021モデルでは4つの新色を追加。特にディーラーからの反響が大きかったのが、ブルーのグラデーションカラーだという。自然の中でも一際目立つ爽やかな雰囲気のカラーリングだ。また、クリアレッドでペイントされたカラーは、光に当たると鮮やかに発色するとともにカーボン地が透けて見えるというこだわりよう。ブラックカラーもロゴがゴールドで彩られておりゴージャスな雰囲気に仕上がっている。
text&photo:Yuto.Murata
ワールドチームのサンウェブも使用するレーシーでハイパフォーマンスなバイクに定評のあるサーヴェロが、メディア限定の小規模な展示会を実施した。この日サーヴェロの輸入代理店である東商会の営業所には2021モデルがずらり勢揃い。カタログ画像でしか情報がなかった現物の色味などを実際に見て確認することができた。
■Caledonia(カレドニア)→製品記事
サーヴェロの2021モデルでまず注目は新作のCaledonia(カレドニア)だ。ロードバイクの軽快な走りとグラベルバイクのような走破性をミックスさせた、オールロードにも近いエンデュランスモデルとして開発されたバイクである。RシリーズとÁsperoの良いとこ取りをしたようなスペックを持ち、石畳を駆けるクラシックレースにも対応した高い反応性や操作性を持ちながらも、35mmというワイドなタイヤクリアランスを与えられたことが特徴だ。
全体的なフレームワークはÁsperoともよく似ており、随所に採用されたエアロチュービングやコンパクトなリア三角によって最新バイクらしいルックスに仕上がる。トップモデルのCaledonia-5とミドルクラスのCaledoniaという2グレード展開だが、実際に目の当たりにするとCaledonia-5の方がダウンチューブがボリューミーで見た目にもよりレーシーな印象を受けた。
また、Caledonia-5は特殊形状のフォークコラム+専用ステムを組み合わせることでケーブルフル内装化を実現(機械式シフトの場合はケーブル外出し)。ハンドル下部の溝に沿ったケーブルがステム内部を通り、コラム前側からフレームに内装されるルーティングとなる。DURA-ACE完成車のみカーボンステムで、その他はアルミステムの仕様。もちろんステム単体販売もされるため後々のアップグレードも可能だ。また、専用形状のコラムスペーサーは上下リバーシブルタイプとなっており、ステム上にも積むことができる。
落車によるハンドル破損のリスクを考慮し、DI2ジャンクションはバーエンドではなくダウンチューブ内蔵式を採用。Caledonia-5はエアロシートポスト、Caledoniaは汎用品が使える丸形シートポストとされている。また、Caledoniaにはステムのフェイスパーツに装着するコンピュータマウントが付属してくることもポイント。サーヴェロらしさが押し出た白ロゴのレッドカラー、全く新しいイメージに仕上がるシルバー、光が当たるとカーボン地が透けるパープルなどこだわりのカラーリングにも注目だ。
■Rシリーズ→製品記事
オールラウンドモデルの「R」は、トップグレードのR5とミドルグレードのRシリーズという2車種展開に。既存のR3とR2が統合され新たに「Rシリーズ」という名前で登場したことがトピックだ。オーソドックスなフレーム形状がもたらす抜群の軽量性と極細シートステーによる快適性、Sシリーズのノウハウを活かしたエアロ性能をバランスしたあらゆるシーンで扱いやすい1台に仕上がる。
カタログ画像では色味が分かりにくかったR5の新色グリーンだが、近くで見るとラメが輝く深い緑色をしており、ロゴを縁取ったゴールドも高級感を演出している。さらに、R5の完成車にはサンタクルズが手掛けるホイールブランド「Reserve(リザーブ)」をアセンブル。ロードホイールの開発にはサーヴェロが協力しており、エアロの経験と技術が詰め込まれた高性能ホイールに仕上がっている。
リザーブのホイールはサーヴェロの2021モデルで多くの完成車に採用されており、R5やS5では50mmハイトが、Caledonia-5の一部モデルで35mmハイトが、Ásperoの一部モデルでグラベル用の32mmハイトがインストールされている。
Rシリーズはマット塗装の新色2カラーで展開。どちらもサーヴェロの中では珍しい落ち着いた系統のカラーリングが採用されており、林道まで足を伸ばすなど自然に溶け込むようなライドにもマッチしそうな雰囲気を纏っている。
■Sシリーズ→製品記事
これぞまさしくエアロロードといった造形が特徴の「S」は、トップグレードのS5とミドルグレードのSシリーズという2車種展開。2021モデルでS3 Discが名前を変え新たに「Sシリーズ」として登場している。両モデルともに専用のコックピットパーツを採用することで機械式シフトでもケーブルフル内装を実現。特にS5は、スムーズなケーブルルーティングとエアロ性能向上を狙ったV字型のステムが見た目のインパクトを強めている。
Sシリーズの展示車は今回なかったが、2モデルともに角度によって色を変える新色カメレオンカラーに要注目。S5はメタリックブルーからエメラルドグリーンへと色が変化するカラーリングで、所有欲を掻き立てる1台に仕上がっている。ボリュームあるフレーム形状もその特別なペイントを映えさせており、陽の光が当たればさらに鮮やかに見えるに違いない。
■Pシリーズ→製品記事
タイムトライアルバイクのPシリーズにも新色が登場。S5と同じカメレオンカラーと戦闘機らしさを際立たせるレーシーなブラックという2色展開だ。手持ちのパーツが使えるノーマルステム仕様のためポジション合わせもしやすく、トライアスリートはもちろんロードTTに出場する実業団レーサーなどからも高い評価を得ているという。
新たにスラムとも連携を開始したといい、今までヴィジョン製品を使ってきたコックピットパーツがジップへと変更となっている。また、各モデルでスラム完成車が拡充されており、Pシリーズに関しては配線がごちゃごちゃしがちなTTバイクのハンドル周りが無線変速によってスマートになったこともポイントだ。
■Áspero(アスペロ)→製品記事
700Cで最大44mm幅、650Bで最大49mm幅というワイドなタイヤクリアランスを持つグラベルバイクのÁspero(アスペロ)。グラベルレースを視野に入れたハイスピードライドを楽しむパフォーマンスモデルとして開発されており、エアロを追求したフレーム形状も大きな特徴。サーヴェロのラインアップで唯一ダウンチューブにロゴがないデザインを採用しており、カテゴリーの棲み分けを見て取ることができる。
2021モデルでは4つの新色を追加。特にディーラーからの反響が大きかったのが、ブルーのグラデーションカラーだという。自然の中でも一際目立つ爽やかな雰囲気のカラーリングだ。また、クリアレッドでペイントされたカラーは、光に当たると鮮やかに発色するとともにカーボン地が透けて見えるというこだわりよう。ブラックカラーもロゴがゴールドで彩られておりゴージャスな雰囲気に仕上がっている。
text&photo:Yuto.Murata
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