2020/09/10(木) - 09:01
2週目最後のスプリントステージとなったツール第11ステージ。4選手横一線の接戦スプリントを制したユアンや、惜しくも敗れたベネット、そして罰金処分のファンアールトや降格処分を受けたサガンらのコメントを紹介します。
ステージ優勝 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
クレイジーなフィニッシュだった。残り1.5kmで前にいたが、向かい風だったので後ろに下がったんだ。1つ目のステージ勝利の後、落ち着いて(割って入る)隙間が開く適切なタイミングを待たなければいけないと思っていた。それはフィニッシュのギリギリにやってきた。大きくバイクを前に投げ出し、勝ったかどうかは分からなかった。本当に勝ちたいという気持ちだった。昨日の(フィニッシュの)後はがっかりしていたので、勝利でチームメイトに恩返しできてとても嬉しい。
2度目のステージ優勝にとても満足している。1度目でプレッシャーから解放された。そして1度目を得た後は2度目が欲しくなるものだ。そして3度目を、特にパリのシャンゼリゼで欲しい。だから山を越え、パリでもう一回チャンスを掴みたいと思っている。
ロット・スーダルは5人になってしまった。つまりスプリントステージでは僕のため働いてくれるのは4人だけだ。ステージを通してハードワークをしてくれたので残り10kmは2人でなんとかしなければならなかった。アタックによって他のチームがプレッシャーをかけてきたけれど、2人は10人分の走りを見せてくれた。彼らは本当に素晴らしい働きをしてくれたんだ。
最も近しいライバルのサム・ベネットは親友の一人でもある。スプリントになると仕事相手だが、お互いの勝利は嬉しいものだ。彼の昨日の初勝利はとても嬉しかった。彼にとってその勝利がどれだけの意味があったか、その為に彼がどれだけ努力をしてきたかを僕は知っているから。
ステージ2位&マイヨヴェール サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
みんなが素晴らしい働きをしてくれ、今日も素敵なジャージを着て、沿道のファンからたくさんの応援と拍手をもらい、素晴らしい一日を過ごすことができた。スプリントはとても緊張感があって早く前に出すぎてしまった。だから少し後ろに下がったけれど、上がるタイミングが遅すぎたようだ。でもそのロスを最小限に抑え、最善に結果を残そうとした。もう1勝できれば良かったのだけど、この状況で2位も良い結果だと思う。特にポイントを加算してリードを広げることができたからね。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
(先頭から)少し距離があったが右に十分なスペースがあった。自分の唯一のチャンスは早めにスプリントを開始することだった。さもなければ動きを封じ込められてしまうからね。完璧なスプリントと呼ぶには遠すぎた。だがあと僅かだった。(ペテル)サガンが僕を押してきた瞬間、ショックで勢いを失ってしまった。(それがなければ)勝てたと思うのだが、(スプリント開始が)遠すぎたことと押されたことによりスピードも落ちてしまった。スプリントする脚はあったのだが、位置取りが完璧ではなかった。300m以上のスプリントで向かい風とやや上り坂はやや無理があった。
降格処分を受けたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
今日はスピードがありスプリントでは右から行こうとした。一人は簡単に抜くことができたが、その後はとても狭くなってしまった。柵を避けるため動かなければならず、その結果降格処分を受けてしまった。これで多くのポイントを失ってしまったが、マイヨヴェール獲得の戦いを諦めたわけではない。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今回もチームは無事に僕をフィニッシュまで運んでくれる良い働きをしてくれた。特に狭い道がいくつかあったテクニカルなフィニッシュ付近は(感謝している)。これから数日間、何が起こるか見ることになるだろう。攻撃が来るだろうが我々の作戦にほとんど変わりはない。自分たちのすべきことに集中しツールを通してやるべきことをやるだけだ。ベストを尽くす以上のことはできないからね。もしライバルたちに計画があるのなら、すぐに明らかになるだろう。
ルーク・ロウ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
エガン(ベルナル)はいまこのタイプのステージに自信を持っていると思う。彼は何も言わず僕についてきてくれる。それは僕を100%信頼してくれるからだ。そして仕事を楽にしてくれる。彼は元マウンテンバイクの選手でバイクの扱いが上手い。つまりただのロード選手ではないということだ。マウンテンバイクの経験が彼を完全なロード選手たらしめてくれるんだ。
チーム2日連続の敢闘賞を獲得したマチュー・ラダニュ(フランス、グルパマFDJ)
2、3人は一緒に来てくれると思っていたがそうはいかなかった。我々にはスプリンターがいないし、総合でティボー(ピノ)を守る必要もなくなったので自分たちで楽しむことにしている。この手の逃げは最後まで上手くいく可能性は低いが、挑戦してみないと勝つことできない。勝者の100%はギャンブルの末に掴んだ勝利なのだから。
今朝、子どもたちに(逃げに乗ることを)話したんだ。「お父さんが逃げに乗って欲しい?」って聞いたら「もちろん!パパ頑張れ!」って。今日は楽しめたし、子どもたちもTVの前で楽しんでくれたと思うよ。
エンリコ・ポイチュケ監督(ボーラ・ハンスグローエ)
もっと大きな集団の逃げを期待していたが結局は1人だけだった。その後はステージの展開を厳しくするためルーカス(ペストルベルガー)を第2(追走)集団に入れてアタックを試みたが上手くは行かなかった。しかし最終局面で可能な限り厳しいステージするのが目標だったので、もう一度アタックしたら上手くいった。
スプリントではペテル(サガン)が良い位置にいたが塞がれてしまい、柵とのギリギリをいけば勝利の可能性があると見たのだろう。そして思っていたより強くファンアールトに触れてしまい降格となってしまった。完璧からはほど遠いが、受け入れるしかない。
text:Sotaro.Arakawa
ステージ優勝 カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
クレイジーなフィニッシュだった。残り1.5kmで前にいたが、向かい風だったので後ろに下がったんだ。1つ目のステージ勝利の後、落ち着いて(割って入る)隙間が開く適切なタイミングを待たなければいけないと思っていた。それはフィニッシュのギリギリにやってきた。大きくバイクを前に投げ出し、勝ったかどうかは分からなかった。本当に勝ちたいという気持ちだった。昨日の(フィニッシュの)後はがっかりしていたので、勝利でチームメイトに恩返しできてとても嬉しい。
2度目のステージ優勝にとても満足している。1度目でプレッシャーから解放された。そして1度目を得た後は2度目が欲しくなるものだ。そして3度目を、特にパリのシャンゼリゼで欲しい。だから山を越え、パリでもう一回チャンスを掴みたいと思っている。
ロット・スーダルは5人になってしまった。つまりスプリントステージでは僕のため働いてくれるのは4人だけだ。ステージを通してハードワークをしてくれたので残り10kmは2人でなんとかしなければならなかった。アタックによって他のチームがプレッシャーをかけてきたけれど、2人は10人分の走りを見せてくれた。彼らは本当に素晴らしい働きをしてくれたんだ。
最も近しいライバルのサム・ベネットは親友の一人でもある。スプリントになると仕事相手だが、お互いの勝利は嬉しいものだ。彼の昨日の初勝利はとても嬉しかった。彼にとってその勝利がどれだけの意味があったか、その為に彼がどれだけ努力をしてきたかを僕は知っているから。
ステージ2位&マイヨヴェール サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)
みんなが素晴らしい働きをしてくれ、今日も素敵なジャージを着て、沿道のファンからたくさんの応援と拍手をもらい、素晴らしい一日を過ごすことができた。スプリントはとても緊張感があって早く前に出すぎてしまった。だから少し後ろに下がったけれど、上がるタイミングが遅すぎたようだ。でもそのロスを最小限に抑え、最善に結果を残そうとした。もう1勝できれば良かったのだけど、この状況で2位も良い結果だと思う。特にポイントを加算してリードを広げることができたからね。
ステージ3位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)
(先頭から)少し距離があったが右に十分なスペースがあった。自分の唯一のチャンスは早めにスプリントを開始することだった。さもなければ動きを封じ込められてしまうからね。完璧なスプリントと呼ぶには遠すぎた。だがあと僅かだった。(ペテル)サガンが僕を押してきた瞬間、ショックで勢いを失ってしまった。(それがなければ)勝てたと思うのだが、(スプリント開始が)遠すぎたことと押されたことによりスピードも落ちてしまった。スプリントする脚はあったのだが、位置取りが完璧ではなかった。300m以上のスプリントで向かい風とやや上り坂はやや無理があった。
降格処分を受けたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
今日はスピードがありスプリントでは右から行こうとした。一人は簡単に抜くことができたが、その後はとても狭くなってしまった。柵を避けるため動かなければならず、その結果降格処分を受けてしまった。これで多くのポイントを失ってしまったが、マイヨヴェール獲得の戦いを諦めたわけではない。
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
今回もチームは無事に僕をフィニッシュまで運んでくれる良い働きをしてくれた。特に狭い道がいくつかあったテクニカルなフィニッシュ付近は(感謝している)。これから数日間、何が起こるか見ることになるだろう。攻撃が来るだろうが我々の作戦にほとんど変わりはない。自分たちのすべきことに集中しツールを通してやるべきことをやるだけだ。ベストを尽くす以上のことはできないからね。もしライバルたちに計画があるのなら、すぐに明らかになるだろう。
ルーク・ロウ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)
エガン(ベルナル)はいまこのタイプのステージに自信を持っていると思う。彼は何も言わず僕についてきてくれる。それは僕を100%信頼してくれるからだ。そして仕事を楽にしてくれる。彼は元マウンテンバイクの選手でバイクの扱いが上手い。つまりただのロード選手ではないということだ。マウンテンバイクの経験が彼を完全なロード選手たらしめてくれるんだ。
チーム2日連続の敢闘賞を獲得したマチュー・ラダニュ(フランス、グルパマFDJ)
2、3人は一緒に来てくれると思っていたがそうはいかなかった。我々にはスプリンターがいないし、総合でティボー(ピノ)を守る必要もなくなったので自分たちで楽しむことにしている。この手の逃げは最後まで上手くいく可能性は低いが、挑戦してみないと勝つことできない。勝者の100%はギャンブルの末に掴んだ勝利なのだから。
今朝、子どもたちに(逃げに乗ることを)話したんだ。「お父さんが逃げに乗って欲しい?」って聞いたら「もちろん!パパ頑張れ!」って。今日は楽しめたし、子どもたちもTVの前で楽しんでくれたと思うよ。
エンリコ・ポイチュケ監督(ボーラ・ハンスグローエ)
もっと大きな集団の逃げを期待していたが結局は1人だけだった。その後はステージの展開を厳しくするためルーカス(ペストルベルガー)を第2(追走)集団に入れてアタックを試みたが上手くは行かなかった。しかし最終局面で可能な限り厳しいステージするのが目標だったので、もう一度アタックしたら上手くいった。
スプリントではペテル(サガン)が良い位置にいたが塞がれてしまい、柵とのギリギリをいけば勝利の可能性があると見たのだろう。そして思っていたより強くファンアールトに触れてしまい降格となってしまった。完璧からはほど遠いが、受け入れるしかない。
text:Sotaro.Arakawa
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