チームユンボ・ヴィスマがドーフィネ第4ステージの落車で肩を骨折したクライスヴァイクのツール・ド・フランス不出場を発表した。昨年ツールで総合3位につけた「トリプルエースのひとり」の離脱で、最強のチーム力に陰りが出ることになる。



クリテリウム・ドーフィネ第4ステージで落車に巻き込まれてリタイアたステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)クリテリウム・ドーフィネ第4ステージで落車に巻き込まれてリタイアたステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
クリテリウム・ドーフィネ第4ステージのステージ序盤で落車に巻き込まれてリタイアしたステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)。怪我の程度が心配されていたが、診断の結果、クライスヴァイクのトレードマークでもある肩に脱臼と骨折が見つかり、ツール・ド・フランス出場を諦めざるをえない結果となった。

クライスヴァイクはプリモシュ・ログリッチ、そしてトム・デュムランとともに今季最強のチームユンボ・ヴィスマのツール・ド・フランスメンバーにおけるトリプルエースのうちのひとりをつとめるはずだった。

クリテリウム・ドーフィネでは最強ユンボ・ヴィスマの一翼を担ったステフェン・クライスヴァイク(オランダ)クリテリウム・ドーフィネでは最強ユンボ・ヴィスマの一翼を担ったステフェン・クライスヴァイク(オランダ) photo:CorVos
クライスヴァイクはチームを通した発表のなかで次のようにコメントしている。「ドーフィネでの落車による負傷は診断の結果、願っていたよりもずっと深刻なものだったことがわかった。肩の骨折と多数の擦過傷のために、ツール・ド・フランスに参戦することはできない。本当に残念なことだ。チームユンボ・ヴィスマがツールで幸運に恵まれることを祈っている。僕がそのチームの一員になれないことが残念でならない」

クライスヴァイクは少しの間治療に専念して休み、ジロ・デ・イタリアを次のターゲットにする予定だ。そしてクライスヴァイクの抜けた穴はノルウェー人ルーラーであるアムントグレンダール・ヤンセンが埋めることになる。

ツール・ド・フランス2019 総合トップ3表彰  優勝はエガン・ベルナル、2位ゲラント・トーマス、3位ステフェン・クライスヴァイクツール・ド・フランス2019 総合トップ3表彰 優勝はエガン・ベルナル、2位ゲラント・トーマス、3位ステフェン・クライスヴァイク photo:Makoto.AYANO
メリン・ツェーマン監督は次のように語る。「ステフェンは過去数ヶ月の間、最高の調子でツール・ド・フランスに出場するために多大な犠牲を払い、すべてを賭けて取り組んできた。しかしトップスポーツの世界は残酷だ。当初のプラン通りにいかないことは我々にとって大きな失望だ。ステフェンの代わりはアムントがつとめる。アムントはすでに準備ができているし、チームとエースたちに最高のサポートを発揮するだろう」

なおドーフィネ第4ステージでクライスヴァイクとともに落車し、翌日レースを去ったプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)の怪我の状態は明らかにされていなかったが、ツール・ド・フランスメンバーには入る予定だ。

ユンボ・ヴィスマの8人のツールメンバーは、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア)、トム・デュムラン(オランダ)、ワウト・ファンアールト(ベルギー)、トニー・マルティン(ドイツ)ロベルト・ヘーシンク(オランダ)、ジョージ・ベネット(ニュージーランド)、セップ・クス(アメリカ)、アムントグレンダール・ヤンセンになるようだ。


text:Makoto AYANO
photo:CorVos

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