強豪女子選手多数集結のスペインレース　世界王者ファンフルーテンが独走勝利

女子ロードのトップ選手が集う「ナバラ・ウィメンズエリートクラシック」がスペイン北部で開幕。終盤に抜け出した世界王者アネミエク・ファンフルーテン（オランダ、ミッチェルトン・スコット）が独走勝利し、今季2戦2勝と連勝記録を更新した。

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多数の強豪女子が集結したナバラ・ウィメンズエリートクラシック (c)Luis Ángel Gomez/Vuelta Ciclista a Navarra
ナバラ・ウィメンズエリートクラシック 初日コースプロフィール (c)Vuelta Ciclista a Navarra残り4kmから独走に持ち込んだアネミエク・ファンフルーテン（オランダ、ミッチェルトン・スコット） (c)Luis Ángel Gomez/Vuelta Ciclista a Navarra7月23日（木）、24日（金）の2日間に渡り開催される「ナバーラ・ウィメンズエリートクラシック」は、その名の通りスペイン北部のナバラ州で開催されるUCIワンデーレース2連戦（UCIカテゴリーは1.1）。まだ開催2年目と新しいイベントだが、今年は新型コロナウイルスによる休止期間明け最初の国際レースだけに強豪チーム/選手が多数集結し注目を集めている。

120km前後のコースは両日とも山岳ポイントが多く盛り込まれており、アルカンシエルを着用するアネミエク・ファンフルーテン（オランダ、ミッチェルトン・スコット）を筆頭に、アンナ・ファンデルブレヘン&シャンタル・ブラーク（共にオランダ、ブールス・ドルマンス）などここ3年間の世界王者や、2015年世界王者エリザベス・ダイグナン（イギリス、トレック・セガフレード）など登坂力に秀でる世界トップクラスの選手が肩を並べることとなった。

序盤から終盤までほぼ等間隔に1級、1級、2級、2級とカテゴリー山岳が続く初日の「エマクメーン・ナファッロアコ・クラシコア」（118.3km）。レース休止後初レースであること、そして強豪勢が揃ったため序盤からハイペースで進み、逃げが生まれないまま30名程度まで減らしていく展開となった。レース半ばでエレン・ファダイク（オランダ、トレック・セガフレード）を含む4名逃げが1分リードを稼いだものの、集団からは単独でマビ・ガルシア（スペイン、アレ・BTCリュブリャナ）が追撃した。

力強いアタックで逃げメンバーを捉え、20kmを残して独走に持ち込んだガルシアだったが、続くメイン集団が最終カテゴリー山岳で1分差を縮めに掛かった。アタックに次ぐカウンターアタック合戦を経て「下見をしていたので、ラスト5km地点の最終山岳下り途中にある300mの短い登りが使えると分かっていた」と言うファンフルーテンが狙い通りに抜け出し、ガルシアをパス。勢いそのままにフィニッシュまでの4km区間で独走を守り抜いた。

「シーズン再開レースを最良の形で締めくくれて最高に嬉しい。それに加えて今季2戦2勝。独走で勝てたことも最高。最後の500mは本当に楽しみながら走れた」と、レース休止期間中もMTBや、超長距離ライドを楽しんでいたファンフルーテン。「今日はチームメイト2人がリーダーだったので正直言ってスタート時点では全く勝とうとは思っていなかった。でも彼女たちが3番目の峠で遅れてしまったので代役に。頭を使って勝てたことも嬉しい」と、アルカンシエルにふさわしいコメントで1日を締めくくった。

独走勝利を飾ったアネミエク・ファンフルーテン（オランダ、ミッチェルトン・スコット） (c)Luis Ángel Gomez/Vuelta Ciclista a Navarra
翌2日目は少々山岳の難易度が下がるものの、フィニッシュ20km手前で標高670mの峠を越え、アップダウンを経てフィニッシュを目指す。