2020/04/23(木) - 09:20
フランスの老舗ホイールブランド、コリマ。軽量、高反応性を追求するフラッグシップシリーズ「MCC」にディスクブレーキモデル「MCC DX」が加わることに。非常にユニークなスポーキングを採用したこのモデルを紹介しよう。
コリマ 32mm MCC WS+ DX (c)CORIMA
アスタナと長きにわたるパートナーシップを築き上げ、数々の最高峰レースで勝利を重ねてきたコリマ。プロ選手たちも重要な場面で使用するフラッグシップホイール「MCC」シリーズのディスクブレーキモデル「MCC DX」を満を持して投入する。
3年間の開発期間でフォーカスしたのは、ヒルクライムに求められる軽量性、スプリントやアタック時に重要な優れた反応性、高速で駆け下りるダウンヒルでのコントロール性、平坦区間でのエアロダイナミクス。つまり、レースにおけるほぼ全ての場面で性能を発揮できるホイールとして開発が行われた。
ディスクブレーキホイールにおける重要な課題の一つがスポークだ。ブレーキの制動力を受け止めるためにスポーキングを工夫するなど、各社がそれぞれ異なる方法でディスクブレーキに対応している。その中でも最もポピュラーな設計はスポーク本数を増やし、クロス組とすること。しかし、コリマは前後12本のカーボンスポークというこだわりを捨てることなく、MCC DXを世に放った。
コリマ 47mm MCC WS+ DX (c)CORIMA
フロントはスポークをハブ中心部から放射状に伸ばすラジアル組みから、これまでリアホイールに採用されていた接線方向へと伸ばす組み方に変更。リアはMCC DXを唯一無二のホイールに仕立て上げるY字型フランジハブを採用することで、重量を犠牲にせずディスクブレーキの制動力に対応する。
コリマが開発したリアハブテクノロジーの名前は「D2T(Double Torque technology)」。カーボンスポークをY字型のフランジに接合することで、加速とブレーキングフォースが分散され、強度と剛性ともに優れたホイールに仕上がるという。特殊なオーバーサイズフランジはもちろんカーボン製のため軽量性にも貢献している。
Y字型のハブフランジ「D2T」というテクノロジーが採用されている (c)CORIMA
フロントハブにD2Tを採用しない理由は、フロントは制動力に対する剛性のみ必要となるため。対して、リアは加速時のペダリングフォースと制動力どちらにも対応する必要があるため、MCC DXのための新しいテクノロジーを開発したという。
MCC DXホイールには新設計のカーボンエアロスポークが採用されている。新しい断面形状を与えられたスポークは2019年モデル比でフロントが9%、リアが18%のエアロダイナミクス改善に繋がっているという。12本という数少ないスポークのおかげもあり、横風からの影響を受けにくいのがMCCの特徴の一つだ。また、スポークとリムの接合部をリムの内側に配置することで慣性が小さくなり、急加速やハイスピードなクライミングでホイールのパフォーマンスが発揮されるという。
D2Tのハブも手作業で作られる (c)CORIMA
リムにはこれまでのコリマホイール同様「Torsion box」というリムの内部に発泡フォームを入れる特許を取得したテクノロジーを使用している。フォームを充填することで、薄いカーボンリムの屈曲を抑えて剛性を高め、パワーの伝達性を向上させる効果があるという。振動や音を吸収してくれる役割もあり、ノイズのない快適なライドを実現してくれる。
リム内部にはカーボンの補強が加えられており、ホイール剛性を向上させている (c)CORIMAまた、リムの内側には発泡フォームだけではなくカーボンの補強が加えられている。これがホイール剛性を向上させることに大きく寄与。コリマによるとスポークが1本折れたとしても走り続けられるほどホイールの剛性が高いという。
ラインアップは32mmと47mmハイトの2種類、それぞれにチューブレスレディとチューブラー仕様が揃う。いずれもリム幅は26mmに設定されており、シマノのセンターロックディスクブレーキローター対応。フロントは12×100mm、リアは12×142mmスルーアクスル仕様だ。アップチャージでセラミックスピードのベアリングに交換できるオプションも用意されている。
重量は32mm/チューブラーが1295g(F:550g、R:745g)、32mm/TLRが1425g(F:615g、R:810g)、47mm/チューブラーが1340g(F:580g、R:760g)、47mm/TLRが1550g(F:680g、R:870g)だ。
リムの内側にフォームを配すTorsion Box (c)CORIMA
コリマ 32mm MCC WS+ DX (チューブラー)
リム高:32mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1295g(F:550g、R:745g)
税抜価格:203,000円(フロント)、225,000円(リア)
コリマ 32mm MCC WS+ DX (TLRチューブレスレディ)
リム高:32mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1425g(F:615g、R:810g)
税抜価格:224,000円(フロント)、242,000円(リア)
コリマ 47mm MCC WS+ DX (チューブラー)
リム高:47mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1340g(F:580g、R:760g)
税抜価格:208,000円(フロント)、225,000円(リア)
コリマ 47mm MCC WS+ DX (TLRチューブレスレディ)
リム高:47mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1550g(F:680g、R:870g)
税抜価格:228,000円(フロント)、246,000円(リア)
セラミックスピードベアリングアップグレード
フロントホイール:15,000円
リアホイール:30,000円
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アスタナと長きにわたるパートナーシップを築き上げ、数々の最高峰レースで勝利を重ねてきたコリマ。プロ選手たちも重要な場面で使用するフラッグシップホイール「MCC」シリーズのディスクブレーキモデル「MCC DX」を満を持して投入する。
3年間の開発期間でフォーカスしたのは、ヒルクライムに求められる軽量性、スプリントやアタック時に重要な優れた反応性、高速で駆け下りるダウンヒルでのコントロール性、平坦区間でのエアロダイナミクス。つまり、レースにおけるほぼ全ての場面で性能を発揮できるホイールとして開発が行われた。
ディスクブレーキホイールにおける重要な課題の一つがスポークだ。ブレーキの制動力を受け止めるためにスポーキングを工夫するなど、各社がそれぞれ異なる方法でディスクブレーキに対応している。その中でも最もポピュラーな設計はスポーク本数を増やし、クロス組とすること。しかし、コリマは前後12本のカーボンスポークというこだわりを捨てることなく、MCC DXを世に放った。
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フロントはスポークをハブ中心部から放射状に伸ばすラジアル組みから、これまでリアホイールに採用されていた接線方向へと伸ばす組み方に変更。リアはMCC DXを唯一無二のホイールに仕立て上げるY字型フランジハブを採用することで、重量を犠牲にせずディスクブレーキの制動力に対応する。
コリマが開発したリアハブテクノロジーの名前は「D2T(Double Torque technology)」。カーボンスポークをY字型のフランジに接合することで、加速とブレーキングフォースが分散され、強度と剛性ともに優れたホイールに仕上がるという。特殊なオーバーサイズフランジはもちろんカーボン製のため軽量性にも貢献している。
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フロントハブにD2Tを採用しない理由は、フロントは制動力に対する剛性のみ必要となるため。対して、リアは加速時のペダリングフォースと制動力どちらにも対応する必要があるため、MCC DXのための新しいテクノロジーを開発したという。
MCC DXホイールには新設計のカーボンエアロスポークが採用されている。新しい断面形状を与えられたスポークは2019年モデル比でフロントが9%、リアが18%のエアロダイナミクス改善に繋がっているという。12本という数少ないスポークのおかげもあり、横風からの影響を受けにくいのがMCCの特徴の一つだ。また、スポークとリムの接合部をリムの内側に配置することで慣性が小さくなり、急加速やハイスピードなクライミングでホイールのパフォーマンスが発揮されるという。
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リムにはこれまでのコリマホイール同様「Torsion box」というリムの内部に発泡フォームを入れる特許を取得したテクノロジーを使用している。フォームを充填することで、薄いカーボンリムの屈曲を抑えて剛性を高め、パワーの伝達性を向上させる効果があるという。振動や音を吸収してくれる役割もあり、ノイズのない快適なライドを実現してくれる。
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ラインアップは32mmと47mmハイトの2種類、それぞれにチューブレスレディとチューブラー仕様が揃う。いずれもリム幅は26mmに設定されており、シマノのセンターロックディスクブレーキローター対応。フロントは12×100mm、リアは12×142mmスルーアクスル仕様だ。アップチャージでセラミックスピードのベアリングに交換できるオプションも用意されている。
重量は32mm/チューブラーが1295g(F:550g、R:745g)、32mm/TLRが1425g(F:615g、R:810g)、47mm/チューブラーが1340g(F:580g、R:760g)、47mm/TLRが1550g(F:680g、R:870g)だ。
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コリマ 32mm MCC WS+ DX (チューブラー)
リム高:32mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1295g(F:550g、R:745g)
税抜価格:203,000円(フロント)、225,000円(リア)
コリマ 32mm MCC WS+ DX (TLRチューブレスレディ)
リム高:32mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1425g(F:615g、R:810g)
税抜価格:224,000円(フロント)、242,000円(リア)
コリマ 47mm MCC WS+ DX (チューブラー)
リム高:47mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1340g(F:580g、R:760g)
税抜価格:208,000円(フロント)、225,000円(リア)
コリマ 47mm MCC WS+ DX (TLRチューブレスレディ)
リム高:47mm
リム幅:26mm
ディスクブレーキタイプ:シマノ センターロック
スルーアクスル:12x100mm(フロント)、12x142mm(リア)
重量:1550g(F:680g、R:870g)
税抜価格:228,000円(フロント)、246,000円(リア)
セラミックスピードベアリングアップグレード
フロントホイール:15,000円
リアホイール:30,000円
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