デローザやアルゴン18などを取り扱う日直商会が、ディーラー向け展示会を開催。今回は車体ではなく、スコープやミシュランなどパーツ類とスポーツフル秋冬モデルが中心に紹介された。シリカからはチタン製のストローが登場している。
ミシュラン POWERシリーズがモデルチェンジ TLRや軽量レースクリンチャーモデルが登場
ミシュランから遂にチューブレスレディタイヤが登場する
TLRの裏地は独特な模様が描かれている
久々にカラータイヤを復活させるミシュラン
シーズンインのために用意しておきたいアイテムの1つはタイヤだろう。日直商会が取り扱うミシュランのコアプロダクトである「Power(パワー)」がフルモデルチェンジを果たす。2016年にPROシリーズから進化を遂げたミシュランのフラッグシップシリーズは、3年の時を経てコンパウンド、ビードなどの素材からラインアップに至るまで総刷新される。
新型Powerの製品展開について大きなトピックは、シリーズ初のチューブレスレディ(TLR)モデルが登場したこと。また、クリンチャータイプのラインアップも整理され、POWER ROAD、POWER ROAD TIME TRIAL、POWER ALL SEASONという3種類となり、TLRと合わせ計4種類が展開される。
テクノロジー面ではコンパウンドが進化。オールラウンドモデル「POWER ROAD」とそのチューブレスレディモデルである「POWER ROAD TLR」では、従来より転がり抵抗、耐久性、グリップ力がアップデートされた"X-RACE"コンパウンドが採用されている。加えて、トレッドサイドに浅めのグルーブを設けることで、コーナリング時の安定性向上を狙っていることがポイントだ。
転がり抵抗の低減を追求したTIME TRIALモデルが登場
チューブレスレディは120tpiのケーシングを4層に重ね、空気保持層を追加する堅牢な作りとなっている。チューブレスレディはクリンチャーよりも転がり抵抗に優れること。加えて低圧に設定しても転がり抵抗が犠牲になりにくく、低圧のコンフォートな乗り味を楽しめる。日直商会が取り扱うスコープのホイールでは簡単に取り付けられ、カンパニョーロではやや固く感じたという。
対してクリンチャーの「POWER ROAD」は120tpiのケーシングを3層とし、トレッド下にARAMID PROTEK+という耐パンク層を設けることで軽さや耐パンク性能のバランスを整えている。オールラウンドに進化したPOWER ROADだが、注目すべき点は性能だけではない。久々にブルーサイドとレッドサイドのカラータイヤが用意されている点も見逃せない。ミシュランと言えばカラータイヤ。そんな懐かしさをも感じさせるタイヤに仕上げられている。
POWER ROADには「TIME TRIAL」という転がり抵抗を徹底的に低減するモデルが用意された。"RACE-2"という低転がり抵抗にフォーカスしたコンパウンドを使用し、軽くしなやかな180tpi×3のケーシングを採用する。耐パンク層などは搭載されず、タイムトライアルやヒルクライムレースにうってつけのタイヤに仕上げられている。23Cで180g、25Cで190gだ。
スコープサイクリングのデカールオプションがサービスイン
スコープがロゴデカールのオプションサービスを開始する
昨年、日本に上陸したオランダのカーボンホイールブランド「SCOPE(スコープ)」。チューブレス仕様のみの展開という割り切ったラインアップ、ロード用とMTB用含め全てのモデルが18万円(税抜)という明瞭な価格設定が目立つ新進気鋭だ。
リムは全てエアロダイナミクスを考慮して作られており、本国サイトで実験結果を公表。ハブについてもスウェーデンの総合機械メーカーでありベアリングの大手「SKF」社と作り上げた物を採用している。「NO EXCUSE」というスローガンの通り、妥協の無いハイパフォーマンスのホイールをリリースしていることもスコープの特徴である。
そんなスコープからデカールオプションの提案がアナウンスされた。リムに貼られた「SCOPE」の文字を後付のデカールでカラーコーディネートが行えるようになる。単色のカラー10種類と、その10種類のグラデーションバージョンが揃えられており、ユーザーは計20種類ものの中から選ぶことが可能だ。
見る角度によって発色が異なるグラデーションカラー
ビアンキのチェレステカラーにマッチするオプションデカールも用意されている
ホイールと同時にオーダーすると工場にてデカールが貼り付けられてから出荷される。デカール単体でのオーダーもできるため、既にスコープユーザーの方でも色遊びを行える。その場合はショップもしくは個人で貼り付け作業を行うことになる。通常は白か黒ロゴのホイールでカラーコーディネートを行えば、自転車に自分のカラーをつけることができるだろう。デカールは12,000円(税抜)だ。
また、東京会場の展示会では、今季スコープのホイールを使用する"さいたまディレーブ"の小野康太郎選手が来場し、トークショーを行った。昨シーズンまでイタリアでレース活動を行っていたこともあり、久々に日本でのレース活動になることなど自己紹介や、ホイールのインプレッションなどを語った。ディレーブが使用するホイールはビアンキのバイクカラーに合わせてチェレステのオプションデカールが貼られている。
昨年までイタリアで活動していた小野康太郎選手がトークショーを行った
スコープのO2はフックレスのXCホイールだ
ロゴデカールだけではなく、モデル名のステッカーチューンできる
デカールは計20種類も用意されている
スポーツフルが2020年秋冬モデルを発表
スポーツフルは今年の秋冬モデルのお披露目がメインの内容。アジア・パシフィックエリアのマネージャーを務めるデイビッド・ジョンソンさんも来場し、おすすめのプロダクトを説明してくれた。スポーツフルはボーラ・ハンスグローエに供給するプロスペックの「BODY FIT」から、グラベルライドやロングライドなどにマッチする「GIARA」まで幅広く展開するイタリアのアパレルブランドだ。
シンプルなデザインがスポーツフルの特徴だ
BODY FIT PRO JACKETはペテル・サガンやダニエル・オスらプロ選手が冬場のトレーニングで着用するモデル。タイトフィットに仕立て上げ、強度を上げたライドでも快適さを感じられるように作られているという。冬場も本格的にトレーニングを行いたいロードレーサーにはおすすめ。
TEMPOは気温が8℃程度の冬場のライドにピッタリなジャケット。前面にゴア社のInfiniumというWindstopperの後継素材を使用し冷風の侵入をシャットアウトしつつ、背面は汗が逃げる素材を採用することで快適性を確保したモデルだ。ベースレイヤーとの組み合わせを考慮すれば、都市圏のライダーの場合、ウィンターシーズンを通して活躍してくれそうだ。
スポーツフルは素材の切り返しなどでデザインにアクセントを加えている
通気性を獲得するための素材の切り替えだが、デザイン性を加えている
スポーツフルのデイビッド・ジョンソンさんがスポーツフルの2020AWを紹介する
よく見るとプリントではないデザインが加えられている。
デイビッドさんは「ヨーロッパとアメリカで盛り上がっているのはGIARAシリーズです。グラベルという意味があるようにグラベルライドを楽しむサイクリストがGIARAを選んでいます」という。GIARAはシリーズ通して、ウェアに設けられるポケットの数とリフレクターの数が多いことが特徴。ウェアを着るだけで行動時間や携行品の幅を広げられる万能さが魅力だ。
スポーツフルは生地自体にエンボス加工のような凹凸でデザインを描くウェアや、生地の切り返し部分を工夫することでデザイン面の特徴を設けている。同じ会社であるカステリがシリアスレーサーをターゲットにするのに対し、スポーツフルは自転車を楽しみたい人々にマッチするブランドだ。今回発表されたのはワンシーズンまたげ、今秋に展開が始まるものばかり、次のAWシーズンが待ち遠しくなってしまった。
シリカの新製品は、チタン製のストロー
シリカからチタン製のストローをリリースする
チタンチューブを使用するボトルケージ
シリカと言えばレンチセットがお馴染み
シリカのラインアップには中空チタンチューブを使用したボトルケージが存在する。1本のチューブを曲げて作り上げるのだが、その際にチタンチューブの余りが生まれてしまう。その端材を利用したストローが販売されることに。金色、水色、紺色が通常カラー、レインボーのスペシャルカラーも用意されている。
通常カラーは2本セットで3,600円(税抜)。桁を間違えているのではないかと二度見した読者もいるだろう。これは間違いではない。超高級ストローだ。セブンイレブンやスタバからプラ製ストローが消えた今、繰り返し使用できるストローは十分使い所はあるはずと自分を説得し、友だちに自慢するためだけに購入したい伊達と酔狂のプロダクトだ。
オフロードに力を入れ始めているカスクのアイウェアブランド「KOO」もゴーグルをリリースする
Californiaというカジュアルなサングラスも用意される
さいたまディレーブはカスクのヘルメットも使用する
日直商会オリジナルのソックスが誕生する
セッレイタリアはSLR BOOSTシリーズが注目だ
チャレンジャーはパッケージの切れ端を落とすことの無いパッケージを開発した
マヨネーズやケチャップなどでお馴染みのパッケージに入れられるエナジージェルが登場
ライド後のおやつにピッタリなプロテインバーが登場。非常に美味しいので是非試して欲しい
エネ餅は定番フレーバーに加えて、甘酒フレーバーが登場する
マグオンはバナナ味をリリース。リキッドタイプではなく、ゼリータイプとされ食感が豊かになった。これも美味しい
カンパニョーロのニュープロダクトはBORA WTO 33
text&photo:Gakuto Fujiwara
ミシュラン POWERシリーズがモデルチェンジ TLRや軽量レースクリンチャーモデルが登場



シーズンインのために用意しておきたいアイテムの1つはタイヤだろう。日直商会が取り扱うミシュランのコアプロダクトである「Power(パワー)」がフルモデルチェンジを果たす。2016年にPROシリーズから進化を遂げたミシュランのフラッグシップシリーズは、3年の時を経てコンパウンド、ビードなどの素材からラインアップに至るまで総刷新される。
新型Powerの製品展開について大きなトピックは、シリーズ初のチューブレスレディ(TLR)モデルが登場したこと。また、クリンチャータイプのラインアップも整理され、POWER ROAD、POWER ROAD TIME TRIAL、POWER ALL SEASONという3種類となり、TLRと合わせ計4種類が展開される。
テクノロジー面ではコンパウンドが進化。オールラウンドモデル「POWER ROAD」とそのチューブレスレディモデルである「POWER ROAD TLR」では、従来より転がり抵抗、耐久性、グリップ力がアップデートされた"X-RACE"コンパウンドが採用されている。加えて、トレッドサイドに浅めのグルーブを設けることで、コーナリング時の安定性向上を狙っていることがポイントだ。

チューブレスレディは120tpiのケーシングを4層に重ね、空気保持層を追加する堅牢な作りとなっている。チューブレスレディはクリンチャーよりも転がり抵抗に優れること。加えて低圧に設定しても転がり抵抗が犠牲になりにくく、低圧のコンフォートな乗り味を楽しめる。日直商会が取り扱うスコープのホイールでは簡単に取り付けられ、カンパニョーロではやや固く感じたという。
対してクリンチャーの「POWER ROAD」は120tpiのケーシングを3層とし、トレッド下にARAMID PROTEK+という耐パンク層を設けることで軽さや耐パンク性能のバランスを整えている。オールラウンドに進化したPOWER ROADだが、注目すべき点は性能だけではない。久々にブルーサイドとレッドサイドのカラータイヤが用意されている点も見逃せない。ミシュランと言えばカラータイヤ。そんな懐かしさをも感じさせるタイヤに仕上げられている。
POWER ROADには「TIME TRIAL」という転がり抵抗を徹底的に低減するモデルが用意された。"RACE-2"という低転がり抵抗にフォーカスしたコンパウンドを使用し、軽くしなやかな180tpi×3のケーシングを採用する。耐パンク層などは搭載されず、タイムトライアルやヒルクライムレースにうってつけのタイヤに仕上げられている。23Cで180g、25Cで190gだ。
スコープサイクリングのデカールオプションがサービスイン

昨年、日本に上陸したオランダのカーボンホイールブランド「SCOPE(スコープ)」。チューブレス仕様のみの展開という割り切ったラインアップ、ロード用とMTB用含め全てのモデルが18万円(税抜)という明瞭な価格設定が目立つ新進気鋭だ。
リムは全てエアロダイナミクスを考慮して作られており、本国サイトで実験結果を公表。ハブについてもスウェーデンの総合機械メーカーでありベアリングの大手「SKF」社と作り上げた物を採用している。「NO EXCUSE」というスローガンの通り、妥協の無いハイパフォーマンスのホイールをリリースしていることもスコープの特徴である。
そんなスコープからデカールオプションの提案がアナウンスされた。リムに貼られた「SCOPE」の文字を後付のデカールでカラーコーディネートが行えるようになる。単色のカラー10種類と、その10種類のグラデーションバージョンが揃えられており、ユーザーは計20種類ものの中から選ぶことが可能だ。


ホイールと同時にオーダーすると工場にてデカールが貼り付けられてから出荷される。デカール単体でのオーダーもできるため、既にスコープユーザーの方でも色遊びを行える。その場合はショップもしくは個人で貼り付け作業を行うことになる。通常は白か黒ロゴのホイールでカラーコーディネートを行えば、自転車に自分のカラーをつけることができるだろう。デカールは12,000円(税抜)だ。
また、東京会場の展示会では、今季スコープのホイールを使用する"さいたまディレーブ"の小野康太郎選手が来場し、トークショーを行った。昨シーズンまでイタリアでレース活動を行っていたこともあり、久々に日本でのレース活動になることなど自己紹介や、ホイールのインプレッションなどを語った。ディレーブが使用するホイールはビアンキのバイクカラーに合わせてチェレステのオプションデカールが貼られている。




スポーツフルが2020年秋冬モデルを発表
スポーツフルは今年の秋冬モデルのお披露目がメインの内容。アジア・パシフィックエリアのマネージャーを務めるデイビッド・ジョンソンさんも来場し、おすすめのプロダクトを説明してくれた。スポーツフルはボーラ・ハンスグローエに供給するプロスペックの「BODY FIT」から、グラベルライドやロングライドなどにマッチする「GIARA」まで幅広く展開するイタリアのアパレルブランドだ。

BODY FIT PRO JACKETはペテル・サガンやダニエル・オスらプロ選手が冬場のトレーニングで着用するモデル。タイトフィットに仕立て上げ、強度を上げたライドでも快適さを感じられるように作られているという。冬場も本格的にトレーニングを行いたいロードレーサーにはおすすめ。
TEMPOは気温が8℃程度の冬場のライドにピッタリなジャケット。前面にゴア社のInfiniumというWindstopperの後継素材を使用し冷風の侵入をシャットアウトしつつ、背面は汗が逃げる素材を採用することで快適性を確保したモデルだ。ベースレイヤーとの組み合わせを考慮すれば、都市圏のライダーの場合、ウィンターシーズンを通して活躍してくれそうだ。




デイビッドさんは「ヨーロッパとアメリカで盛り上がっているのはGIARAシリーズです。グラベルという意味があるようにグラベルライドを楽しむサイクリストがGIARAを選んでいます」という。GIARAはシリーズ通して、ウェアに設けられるポケットの数とリフレクターの数が多いことが特徴。ウェアを着るだけで行動時間や携行品の幅を広げられる万能さが魅力だ。
スポーツフルは生地自体にエンボス加工のような凹凸でデザインを描くウェアや、生地の切り返し部分を工夫することでデザイン面の特徴を設けている。同じ会社であるカステリがシリアスレーサーをターゲットにするのに対し、スポーツフルは自転車を楽しみたい人々にマッチするブランドだ。今回発表されたのはワンシーズンまたげ、今秋に展開が始まるものばかり、次のAWシーズンが待ち遠しくなってしまった。
シリカの新製品は、チタン製のストロー



シリカのラインアップには中空チタンチューブを使用したボトルケージが存在する。1本のチューブを曲げて作り上げるのだが、その際にチタンチューブの余りが生まれてしまう。その端材を利用したストローが販売されることに。金色、水色、紺色が通常カラー、レインボーのスペシャルカラーも用意されている。
通常カラーは2本セットで3,600円(税抜)。桁を間違えているのではないかと二度見した読者もいるだろう。これは間違いではない。超高級ストローだ。セブンイレブンやスタバからプラ製ストローが消えた今、繰り返し使用できるストローは十分使い所はあるはずと自分を説得し、友だちに自慢するためだけに購入したい伊達と酔狂のプロダクトだ。











text&photo:Gakuto Fujiwara
リンク
Amazon.co.jp