2019/11/17(日) - 12:13
日本オリジナルモデルとして登場したウィリエールの新作スチールバイク「GASTALDELLO Fillet」。滑らかなフィレット仕上げ、オーバーサイズのチュービング、フルカーボンフォークを採用しクラシカル過ぎない現代的なスタイルと走りを獲得したこだわりの1台に仕上がる。
1906年に創業したイタリアの老舗バイクブランドとして、長きに渡りトップレースシーンで輝きを放ち続けているウィリエール・トリエスティーナ。マルコ・パンターニを始め往年の名選手たちの走りを支えてきたレーシングブランドであり、現在はプロコンチネンタルチームのトタル・ディレクトエネルジーをサポート。近年はE-ロードバイクの開発にも力を入れており、歴史に裏付けられた技術力の高さを世界にアピールしている。
そんなレーシング色の強いウィリエールだが、今回新作としてラインアップに加わったはスチールバイクの「GASTALDELLO(ガスタルデッロ)」。ウィリエール経営陣の一人ミケーレ・ガスタルデッロ氏と、各種チューブを手掛けるコロンバス社の副社長を務めるアンジェロ・カッチャ氏の発案で2016年に開発がスタートした日本オリジナルモデルだ。
ウィリエールオーナーのファミリーネームを冠するだけに、納得のいくスタイルや性能に至るまで約2年半もの歳月を費やしたこだわりの1台に仕上がる。チューブの内側からロウ付けして溶接するインターナルブレージング仕様と、さらに溶接部の表面にロウを盛り付け削ることで滑らかな仕上げとし、見た目の美しさを追求したフィレットブレージング仕様の2タイプがラインアップする。
今回インプレッションしたのはフィレット仕上げのモデルで、スチールバイクながらラグレスでモダンなルックスが特徴的だ。メタリックに輝くクロームオレンジロゴが目を引く、ウィリエールを象徴するラマートカラーの差し色も高級感を演出している。
フレームはコロンバスのクロモリチューブ「CROMOR」を使用し、やや径の大きいオーバーサイズチューブを選択することで現代的なスタイルを獲得。フルカーボンのフォークもモダンな雰囲気を強めてくれるとともに、軽量化や走行性能の強化に寄与している。カーボンコラムを採用することもあり、ステムもクラシカルなスレッドではなく、今風なアヘッドタイプで幅広いパーツ選択が可能だ。
スチールフレームらしく、ヘッドセットはインテグラルタイプではなく、ベアリングカップがヘッドチューブの外側にくるトラディショナルな規格となる。小さな部分ではあるが、こだわりを表現できるパーツでもあり、ユーザーがカスタムできる領域を大きく残すための設計でもある。また、ジオメトリーは既存のレーシングモデルをベースに調整されており、スチールバイクでも軽快な走行感となるよう工夫されている。
ノーマルキャリパーのリムブレーキ仕様で、シートポストはオーソドックスな丸形、シフト/ブレーキワイヤーも外装式でパーツ交換やメンテナンスもしやすい設計だ。フレームセットが19万円(税抜)、シマノULTEGRA完成車が31万円(税抜)で販売される。
― 編集部インプレッション
往年の自転車ファンや細身のルックスを好むライダーからは根強い人気のあるスチールバイク。最新のテクノロジーをふんだんに盛り込んだカーボンバイクと比較すれば重量や剛性、快適性、反応性など劣るところは少なくないが、それでもこの”味”のある走りを楽しむための趣味の1台としてスチールにたどり着く人が多いこともまた事実である。
GASTALDELLO Filletは試乗車の仕様で重量約8.3kgと、エントリーカーボンロードにも負けず劣らずの軽さに仕上がっており、漕ぎ出しなどはかなり軽快な印象。パワーをかけたときの加速や反応性に優れるわけではないが、いつまでも乗っていたくなるような足当たりの良さがあり、競い合うような走りをしなければむしろラグジュアリー感が漂う乗り味だと感じられた。
カーボンフォークの恩恵なのか、ラグドでクロモリフォークを合わせたオールドスタイルのスチールよりはレーシーな走りを見せてくれ、長時間のヒルクライムでもない限りダルさや重さはあまり気にならない点には驚かされた。一方、フレームが振動吸収してくれる印象は薄めなので、快適性を向上させるチューブレスタイヤはぜひ合わせたいところ。
しなりが推進力に変わる感覚が気持ちいい。がむしゃらにスピードを突き詰める走り方ではなく、バイクを走らせている感触を味わいながらサイクリングやロングライドを楽しみたい1台だ。速く走ることだけが全てじゃないと改めて気付かされるのはスチールバイクの良いところで、カーボンバイクを一通り楽しんだベテランライダーや、クロモリで自身のスタイルを演出したいサイクリスト、フラッグシップ以外のセカンドバイクを探しているウィリエールファンなどにぜひ乗って欲しい。
ウィリエール GASTALDELLO Fillet
フレーム:コロンバスCROMOR
サイズ:XXS、XS、S、M、L
カラー:マットブラック/ラマート
価格:
シマノULTEGRA+RS300ホイール完成車 310,000円(税抜)
フレームセット 190,000円(税抜)
インターナルブレージング仕様の兄弟機「GASTALDELLO Internal」も展開
ウィリエール GASTALDELLO Internal
フレーム:コロンバスCROMOR
サイズ:XXS、XS、S、M、L
カラー:ネイビー
価格:
シマノ105+RS100ホイール完成車 240,000円(税抜)
フレームセット 160,000円(税抜)
text:Yuto.Murata
photo:Makoto.AYANO
1906年に創業したイタリアの老舗バイクブランドとして、長きに渡りトップレースシーンで輝きを放ち続けているウィリエール・トリエスティーナ。マルコ・パンターニを始め往年の名選手たちの走りを支えてきたレーシングブランドであり、現在はプロコンチネンタルチームのトタル・ディレクトエネルジーをサポート。近年はE-ロードバイクの開発にも力を入れており、歴史に裏付けられた技術力の高さを世界にアピールしている。
そんなレーシング色の強いウィリエールだが、今回新作としてラインアップに加わったはスチールバイクの「GASTALDELLO(ガスタルデッロ)」。ウィリエール経営陣の一人ミケーレ・ガスタルデッロ氏と、各種チューブを手掛けるコロンバス社の副社長を務めるアンジェロ・カッチャ氏の発案で2016年に開発がスタートした日本オリジナルモデルだ。
ウィリエールオーナーのファミリーネームを冠するだけに、納得のいくスタイルや性能に至るまで約2年半もの歳月を費やしたこだわりの1台に仕上がる。チューブの内側からロウ付けして溶接するインターナルブレージング仕様と、さらに溶接部の表面にロウを盛り付け削ることで滑らかな仕上げとし、見た目の美しさを追求したフィレットブレージング仕様の2タイプがラインアップする。
今回インプレッションしたのはフィレット仕上げのモデルで、スチールバイクながらラグレスでモダンなルックスが特徴的だ。メタリックに輝くクロームオレンジロゴが目を引く、ウィリエールを象徴するラマートカラーの差し色も高級感を演出している。
フレームはコロンバスのクロモリチューブ「CROMOR」を使用し、やや径の大きいオーバーサイズチューブを選択することで現代的なスタイルを獲得。フルカーボンのフォークもモダンな雰囲気を強めてくれるとともに、軽量化や走行性能の強化に寄与している。カーボンコラムを採用することもあり、ステムもクラシカルなスレッドではなく、今風なアヘッドタイプで幅広いパーツ選択が可能だ。
スチールフレームらしく、ヘッドセットはインテグラルタイプではなく、ベアリングカップがヘッドチューブの外側にくるトラディショナルな規格となる。小さな部分ではあるが、こだわりを表現できるパーツでもあり、ユーザーがカスタムできる領域を大きく残すための設計でもある。また、ジオメトリーは既存のレーシングモデルをベースに調整されており、スチールバイクでも軽快な走行感となるよう工夫されている。
ノーマルキャリパーのリムブレーキ仕様で、シートポストはオーソドックスな丸形、シフト/ブレーキワイヤーも外装式でパーツ交換やメンテナンスもしやすい設計だ。フレームセットが19万円(税抜)、シマノULTEGRA完成車が31万円(税抜)で販売される。
― 編集部インプレッション
往年の自転車ファンや細身のルックスを好むライダーからは根強い人気のあるスチールバイク。最新のテクノロジーをふんだんに盛り込んだカーボンバイクと比較すれば重量や剛性、快適性、反応性など劣るところは少なくないが、それでもこの”味”のある走りを楽しむための趣味の1台としてスチールにたどり着く人が多いこともまた事実である。
GASTALDELLO Filletは試乗車の仕様で重量約8.3kgと、エントリーカーボンロードにも負けず劣らずの軽さに仕上がっており、漕ぎ出しなどはかなり軽快な印象。パワーをかけたときの加速や反応性に優れるわけではないが、いつまでも乗っていたくなるような足当たりの良さがあり、競い合うような走りをしなければむしろラグジュアリー感が漂う乗り味だと感じられた。
カーボンフォークの恩恵なのか、ラグドでクロモリフォークを合わせたオールドスタイルのスチールよりはレーシーな走りを見せてくれ、長時間のヒルクライムでもない限りダルさや重さはあまり気にならない点には驚かされた。一方、フレームが振動吸収してくれる印象は薄めなので、快適性を向上させるチューブレスタイヤはぜひ合わせたいところ。
しなりが推進力に変わる感覚が気持ちいい。がむしゃらにスピードを突き詰める走り方ではなく、バイクを走らせている感触を味わいながらサイクリングやロングライドを楽しみたい1台だ。速く走ることだけが全てじゃないと改めて気付かされるのはスチールバイクの良いところで、カーボンバイクを一通り楽しんだベテランライダーや、クロモリで自身のスタイルを演出したいサイクリスト、フラッグシップ以外のセカンドバイクを探しているウィリエールファンなどにぜひ乗って欲しい。
ウィリエール GASTALDELLO Fillet
フレーム:コロンバスCROMOR
サイズ:XXS、XS、S、M、L
カラー:マットブラック/ラマート
価格:
シマノULTEGRA+RS300ホイール完成車 310,000円(税抜)
フレームセット 190,000円(税抜)
インターナルブレージング仕様の兄弟機「GASTALDELLO Internal」も展開
ウィリエール GASTALDELLO Internal
フレーム:コロンバスCROMOR
サイズ:XXS、XS、S、M、L
カラー:ネイビー
価格:
シマノ105+RS100ホイール完成車 240,000円(税抜)
フレームセット 160,000円(税抜)
text:Yuto.Murata
photo:Makoto.AYANO
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