2019/10/08(火) - 19:32
世界屈指のトッププロが本番を見据え集ったMTB五輪プレ大会。本記事では上位に走った選手や、注目選手のバイクにフォーカス。男子レースで圧勝した世界王者ニノ・シューター(スイス)や、2位ヴィクトール・コレツキー(フランス)らのバイクを取り上げます。
ニノ・シューター(スイス):スコット SPARK RC 900
クロスカントリー界の絶対王者であり、プレ五輪男子レースでも力とスキルを見せつけたニノ・シューター(スイス)。バイクはスコットオリジナルのTwinLocサスペンションシステムを搭載した「SPARK RC 900」で、ロックショックスのSID Ultimate Carbon RLC3フォーク(前)は110mmトラベル、NUDE RLC3(後)は120mmトラベルだ。
シューターと、普段スコット・スラムのチームメイトであるケイト・コートニー(アメリカ)は今シーズン中盤からクランクやブレーキキャリパー、ハンドルなども含めてマッチペイントされたカスタムバイクを使用していたが、今回はイエローベースのチームエディションを持ち込んでいた。バイクの随所に輝くレインボーは世界王者の証だ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、クォークの専用パワーメーターをセット。削り出し加工の痕が見えるチェーンリングの歯数は36Tで、カセットは10-50T。シューターはほとんどドロッパーポストを使っておらず、世界選手権優勝時もシンクロスのスタンダード品を使用していた。
ホイールはDTスイスのXRC 1200 SPLINEで、29x2.40のマキシスREKON RACEタイヤを組み合わせる。ハンドルはスコット傘下のシンクロスがリリースするステム一体式のFraser LC SLで、-30°のカスタムメイド品。シートポストと同じくイエローロゴが入る。ペダルはリッチーのWCS XCで、これはトーマス・フリシュクネヒト(現役時代にリッチーのフレームで勝利を量産した)がスコット・スラムのチーム監督を務めているためだと思われる。
ヴィクトール・コレツキー(フランス):オルベア OIZ
シューターのアタックに食らいつき、2位銀メダルを獲得したフランス王者ヴィクトール・コレツキーが駆るのはオルベアのフルサスモデル「OIZ」。フォークはフォックスの32 Float SC Factoryで、ショックはオルベア独自のケーブルルーティング「i-Line」に対応したDPS Factory。前後ともトラベル量は100mmだ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle(機械式)だが、女子レースで7位に入ったアニー・ラスト(イギリス)らと共に所属する「チームKMC・イコイ・オルベア(2017年に山本幸平が所属していた)」はKMCのチェーンとFSAのパワーメーター搭載クランクセット「POWERBOX MTB CARBON」を組み合わせる。POWERBOX専用チェーンリングの歯数は34Tだった。
足回りはマヴィックのプロトと思われるカーボンホイール(リムのカーボン地がCROSSMAXと異なる)に、ミシュランのJETというフランス色濃い組み合わせ。ステムやハンドル、シートポストはFSAのK-FOECEシリーズで、ドロッパーポストは使用していない。ブレーキレバーのクランプはカーボン地が露出した軽量パーツで、コンピュータはガーミンのEDGE520。サドルはプロロゴのDIMENTION、ペダルはルックのX-TRACK RACE CARBON。
シーナ・フライ(スイス)&アン・テルプストラ(オランダ):ゴースト Lector XC(テストモデル)
女子レースで2位と3位を獲得したシーナ・フライ(スイス)とアン・テルプストラ(オランダ)は共に、普段はゴーストファクトリーレーシングのメンバーとして走るチームメイト。ゴーストはラピエールなどと共にオランダのアクセルグループに所属するドイツのオフロードブランドで、今回は2人共にフルサスではなく、Lector XCの次世代モデルと思われるハードテールバイクで表彰台を射止めた。
迷彩模様が目を引くフレームのリアバックは大きく湾曲したデザインで、フルサス全盛の現代XC界に一石を投じている。電動ドロッパーシートポスト(ロックショックスのReverb AXS)をセットしているのは2名に共通する部分だ。コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、2名共チェーンリングは32T。フォークはスラム傘下のロックショックス SID Ultimate 100mm。
ドイツの軽量カーボンパーツブランドの製品を多数使用していることが特徴で、例えばチューンのステム(Geiles Teil 4.0)やハブ(Princess)、バイクアヘッドのカーボンリム(28mm)やハンドルバー(the Flatbar)などマニアックなパーツ構成が目立つ。タイヤは「TEST PILOT」のロゴが入る、マキシスのASPENと思われるもの。
その他サドルはセッライタリアのSLR Teamで、ペダルはクランクブラザースのEggbeater 11。サイクルコンピュータはシグマの ROX 12.0 SPORT。
ステファン・テンピエール(フランス):ビアンキ METHANOL CV FS
2019年の世界選手権で3位銅メダルを獲得したステファン・テンピエール(フランス)が駆るのは、ビアンキのフルサスモデル「METHANOL CV FS」。ビアンキのファクトリーチームだけに、フォックスの前後サスペンションやフィジークのサドルなども全てチェレステに彩られている。
スラムのXX1 Eagle(機械式)を搭載し、FSAのK-FORCE LIGHTクランクを組み合わせる。チェーンリングは36T。パワーメーターやドロッパーポストは使用していなかった。
ホイールはクランクブラザースのSYNTHESIS XCT 11ホイール(国内価格43万円)と、ケンダのBooster Proタイヤを組み合わせている。ペダルはクランクブラザースのCANDY 11、ハンドル周りやシートポストはFSAのK-FORCE LIGHTシリーズ。
text:So.Isobe
ニノ・シューター(スイス):スコット SPARK RC 900
クロスカントリー界の絶対王者であり、プレ五輪男子レースでも力とスキルを見せつけたニノ・シューター(スイス)。バイクはスコットオリジナルのTwinLocサスペンションシステムを搭載した「SPARK RC 900」で、ロックショックスのSID Ultimate Carbon RLC3フォーク(前)は110mmトラベル、NUDE RLC3(後)は120mmトラベルだ。
シューターと、普段スコット・スラムのチームメイトであるケイト・コートニー(アメリカ)は今シーズン中盤からクランクやブレーキキャリパー、ハンドルなども含めてマッチペイントされたカスタムバイクを使用していたが、今回はイエローベースのチームエディションを持ち込んでいた。バイクの随所に輝くレインボーは世界王者の証だ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、クォークの専用パワーメーターをセット。削り出し加工の痕が見えるチェーンリングの歯数は36Tで、カセットは10-50T。シューターはほとんどドロッパーポストを使っておらず、世界選手権優勝時もシンクロスのスタンダード品を使用していた。
ホイールはDTスイスのXRC 1200 SPLINEで、29x2.40のマキシスREKON RACEタイヤを組み合わせる。ハンドルはスコット傘下のシンクロスがリリースするステム一体式のFraser LC SLで、-30°のカスタムメイド品。シートポストと同じくイエローロゴが入る。ペダルはリッチーのWCS XCで、これはトーマス・フリシュクネヒト(現役時代にリッチーのフレームで勝利を量産した)がスコット・スラムのチーム監督を務めているためだと思われる。
ヴィクトール・コレツキー(フランス):オルベア OIZ
シューターのアタックに食らいつき、2位銀メダルを獲得したフランス王者ヴィクトール・コレツキーが駆るのはオルベアのフルサスモデル「OIZ」。フォークはフォックスの32 Float SC Factoryで、ショックはオルベア独自のケーブルルーティング「i-Line」に対応したDPS Factory。前後ともトラベル量は100mmだ。
コンポーネントはスラムのXX1 Eagle(機械式)だが、女子レースで7位に入ったアニー・ラスト(イギリス)らと共に所属する「チームKMC・イコイ・オルベア(2017年に山本幸平が所属していた)」はKMCのチェーンとFSAのパワーメーター搭載クランクセット「POWERBOX MTB CARBON」を組み合わせる。POWERBOX専用チェーンリングの歯数は34Tだった。
足回りはマヴィックのプロトと思われるカーボンホイール(リムのカーボン地がCROSSMAXと異なる)に、ミシュランのJETというフランス色濃い組み合わせ。ステムやハンドル、シートポストはFSAのK-FOECEシリーズで、ドロッパーポストは使用していない。ブレーキレバーのクランプはカーボン地が露出した軽量パーツで、コンピュータはガーミンのEDGE520。サドルはプロロゴのDIMENTION、ペダルはルックのX-TRACK RACE CARBON。
シーナ・フライ(スイス)&アン・テルプストラ(オランダ):ゴースト Lector XC(テストモデル)
女子レースで2位と3位を獲得したシーナ・フライ(スイス)とアン・テルプストラ(オランダ)は共に、普段はゴーストファクトリーレーシングのメンバーとして走るチームメイト。ゴーストはラピエールなどと共にオランダのアクセルグループに所属するドイツのオフロードブランドで、今回は2人共にフルサスではなく、Lector XCの次世代モデルと思われるハードテールバイクで表彰台を射止めた。
迷彩模様が目を引くフレームのリアバックは大きく湾曲したデザインで、フルサス全盛の現代XC界に一石を投じている。電動ドロッパーシートポスト(ロックショックスのReverb AXS)をセットしているのは2名に共通する部分だ。コンポーネントはスラムのXX1 Eagle AXSで、2名共チェーンリングは32T。フォークはスラム傘下のロックショックス SID Ultimate 100mm。
ドイツの軽量カーボンパーツブランドの製品を多数使用していることが特徴で、例えばチューンのステム(Geiles Teil 4.0)やハブ(Princess)、バイクアヘッドのカーボンリム(28mm)やハンドルバー(the Flatbar)などマニアックなパーツ構成が目立つ。タイヤは「TEST PILOT」のロゴが入る、マキシスのASPENと思われるもの。
その他サドルはセッライタリアのSLR Teamで、ペダルはクランクブラザースのEggbeater 11。サイクルコンピュータはシグマの ROX 12.0 SPORT。
ステファン・テンピエール(フランス):ビアンキ METHANOL CV FS
2019年の世界選手権で3位銅メダルを獲得したステファン・テンピエール(フランス)が駆るのは、ビアンキのフルサスモデル「METHANOL CV FS」。ビアンキのファクトリーチームだけに、フォックスの前後サスペンションやフィジークのサドルなども全てチェレステに彩られている。
スラムのXX1 Eagle(機械式)を搭載し、FSAのK-FORCE LIGHTクランクを組み合わせる。チェーンリングは36T。パワーメーターやドロッパーポストは使用していなかった。
ホイールはクランクブラザースのSYNTHESIS XCT 11ホイール(国内価格43万円)と、ケンダのBooster Proタイヤを組み合わせている。ペダルはクランクブラザースのCANDY 11、ハンドル周りやシートポストはFSAのK-FORCE LIGHTシリーズ。
text:So.Isobe
Amazon.co.jp
(Stan'sNoTubes/スタンズノーチューブ)(自転車用メンテナンス用品)シーラント TIRE SEALANT RACE - QUART (32 FL OZ)
Stan'sNoTubes/スタンズノーチューブ