2010年4月16日付けのイタリア・ガゼッタ紙が伝えたところによると、38歳のジルベルト・シモーニ(イタリア)が、プロツアーチームのランプレ・ファルネーゼヴィーニと契約。4月20日に開幕するジロ・デル・トレンティーノに出場し、引退レースとして5月のジロ・デ・イタリアに出場する予定だ。

ジロ・デ・イタリアを最後に現役を引退するジルベルト・シモーニ(イタリア)ジロ・デ・イタリアを最後に現役を引退するジルベルト・シモーニ(イタリア) photo:Cor Vos8月25日に39回目の誕生日を迎えるシモーニが、古巣のランプレに合流する。2010年1月の時点でランプレへの移籍が濃厚であることをお伝えしたが、ガゼッタ紙によると、シモーニはこの度正式にランプレと契約を結んだ。

ガゼッタ紙によると、シモーニの契約は期限付きで、ランプレジャージのデビュー戦はイタリアで4月20日に開幕するジロ・デル・トレンティーノ。5月のジロ・デ・イタリアを最後に現役を引退する予定だ。

シモーニはこれまで14回ジロ・デ・イタリアに出場し、2001年と2003年に総合優勝。全てのグランツールでステージ優勝経験のある数少ない選手であり、2001年にはランプレジャージでジャパンカップを制している。昨年までディキジョヴァンニに所属していたが、今シーズンは所属チームが決まらずにいた。

シモーニは「まだ闘えると信じてトレーニングを続けて来た。ジロの前半は苦しむかも知れないけど、後半には調子が上がるはず。もう準備は出来ている。ずっとジロでキャリアを締めくくりたいと思っていたんだ」とガゼッタ紙の中でコメントしている。

シモーニは過去にもジュゼッペ・サロンニがチームマネージャーを務めるチームで走った経験がある。2000年から2001年までランプレ・ダイキンに所属し、ジロ初制覇を達成。2005年にもランプレ・カッフィータに所属していた。

サエコ時代の2004年には、チームメイトのダミアーノ・クネゴ(イタリア)にリーダーの座を奪われる事態が発生。シモーニは再びクネゴの同じチームでジロに出場することになるが、今では和解しており、シモーニ自身も「(クネゴと)何ら問題は無い」と語っている。

「ジロは“私の”レース。これが最後の出場になる」。シモーニは有終の美を飾ることが出来るだろうか。

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos