2019/05/28(火) - 12:13
チェコのノヴェ・メストで開催されたUCI MTBワールドカップ第2戦でマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が自身初のワールドカップ勝利。ドリームシーカーMTBレーシングチームの山本幸平は59位、北林力(U23)は120位だった。
ウインターシーズンはスキーリゾートとして、MTBファンにとっては2016年の世界選手権開催地として知られるチェコ、ノヴェームニェストで開催されたUCI MTBワールドカップ第2戦。1周3900m/獲得標高163mのコースは最大勾配39%を誇る「シマノ・エキスパートクライム」やジャンプを含む超高速の下りなど激しいアップダウンの連続で、今年はパンプトラックも組み込まれるなど変化が加えられた。
全日本王者の山本幸平(ドリームシーカーMTBレーシングチーム)を含む131名が出走した男子エリートレースでは、序盤から世界王者ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシング)とマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が抜け出す形に。全体のファステストラップを刻みながらランデブーを続ける二人に続いたのは地元チェコのオンドレイ・シンク(クロスレーシングチーム)。2017年をバーレーン・メリダで過ごした28歳は単独3位で粘り続けたものの、その差は最後まで縮まることはなかった。
昨年まで絶対的な力を誇ったシューターと、今年シクロクロスの世界王者に輝き、アムステルゴールドレース優勝など一気にスターダムに登りつめたファンデルポールの一騎打ちが動いたのは最終周回だった。登り区間で一気に仕掛け10秒を稼ぐと、更にリードを広げてフィニッシュラインに到達。MTBで東京五輪の金メダルを狙う24歳が、絶対王者を下して自身初のMTBワールドカップ優勝を成し遂げた。
「世界最高のMTBライダーを相手に勝てたので特に嬉しい。残り2周回で"あの登りで仕掛ける"と決めていたんだ」と言うファンデルポール。「初参戦してから今日まで2年。自分自身の中でワールドカップ勝利は最もチャレンジングなことの一つだった。オランダ人選手が勝ったのも暫く前のことだし誇りに思える」と加えた。
スタートラップを55位で回った山本幸平は最終的に59位でフィニッシュ。「ヨーロッパにきて時差にも体調が慣れ、ようやくワールドカップの流れを掴んできた」と語る。この後もヨーロッパのUCIレースを転戦する予定だと言う。
男子以上に激しい戦いとなったのが女子エリートレースだった。序盤から元世界王者ヨランダ・ネフ(スイス、トレックファクトリーレーシングXC)とアン・タウバー(オランダ、CST・サンド・バファンMTBレーシングチーム)が先頭グループを組んだが、3周目の登りでネフが失速。タウバーが独走体制を築き上げたものの、3番手グループから世界王者ケイト・コートニー(アメリカ、スコット・スラムMTBレーシング)が迫った。
昨年の世界選手権を思わせる追走を見せたコートニーと、逃げ続けるタウバー。しかし勝負所の登りでタウバーがパンクに見舞われたことで勝負あり。世界王者が先週の開幕戦から続くワールドカップ2連勝を挙げた。
ウインターシーズンはスキーリゾートとして、MTBファンにとっては2016年の世界選手権開催地として知られるチェコ、ノヴェームニェストで開催されたUCI MTBワールドカップ第2戦。1周3900m/獲得標高163mのコースは最大勾配39%を誇る「シマノ・エキスパートクライム」やジャンプを含む超高速の下りなど激しいアップダウンの連続で、今年はパンプトラックも組み込まれるなど変化が加えられた。
全日本王者の山本幸平(ドリームシーカーMTBレーシングチーム)を含む131名が出走した男子エリートレースでは、序盤から世界王者ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシング)とマチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス)が抜け出す形に。全体のファステストラップを刻みながらランデブーを続ける二人に続いたのは地元チェコのオンドレイ・シンク(クロスレーシングチーム)。2017年をバーレーン・メリダで過ごした28歳は単独3位で粘り続けたものの、その差は最後まで縮まることはなかった。
昨年まで絶対的な力を誇ったシューターと、今年シクロクロスの世界王者に輝き、アムステルゴールドレース優勝など一気にスターダムに登りつめたファンデルポールの一騎打ちが動いたのは最終周回だった。登り区間で一気に仕掛け10秒を稼ぐと、更にリードを広げてフィニッシュラインに到達。MTBで東京五輪の金メダルを狙う24歳が、絶対王者を下して自身初のMTBワールドカップ優勝を成し遂げた。
「世界最高のMTBライダーを相手に勝てたので特に嬉しい。残り2周回で"あの登りで仕掛ける"と決めていたんだ」と言うファンデルポール。「初参戦してから今日まで2年。自分自身の中でワールドカップ勝利は最もチャレンジングなことの一つだった。オランダ人選手が勝ったのも暫く前のことだし誇りに思える」と加えた。
スタートラップを55位で回った山本幸平は最終的に59位でフィニッシュ。「ヨーロッパにきて時差にも体調が慣れ、ようやくワールドカップの流れを掴んできた」と語る。この後もヨーロッパのUCIレースを転戦する予定だと言う。
男子以上に激しい戦いとなったのが女子エリートレースだった。序盤から元世界王者ヨランダ・ネフ(スイス、トレックファクトリーレーシングXC)とアン・タウバー(オランダ、CST・サンド・バファンMTBレーシングチーム)が先頭グループを組んだが、3周目の登りでネフが失速。タウバーが独走体制を築き上げたものの、3番手グループから世界王者ケイト・コートニー(アメリカ、スコット・スラムMTBレーシング)が迫った。
昨年の世界選手権を思わせる追走を見せたコートニーと、逃げ続けるタウバー。しかし勝負所の登りでタウバーがパンクに見舞われたことで勝負あり。世界王者が先週の開幕戦から続くワールドカップ2連勝を挙げた。
男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルポール(オランダ、コレンドン・サーカス) | 1h21'54" |
2位 | ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムMTBレーシング) | +19" |
3位 | マティアス・フルッキガー(スイス、トムス・RNスイスバイクチーム) | +2'53" |
4位 | ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル、キャノンデールファクトリーレーシング) | +2'01" |
5位 | オンドレイ・シンク(クロスレーシングチーム) | +2'12" |
6位 | マキシム・マロット(フランス、キャノンデールファクトリーレーシング) | +2'30" |
7位 | ゲルハルド・ケルシュバウマー(イタリア、トルパード・ウルサス) | +2'41" |
8位 | ホセゲラルト・ウロア(メキシコ、コードGTOケイデンシア) | +2'46" |
9位 | アンドリ・フリッシュクネヒト(スイス、スコット・スラムMTBレーシング) | |
10位 | ヨルダン・サルー(フランス、アブソリュート・アブサロン) | +2'51" |
59位 | 山本幸平(ドリームシーカーMTBレーシングチーム) | +8'05" |
女子エリート結果
1位 | ケイト・コートニー(アメリカ、スコット・スラムMTBレーシング) | 1h27'31" |
2位 | レベッカ・マコンネル(オーストラリア、プリマフロア・モンドレイカー・ローター) | +36" |
3位 | ハーレイ・スミス(カナダ、ノルコファクトリーチーム) | +42" |
4位 | シーナ・フライ(スイス、ゴーストファクトリーレーシング) | +45" |
5位 | マレーヌ・ダイグン(デンマーク、KMC・イコイ・オルベア) | +1'33" |
6位 | リンダ・インダーガンド(スイス、スペリオール・XCチーム) | +1'34" |
7位 | アン・テルプストラ(オランダ、ゴーストファクトリーレーシング) | +2'01" |
8位 | ヨランダ・ネフ(スイス、トレックファクトリーレーシングXC) | +2'13" |
9位 | ポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、キャニオン・ファクトリーDHチーム) | +2'26" |
10位 | アン・タウバー(オランダ、CST・サンド・バファンMTBレーシングチーム) | +2'38" |
text:So.Isobe
photo:UCI
photo:UCI
Amazon.co.jp